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本論に入る前に、10月に書いて未発表だった、以下のような 「修行風景」 があります。その当初のタイトルは、 「とうとう、成っちゃいました」
でした。
- 何に 「成っちゃいました」 かと言いますと、
恍惚の人でも、お漏らしでもない、 “ヘッド寿司シェフ” です。
といいますのは、店の長期凋落傾向の中で人件費や材料費の締め付けが続き、経験豊富な寿司職人にとっては、さすがに沽券が許さない状態に至っていました。そうしたことから、ここのところ、人の腰の落ち着かぬ、ざわざわとした状態が続いていました。
そんなところに、先日、ちょっとした騒動が起こって筆頭寿司シェフが辞めてゆき、トコロテン式に私がそのポジションに押し出されてしまったというわけです。
日本人の元オーナー曰く、 「ハジメさん、とうとう、成っちゃいましたね。」
- (10月10日付け)
そういう成り行きではあったのですが、それから今まで、その 「ヘッド」 の役はあまりこなしてきていません。と言うのは、ある予期するものがあり、代わりに入ってきた韓国人の若いシェフ――日本での修行経験のある伸び盛りの若者です――を速成にその役に仕立てて、その後の準備をしてきたからです。
かくして、昨12月15日、ひと月の予告期間を付けて、退職を申し出ました。
先にも書いたように、別業のコンサルタントの方が忙しくなってきて、同僚たちから、もっと時間をとって本腰を入れよと要望されており、いつかは折を見て、切り替えが必要となっていました。
他方、店の業績には回復の兆しはなく、韓国人のオーナーにしても、にじみ寄る赤字には耐えられず、なりふり構わぬ諸削減が相次いでいます。私にしても、ほぼ限界状態を見出しつつありました。
そういう次第で、私の寿司修行は、来年1月15日をもって、その “第一期” を終えることと成りました。
これが第一期でなく最終期となるのか、それとも次期があるのか、今のところ不明ですが、少なくとも、別業により多くの精力を注がなくてはならないのは確かです。そういう次第ですので、ここしばらくは、中断状態になるかと思います。
思い起こせば、2006年3月から5年と10ヶ月、貴重な体験でした。
それと、この間に自転車で走った累計距離は、今日現在、古い自転車で1万8千キロ、新しい自転車で2千4百キロ、合計2万4百キロです。
(2011年12月16日)
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