住宅価格、都市間格差が大きく縮小

オーストラリアの住宅価格の上昇は、都市間でその速度に明暗がはっきりと現れ、ことに最高のシドニーで停滞する一方、パースなどの低価格都市で高騰がみられ、そのギャップの縮小が進んでいます。

既存住宅価格の中央値統計(Australian Bureau of Statistics 調査)によると、今年1月−3月四半期の同価格は、シドニーで 486,000 ドル、メルボルンで 359,500 ドル、パースで 、315,000 ドル、ブリスベンで 313,000 ドルとなっています。ことに、このシドニーの価格は、過去一年間で3.1パーセントの下落に対し、パースでは28.8パーセントの上昇と、対比が明瞭です。(これらの価格を日本円に直すと、1ドル=85円の30日現在のレートで、例えば、シドニーが 4,130 万円、パースが 2,680 万円となります。) 

下左のグラフは、こうした価格の 2002 年以来の四半期ごとの変遷を表し、シドニーの停滞と、他都市の追いつき収束傾向を表しています。また、下右のグラフは、シドニーの住宅価格の、他都市平均価格に対する倍率を表したものですが、2002 年のピーク時には1.9倍までに達していたその倍率が、最近では1.5倍にまで下がっています。



下のグラフは、各主要都市の住宅価格の変化を指数で表したものですが、シドニーの下降傾向に対し、他都市の上昇傾向を表し、ことに、パース、ダーウィンの著しい上昇が見られます。

こうした明暗傾向は、この先もしばらく続くものと見られ、差の縮まりも、いっそう進むでしょう。


 (資料出所: 26, および 27-28 May 2006, Australian Financial Review 紙)

 (2006.5.30)                                                   
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