住宅賃貸料、値上がり顕著
2003年にピークに達し、以来、下降を続けてきた住宅投資により、住宅市場への供給が減り、逆に、需要がそれを上回る情況へと転じてきています。ことに賃貸住宅市場は明らかな供給不足状態となっており、家賃の上昇が顕著となっています。
下のグラフが示すように、04/05年度より住宅着工件数が潜在需要を下回りはじめ、着工件数は05/06年度を底値に、漸増する潜在需要を追い上げることが予想されています。
ただ、こうした統計は全国平均のもので、都市別に情況は大きくことなっています。以下は、主要都市別のに見た賃貸住宅に関するデータです。資源ブームの影響で、人口流入の著しいパースでは、家賃の値上がりが群を抜いているだけでなく、空き部屋率も最低となっています。全体でも、ダーウィンを除き、同率は3パーセントを下回っており、強い需要のあることを示しています。
都市名 |
空部屋率 |
中央値家賃額 |
家賃値上り率 |
アデレード |
1.7% |
185ドル |
8.8% |
ブリスベン |
1.5 |
250ドル |
11.1 |
キャンベラ |
1.8 |
300ドル |
7.1 |
ダーウィン |
3.3 |
220ドル |
10.0 |
ホバート |
2.2 |
197ドル |
15.9 |
メルボルン |
1.8 |
230ドル |
4.5 |
パース |
1.4 |
220ドル |
29.4 |
シドニー |
2.0 |
300ドル |
3.4 |
備 考 |
全賃貸住居
1-3月四半期 |
2寝室、週額 1-3月四半期 |
年率
1-3月四半期 |
オーストラリア不動産業協会(REIA)
こうした賃貸市場の状況に、再び、投資家の目がそそがれ始めています。住宅投資ローンも、1-3月四半期で4.9パーセントの伸びをみせ始めています。
ただ、投資の観点では、ことにメルボルン、シドニーなどでは、不動産価格の上昇をともなっておらず、数年前のような力強い投資増をもたらすかどうかは疑問視されています。
(資料出所: 15-16 July 2006, Australian Financial Review 紙)
(2006.7.30)
住宅 もくじへ
HPへ戻る