なあMATSUよ、今回のお前の体験は、脳外傷による一種の臨死体験であったわけだ。ただ、確かにその外傷の重症度の軽さのお陰で、この世とあの世の境をなす一線を越えるに至らず、現生に戻ることができた。俗世界的には、それはそれでめでたいことだろう。だが、俺に言わせれば、その一線など、ある連続する旅路の一通過点で、現生に戻れたこと自体は、さほど祝福するほどのことではないのではないかと見る。

ちなみに、そうした通過すべき一線は、どのみち確実にやってくる。つまり、こんどの体験の本当の意味は、またそれがめでたいと言うのなら、現生にうまく戻れたということではなく、その際どい体験を通じて、その旅路の連続性を垣間見れたという発見ではないのか。 詳細記事

以前にもコメントしたように、本書の議論のいくつかは、それが本当ならそれはとんでもないことだ、と思わずうならされてしまう、自分の常識を大いに揺さぶられる話の色々です。

しかし、たとえば日本の3・11大震災の、ことに放射能汚染の実状を真剣に考えてみる時、日本政府は確かに、失態はおろか、完全に事実を隠蔽し、まして将来への責任なぞ完璧なまでに放棄している、これまた常識を大いに勘ぐさられる行為が見られます。そうしたことから判断しても、世界の隠された話は、私たちの常識なぞ意に介さないどろころか、ナイーブなものだとあざ笑っているかの状況があることを前提とせざるをえません。 詳細記事

 

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私たちは、自分たちの指導者たちによって、世界丸ごとだまされているようだ。私たちは沈黙させられ、意図的に病的にされ、生の情報を否定されている。なぜ、私たちの可能性の発揮は抑えられているのか。それは「ビッグ・ブラザー」〔訳注〕が世界新秩序として居座っているからだ。

〔訳注〕「ビッグ・ブラザー」:近未来を展望したジョージ・オーウェルの小説『1984年』(1949年刊)の全体主義国家の指導者兄弟。この作品では、分割支配と監視システムのもとのディストピア社会が描かれている。

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