期待できるか菜食主義の《抗認知症効果》 

 私の健康エコロジー実践法 =実遭遇編= (その9)

Day 100+16 (7月12日)

 今日、「10kmはじろう」後の「最低体重」が72.0㎏となり、取組み中の菜食主義の減量効果は着実に進行していることは確かとなっています。ただ肝心のZG治療への効果はいかほどなのか、それとも何の実りのないものなのか、その答えは、来月20日のMRIで出されます。

そこでなのですが、これは実に微妙なものであり、まったく心理的でもあり、しかも寄与ファクターも多く、客観的には計りようがないのですが、菜食主義の二次効果として、どことなく、頭の働きが軽くなったというか、ギヤーの入りが良くなったというか、いうなれば、《抗認知症効果》といったものが働いているような気がしてきています。

そこで、もしこの脳への効果が事実だとすれば、それは、脳内の血流状態が良くなり、脳細胞への栄養分や酸素の供給が改善された結果と見ることができるものです。

つまり、この菜食主義は、直接的にはZG治療のため自分の身体の自然治癒能力の回復を意図したものですが、それに加えて、脳や心臓の血管性疾病をもたらす血液の多脂化状態を改善し、多脂化症を防止する効果に期待できるのかも知れないということです。

これは言ってみれば「脳の若返り」とまでは言えずとも、頭の働きの活性化が起こってきているということです。

認知症の原因は、結局は脳の毛細血管の目詰まりであることは、先に私が翻訳した『“ボケ”ずに生きる』に詳しく述べられています。この本はオーストラリアの著名な認知症と脳の加齢を専門とする精神科医によって書かれたものです。そしてその第4章は、認知症の予防法としての食事対策が日々のメニューまで例示して、具体的に述べられています。その結論部「焦点―健康な脳の食事計画」では、以下のようにまとめています。

 

健康な脳のための食事の原則は単純です。
 1.たくさんの野菜、シリアル、果物に、高い抗酸化物に向けた選択。
 2.週を通じた、豊富な魚と海産物。
 3.一日おきの毎夕食時のワインと、一日を通じてのたくさんの水。
 4.低脂肪の乳製品を通じた高いカルシウム。
 5.低脂肪、望ましくは、過飽和脂肪の一価不飽和脂肪の各種。
 しかし、どんな食事計画も、もしそれがそれに対応した運動でバランスされていないほど過大なエネルギーの摂取がなされるものであるなら、それは不健康なものとなります。それが、体重を増やしすぎ、それが認知症へと関連つけさせます。

 

私の現在の食事は、ここにあげられている原則をいっそう厳格にしたもので、ZGの完治が確認できるまで、続けるつもりにしています。

ところで、減量効果は、確かに、やればやるほどいいってものではありません。一定の限度はあります。そういう意味では、そろそろその限度に接近してきている可能性はありますが、いまのところ、たとえば「10kmはじろう」のタイムにも目立った後退は見られず、限度を越えたとの感じはしていません。

たしか、私が高校生の時の最後の身体測定の際、体重が70㎏をやや切ったほどだったと記憶しています。その頃は、三年間続けたバレーボールの部活のおかげで、むろん贅肉はゼロ、筋肉も十分についていたはずです。その一年後の姿が、前々回に掲載した私のランニング中の写真です。

それが私の生涯で、もっとも健康であった状態だとすると、腹回りの贅肉がほぼ消えて、70㎏あたりが、その限度というところでしょうか。

 

Day 100+19 (7月15日)

 今日、12キロをはじってしまいました。曇天ながら数日来の強い風もないで、気温も肌寒く、絶好の「はじり日和」でした。

準備のストレッチを念入りに行ってはじり始めると、呼吸も楽だし、足のリズムとのかみ合いもよく、これならいけるかなとの予感がよぎりました。30分ほどして10キロの折返し点に近付いてもさほど疲れは感じません。しかも、タイムは1分ほど早目です。

そこで、思い切っていつもの折返しを無視し、さらにそこから1キロ先まで距離を伸ばしました。しかも、緩慢ながらピーク点を越えての往復です。

終わってみると、1時間22分40秒、悪いタイムではありません。10キロに換算して1時間9分位ですから、これは10キロはじりのいつものタイムです。つまり、同じペースで、2キロ伸ばせたということです。

実は昨年も一度この12キロをはじったことがありました。9月ながら暑い日で日本帰国の直前でした。その時のタイムは1時間30分54秒で、今日のタイムからはそうとう見劣りします。今日のこの“快はじり”のお陰で、体重はなんと71.2㎏まで絞られていました。

この減量で、確かに、体の動きや気分に軽快さがでてきている感じはしています。昨年9月頃は常に76キロを越え、77キロ、時には78キロにもなっていましたから、それから5キロ以上も軽量になっている勘定です。当時は、それだけの荷物すなわち脂肪をしょってはじっていたわけですから、体にもそれだけの負荷であったばかりでなく、体内をめぐる血液も、それだけ多脂化血となっていたはずです。

かくして、今日はじつに快適な気分にさせてもらったのですが、この好転は、いくらか天候のせいはあるにしても、多分それより、菜食化を始めてあと2日で三週間となり、僕の体質が、ようやくにして、非肉体質に変ってきて、体内のメタボリズムも、それ相応に変化してきているからではないかと思っているところです。

ところで、やや下ネタですが、先日気付いたのですが、トイレに入って用を足した際、自分のウンコが以前のように臭くないのです。それもその時だけでなく、その後も継続して。そういえば、菜食主義の本のどこかに、「肉は腹の中で腐る」、といったことが書いてありました。その違いがこの差なのかも知れません。

 

Day 100+22 (7月18日)

 こんなことを言うと顰蹙を買うかもしれませんが、誰も、一度はガンを体験してみるといい。そうすると、いろんなものが違って見えてくる。

つまりは、これまで、それほど真剣に生きていなかったということかも知れませんが、そのように、一応、命に王手をかけられ、さあどうだと迫られると、確かに、真剣に選ばされるものがあります。

「ZGごときで何を一人前に」、と見下されるかも知れませんが、もろもろの初体験のうちでは、やはり、ちょっと群を抜くところはあります。

そういう絡みでは、もっと早く、体験しておくべきだったのかも。

 

Day 100+23 (7月19日)

 4日前の勢いにのって、今日はなんと14キロをはじってしまいました。

14キロといえば、これは、来月に開催される当地恒例の「シティー・トゥー・サーフ」マラソンの距離と同じです。別に、シドニー人に大人気のそのレースに参加するつもりがあってのことではないのですが、以前から、もうそこまでは走れないだろうとの、漠然としたあきらめがあった距離であることは確かです。それを今日、あっさりとはじれてしまったわけです。しかも、そのタイムは1時間37分28秒、これは10キロに換算すると1時間9分38秒となり、いつもの10キロはじろうタイムと何ら変りません。つまり、おなじペースで、その4割増しの14キロをはじってしまったこととなります。それに、疲労感もいつもとさほど変わらず、なんだかちょっと、不思議な気分にもさせられています。

やはりこの高調子は、菜食主義の効果と考えるのが一番妥当でしょう。それも、菜食による体質の変化の結果でもあるでしょうし、ことに長距離走では、減量の効果は大でしょう。ちなみに、今日のはじり後の最低体重は70.2㎏でした。この三ヶ月ほどで5㎏は減ってしまったのですから、それは走るのも楽なはずです。それにしても、この高調子が感じられるようになったのは、この一週間ほどのことです。菜食を始めたのが、100日目を境にしてですから、これは、菜食主義の成果と考えるしかないでしょう。

私はこの高調子を、身体の健康増進の結果と見たいと考えています。つまり、ガン退治は、一歩、一歩と、着実に進んでいると。

 

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