成功がゆえの失敗か
今年末に行われる総選挙において、現ハワード政権が五選をはばまれそうな理由は、その経済運営の成功がゆえの選挙上の失敗という、ことにそのリーダーであるハワード首相にとってはなんとも納得し難い、皮肉な結果をもたらしそうです。

オーストラリアの経済は好調のそまた上の好調とでもいってよく、中国経済の破竹の勢いに乗った資源輸出に先導された景気が持続しています。

その中で、昨年12月、野党労働党の指導者にラッド氏が選ばれて以来、労働党の人気はコンスタントに与党を上回り、もはやだれもが、次の選挙で政権が交代することを織り込みずりで事を考えているところがあります。

そうしたうらやましがられてもよいような経済状況なのですが、その好調がゆえに、金利の上昇がじりじりと続いており、今後も、ことに選挙ぎりぎりでの次の政策金利の引き上げも予想されています。

前回選挙では、与党は金利の低さを公約にしたこともあり、こうした好調がゆえの結果は、ことにホームローンをかかえる家庭には重たい打撃となってきています。

前回選挙での与党の勝因が、本来なら、労働党の支持層であった、こうしたローンをかかえる若い家庭が与党の支持にまわったことがありました。それが、そうした若い家族が、郊外でも外辺の、公共交通機関も整備されていない地帯に多く住み、通勤にも車にた頼わざるをえず、ローンの重圧に加え、ガソリン料金の値上りがさらに家計の重荷となっています。

また、与党の経済政策の柱のひとつである労使関係政策が、政策の浸透jにともない、労働条件の切り下げとなって結果する例が多くなっており、余りに企業寄りだとの反発がひろがっていることも指摘されています。

なお、来る総選挙の期日ですが、政治分析者の間では、11月中旬の土曜が本命とみられていますが、ハワード首相は、その最も困難な選挙に対し、今日現在、まだ、その手の内を明かしてはいません。

(2007.9.30)


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