移民の効果は年2%の経済成長

このほど公表された調査(The Impact of the Migration and Humanitarian Programs on State and Territory Economies )によると、永住移民がオーストラリアにおよぼす長期的経済効果は、平均年2%の成長ないしは人口一人当たりの生活水準を年794ドル引き上げるということです。

またこの経済効果は、各州別に見ると、1.3%から2.4%の生活水準の引上げをもたらすとしています。州別に高い方から並べてみると、北部準州が2.4%、クィーンズランド州が2.2%、ヴィクトリア州、西オーストラリア州、首都特別地域がともに2.0%、南オーストラリア州が1.9%、ニュー・サウス・ウェールズ州が1.7%、タスマニア州が1.3%となっています。

こうした経済効果が生まれるのは、移民がもたらす人口増加による経済拡大、平均より若い移民年齢による労働人口の若返り効果、より高い職業技能をもった移民による生産効果などが、その理由として挙げられています。

なお、この調査によると、基準とした2002−3年度の移民実績数は下のグラフのようになっており、年間合計で13万5千人です。

          2002−3年度カテゴリー別永住移民流入数(千人)
 
  略語  SAS Skilled-Australian Sponsored
       ENS Employer Nominated Scheme

この調査は、オーストラリア移民局が民間調査機関に委託しておこなわれたもので、この先20年間の長期的効果について、移民がゼロであった場合と2002−3年度の実績数との差から分析しています。ただし、この分析は、経済的効果のみを考慮したもので、移民による人口増がもたらす交通混雑、環境的文化的影響などの非経済的な効果は、含まれていないとしています。

(2004.10.30)
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