豪政府、経済改革に意欲
地下資源ブームに支えられ、先進諸国の中で唯一とも言える順調な成長をとげている経済状況を背景に、ジラード労働党政権は、今年、その好況を活用して、オーストラリア経済の改革に乗り出さんかの構えです

ホーク・キーティング政権時代、その経済改革のアドバイザーを勤めたクレイグ・エマーソン現貿易大臣は、現政権が面する主要課題は、この資源ブームの機会を生かした経済改革に取り組むことだと述べています。

「我々はブームの恩恵を得ていると言うが、もしその舵取りを誤れば、幸い転じて災いとなる」、 「他国では、資源ブームはほとんどいつも、誤って扱われている」 、と同貿易相は言っています。

彼はまた、 「オーストラリア国民は、1980年代、ホーク・キーティング政権の経済改革を受入れたが、そうした機運が現在は見られない」 とも述べ、「国民は、資源税といったような改革が必要であることを、再認識する必要がある」、とも発言しています。

彼の構想によれば、こうした経済改革には二つの政策が肝要で、第一は、黒字財政の復活で、第二は、生産性を向上させる取り組みの導入だとしています。ことに第二の政策に関し、教育・訓練への投資を通じた労働力の技能の向上、インフラの整備、そして、オーストラリアの各州政府協議会を通じた、(州ごとの違いのない)一貫した経済政策の実施であると述べています。また彼は、人口の老齢化に対し、生産性の向上は不可欠であるとも強調しています。

資料出所: 29 December 2010 - 3 January 2011, The Australian Financial Review.

 (2011.1.3)

 
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