居住するならシドニーが最適?

すでにお伝えしてきているように、オーストラリアの主要都市での住宅価格の変動は、州によって極めて違いがあります。各州首都では、唯一、シドニーがこの三年間、連続した下降を見せており、他方、パースやブリスベンでは、際立った上昇となっています。つまり、居住コストという意味では、シドニーが最適と言えるかもしれません。

グラフが示すように、過去三年間の住宅価格の変動を、六つの州首都別に見ますと、唯一シドニーがこの三年間、下がり続けています。この下降には、NSW州の経済の停滞がその背景にありますが、その一方、今年度から導入された退職者層の資産売却への減税が、長年保持してきた退職後資金のための住宅の売却をこれから促進するものと見られ、今後も下降要素となるものと見られます。

一方、パースの上昇は目覚しく(この一年間でほぼ二倍に)、同地の住宅価格の売買取引中間値は、ほとんどシドニーのそれに追いつかんとしています。その背景には、西オーストラリア州での資源産業のたくましい成長があるからですが、この経済的条件は、この先数年間も継続することが確実とみられており、住宅価格の変動についても、その上昇率に鈍化は見られても、値上がり基調は変わらないでしょう。

     
 (資料出所: 1-2 September 2007, Australian Financial Review 紙)

 (2007.9.1)

住宅 もくじへ 
HPへ戻る