前回、私にとっての村上春樹との出会いは、彼がランナーであるからだと述べました。

今回はまず初めに、その出会いのいきさつに触れておくと、私が最初に読んだ彼の作品は、『走ることについて語るときに僕の語ること』(文春文庫)というエッセイでした。それも、数年前に当地シドニーで、熱心なランナーである知人から、その英訳版を奨められたことが発端でした。

このエッセイによると、彼は、私のような生半可なランナーではありません。日本語によるこの原本が出版された2007年現在で、彼は24回もフルマラソンを完走しています。そして、原則としてフルマラソンを年に一回のペースで続けると言っているところからすると、現在では30回ほどにも達しているはずです。 詳細記事

その金曜日の夜11時、仕事が終わって家に帰るところだった。自宅のあるビルの横で、ホームレスがいるのを見つけた。顔が浅黒く、服も手足も汚ない。彼はなぜか空のペットボトルを片手に二本持ち、その場をウロウロしながら叫んだり独り言をつぶやいていた。ふと、何となく彼の顔に見憶えがあるような気がした。しかし、彼の行動が危険に思えたので遠目にタバコを吸いながら様子を見ていたが、どうにも目が悪くて顔がハッキリ見えない。まあ、いいかとそれ以上気にせず家に帰った。 詳細記事