前回でも書いたように、米国の連邦準備銀行制度は、アメリカの国家機関のひとつではありません。それどころか、アメリカという国家を操るまぎらわしい私的装置でもあります。このからくりを知ることは、ケネディー大統領がなぜ暗殺され、また、今日のアメリカがどうしてそこまで混乱しているのか、その理由をつかむ第一歩となります。 詳細記事

 

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秘密家族(その2)

 

 

J・P・モーガンという癌

J・P・モーガン〔1837-1913〕は、20世紀が始まるころ、ロスチャイルド家の客引き役だった。彼は主に、通貨切り下げや株式市場の崩壊といった危機の際、その調整を巧みに助けて、そこから利益を得た歴史を持っていた。1893年と1907年の二度の銀行パニックの際には、経済的安定の幻想工作を妨げる一方で、自社のために富を統合していった。J・P・モーガンはまた、彼の一味がタイタニック号上に爆弾を仕掛けたのではないかと嫌疑された。というのは、彼は、その処女航海に乗船し、連邦準備銀行の設立についてアメリカ最強の批判者と話し合うはずだったが、直前に乗船をキャンセルしたからだった。その有力な批評家は〔タイタニック号が沈没した〕1912年4月15日をもって沈黙することとなり、さらに翌年には連邦準備銀行が設立された。J・P・モーガンはまた、大恐慌から非常に恩恵を受けた。1929年に「暗黒の木曜日」が襲った時、彼は値下がりした株式を「経済を浮揚させる」ために買い上げた。こうして、人々が極度の辛苦に耐えている間に、J・P・モーガンは著しい財政的利益を得て歩み去ったのであった。 詳細記事