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8月13日、豪ドルの対円レートは、一日で3円下がって93.15円を示し、最近四か月での最安値となりました。この豪ドルレートの急落は、オーストラリアの準備銀行が来月にもいよいよ政策金利の引き下げに移るとの観測から、過去、金利の安い円を借りそれを金利の高い豪ドルに投資してきたいわゆるキャリートレードが、円の返済に転じているためです。
ほんのひと月前(グラフ参照)には104円を示していたことを思えば、激しい動きです。
このように、オーストラリアの政策金利の引き下げ見通しは強いものとなっていますが、準備銀行は今週発表した四半期報告の中で、オーストラリアのインフレーションが、交通、住宅、持ち帰り食、酒、医療、教育などの国内要因品目にもおよび、先進諸国のインフレ率を超える4.5パーセント(4−6月四半期)に達しているとしています。この報告は、準備銀行が一般の見通しに対し、まだまだインフレへの強い懸念を維持していることの表れで、来月の引き下げ見通しに対しては反対の観測をもたらしています。
資料 : Australian Financial Review, 14 August 2008.、8月14日付読売新聞
(2008.8.14)
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