新「退職者ビザ」 いっそう敷居高く

先に従来の「退職者ビザ」が今年6月末をもって廃止となることをお知らせしましたが、6月17日、新たな制度の概略が移民局より公表されました。新制度は
「 Investor Retirement Visa (投資者退職ビザ)」と称され、いっそう資金的条件が引上げられているのが特徴です。以下はそのアウトラインです。
 
その前文によると、「このビザは、オーストラリアの納税者に負担をかけることのないよう、当地での生活のためと、その資金を当地へ投資できる相当な資産を持つ、退職したビジネスマン、プロフェッショナルの人に、道を提供するもの」とあります。
 
また、このビザはテンポラリービザで、いずれかの州政府(特別区政府も含む)のスポンサーシップとその州の発行する政府債への投資が条件となっています。

そのほかの主な条件は、以下の通りです。
  1. 申請者は55歳以上で、配偶者以外に扶養家族がないこと。
  2. オーストラリアでの生活を支える充分な資産があること。
  3. ビザ有効期間中、政府の承認する民間健康保険に加入のこと。
  4. 週20時間を超える労働は禁止。
  5. 滞在期間は4年までで、更新期間も4年。
  6. 持ち込み可能な資産が500,000ドル(地方居住の場合)、もしくは750,000ドル(非地方居住の場合)で、および、年金など年間収入として50,000ドル(地方)もしくは65,000ドル(非地方)、さらに、州政府債への投資として500,000ドル(地方)もしくは750,000ドル(非地方)を必要とする。注:「非地方」とは都市部のことと思われますが、定義は不詳)
  7. 更新のためには、年金など年間収入として50,000ドル(地方)もしくは65,000ドル(非地方)、さらに、州政府債への投資として250,000ドル(地方)もしくは500,000ドル(非地方)を必要とする。
以上のように、当初費用として、合計して100万ドルとそれに加えて年収が必要となり、旧来のものよりさらに高価な制度となっています。

(2005.6.23)
                                            移住・ロングステイ もくじへ  
                                                      HPへ戻る