フルタイム雇用の本格回復
オーストラリアの雇用は、2008年後半の世界不況による大幅な落ち込みから次第に回復を見せ、失業率もそのピークは過ぎたものと見られています。最新の2月の統計によると、伸び続けてきたパートタイムの雇用が減少に転じ、一方、昨年来のフルタイムの増加がいっそう伸びています。

また、総計の労働時間も昨年以来の最大の伸びを見せ、労働市場の面でも、オーストラリア経済は不況を脱し、上昇面に入りつつあることをうかがわせています。

下のグラフ(中)のように、総計労働時間は、先月には2.4パーセントの伸びをみせ、一月の低下を上回る上昇となっています。

失業率は(グラフ左)は、労働参加率の上昇により、一月より0.1パーセントポイント上昇した5.3パーセントとなっているものの、総計労働時間の伸びからみて、パートタイムやカジュアル雇用の伸びが、フルタイム雇用に変わりつつある(グラフ右)と分析されています。

こうした労働市場状況にともない、来月に政策金利が0.25パーセント引き上げられて4.25パーセントとなる確率も、8パーセント上昇して42パーセントとなっています。そして、年末までには、5パーセントに達するとの予想です。



            
資料出所:Australian Financial Review, 12 March 2010.

(2010.3.13)
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