《殻》が破られる爽快さ

〈連載「訳読‐2」解説〉グローバル・フィクション(その11)

今回も、議論は専門領域のしかもその最先端におよんでおり、その理解はなかなか困難です。加えて、今回の議論のテーマは、やや分散した感じがあり、章のタイトルである「意識の科学」についても、その集中した踏み込みが展開されているとは言い難いところがあります。

しかしそれでも、既成の概念を破る新視点は十分に提供してくれています。

たとえば、テレポーテーションに関し、それには「量子もつれ」という、物理学的にまったく新規な概念が関係しているといいます。

私はこれまで、テレポーテーションについては、電磁波を通じた情報の移転によるものと漠然ととらえてきていましたので、この考えはそれを根本からくつがえしてくれました。

粒子の量子レベルでそうした両極性があるのだとすれば、それは別問題です。つまり、「次元の問題」として、そうしたテレポーテーションが起こりうる、あるいは、両面性が存在しているということとなります。

ともあれ、「次元の問題」をとおして見れば、それこそ、“奇想天外”なことまでなんでもあり、というより、私たちの現在の3次元世界での可能性があまりに限られているのであって、そうした《殻》が破られてゆく体験は、じつに爽快なものがあります。

それでは、「意識の科学(その2)」へご案内いたします。

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