大学院卒初任給年俸は6万ドル(510万円)前後
オーストラリアで2003年に大学を卒業して就職し、4ヶ月後時点での平均年俸は、大学院講義課程卒者が62,000ドル(527万円)、同研究論文課程卒者が57,000ドル(485万円)、博士号修得者が56,000ドル(476万円)、通常の大学卒者は51,000ドル(433万円)という調査結果がでました。
注目されるのは、この年、修得期間がより長い博士号修得者が大学院講義課程卒業者に再び追い抜かれたことです(グラフ参照)。博士号修得者は、大学や研究機関など、比較的俸給の低い職業につくことが多く、過去でも、大学院研究論文課程卒と、大きくは違わない傾向を示してきました。
一方、一般に、アカデミック性より実用性に重きを置く大学院講義課程は、大企業など、高給のポストを得ることがおおく、今回の調査でも、四種の分類のうち、もっとも高い俸給を得ています。また、大学院講義課程に入る学生は、いったん就職して専門経験をつんだ上でさらに入学するケースが多く、その経歴が反映して、より高い俸給を得る傾向があります。
大学・大学院・博士卒初任給の推移
調査:Graduate Careers Australia (The Australian Financial Review紙、 1August
2005)
ただ同じ大卒でも、25歳以下で卒業後すぐに就職した人たちの平均年俸は38,000ドル(323万円)。この額は、男性平均年俸の81.6パーセントで、2001年の同率の85.8パーセントより下がっています。
分野別でみると、法律関係では、大学院講義課程が75,000ドル、博士修得が64,000ドル。大卒では40,000ドル以下。
エンジニアリング関係では、大学院講義課程が70,000ドル、博士修得が56,000ドル。
コンピューター科学関係では、大学院が博士より高いこうした関係が逆で、大学院講義課程が50,000ドルであるのに対し、博士修得が66,000ドルとなっています。
大卒でもっとも高収入と言われる5年制の歯科医課程は、その初任年俸は60,000ドル。ただし、その授業料も最高で、メルボルン大学の場合、通算、125,000ドル(1,063万円)以上かかります。
(2005.8.3)
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