都市別、住宅価格最新値

 オーストラリアの住宅価格は、むろん所によるばらつきはあるものの、低迷の基調に底を打って、ゆるやかな上昇期に入った模様です。業界関係者の見方では、今年および来年は、二けたにはならないものの、堅実な上昇があるものと予想し、以下のような理由から、この間での下降はないものと見ています。
平均売出し価格の推移
 金利の低下と、2010年10月のピーク以降の価格低下、そして安定した家計収入の上昇により、昨年の第四四半期は、直近の三年間で住宅購入 「余裕度」 が最大となりました。また、移民も、中庸ながら一定の流入数が続いており、需要の基礎の一部となっています。
 右グラフが示すように、住宅価格は2010年末にピークを示し、以降、ゆるやかな下降傾向の後、昨年後半より、上昇の傾向を見せています。アパートは、戸建て住宅に比べ、変化の傾向は少なく、都市部の共同住宅への需要の安定度を示しています。
 また、下の表は、各州首都別の住宅価格を、戸建てとアパート別にその売買額の中間値を見たもので、その変化率は、今年2月までの三ヶ月間によるものです。
 ブリスベン、パース、ダーウィンと、資源産業ブームとの関連で、高騰を見せていた三都市で、ブームの落ち着きから、反動を示して下降しています。
 その他の都市は、ほぼ、戸建て、アパートともに上昇基調となり、ことに価格の低いホバートでは、より大きな上昇率となっています。
都市別売買中間値住宅価格
       
(資料出所: 09 March 2013, Australian Financial Review 紙)

 (2013.3.10)

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