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焦点 ― 要 約

 認知症を避けることのできる5つの方法

 以下が本書が述べてきた認知症を避けるための最適な方法の要約です。このリストには、最も有力な根拠をもつ方法がそのトップにあげられています。ただし、それは保障されたものではないことをよく頭に入れておいてください。読者個人のリスクを最小にするあなた自身の挑戦のためです。

 1 健康な血圧を保つ
 血圧を下げることは、認知症の兆候を減らすことが証明されている薬理学的処置にすぎません。それ以外に、良好な心臓の健康と良好な脳の健康との間にはいくつかの関係があります。単純な方程式: 強い心臓=強い脳、を覚えておきましょう。詳細は第3章にあります。

 
病院 (GP) にいって血圧を測ってもらい、もしそれが高かったら、薬理作用を受けていない血圧の幅や薬理的な選択について相談しましょう。もしそれがやや高い程度だったら、身体運動はそれを自然に下げる最適な方法です


 2 三つの要点: 精神的、身体的、社会的活動
 基礎的な動物実験、人間の長期間の調査、そして、最新の臨床的試験のすべての面で、精神的、身体的活動が脳に、ことに高齢期の人生では、有益であることが示されています。また、その社会的次元も、それが私たちの脳を異なった様に使うことを求めるために、重要なことです。他の人々と精神的仕事をこなす人は、それを自分一人でこなす人より、より大きな効果が得られます。詳細は第7章にあります。

 新しい余暇の過ごし方、趣味、レジャー活動を始めて、自分の脳や身体に刺激を与え、そしてそこには他の人を含めましょう。


 3 脂肪分の多い魚を食べる
 脂肪分の多い魚を食べることは、確実に、私たちの心臓の健康を高め、したがって、脳の健康を促進することにもつながります。オメガ3オイルという活性成分が認知症のリスクを下げるかどうかの実験がすすめられています。詳細は第4章にあります。

 週に2−3度は、食事の中に、脂肪分の多い魚を含めましょう。



 4 地中海風な飲酒
 もし、読者が飲酒するなら、大酒のみは完璧に避けましょう。しかし、適量で定期的な飲酒はわずかな利益があります。ただ読者がまったく酒を飲まないなら、認知症予防のために飲酒を始めるべき有効な証拠はありません。詳細は第4章にあります。

 もし読者が飲酒するなら、〔地中海風に〕、週に数度、夕食とともにグラス1−2杯のワインを含めましょう。


 5 自然な抗酸化物に富むバランスのとれた栄養
 特定の食物(魚を除いて)をとることが認知症のリスクを減らすとの明確な証明はありません。しかし、自然の抗酸化物に富んだバランスのとれた栄養は、確実に、良好な健康全般を維持することに役立ちます。高度に加工された西洋食品やインスタント食品は、肥満や糖尿病を発症する危険があり、それが認知症に結びつく証拠が増大しています。詳細は第4章にあります。

 自然な抗酸化物に富むバランスのとれた栄養をとり、それを日々の必要カロリーに一致させることで、健康な体重維持をめざしましょう。




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