経済成長、速度低下ながら依然堅調
出所:Australian Financial Review, 10-11 December 2005.
オーストラリア経済は、2005年7-9月四半期のGDPの伸びが、わずか0.2パーセントに下落し(第一グラフ参照)、今年度(05年7月-06年6月)の政府見通しである3.0パーセント達成は難しくなってきています。しかし、生産量での減少は見られるものの、産品価格の上昇や輸入価格の下落により、実質国内収入額の伸びは、年率5パーセントに達しています。

第二のグラフのように、2002年よりマイナス値を示していた貯蓄が底入りを見せ、まだマイナスながら上昇傾向を示しています。

また、前回にも報じたビジネス関連投資の上昇(第三グラフ)は力強いものがあり、7-9月四半期までの12ヶ月で、実質17パーセントの伸びを示しました。

しかし、経常収支の赤字は、最近値でGDP比で6.3パーセントとやや改善したものの、依然、高い値を示しています。これはすなわち、オーストラリア経済が、海外からの資本流入に大きく頼っていることを意味しています。これが、中期的な国内貯蓄率の上昇が必要視されている理由です。

グラフはしめされていませんが、住宅建設の落ち込みは、この一年で、実質1.4パーセントにとどまっており、その下降程度は、ソフトランディングですんでいるものと判断されています。

(2005.12.10)

                                              政治・経済 もくじへ
                                                   HPへ戻る

HPへ戻る