オーストラリアの株式市場は、昨年一年で37パーセント下落し、加えて相次ぐ政策金利の引き下げで(現在は3.25%)で、退職者の生活環境を大きく変えています。この厳しい環境化で、いかにして切り盛りしてゆくか、以下は、大手経済紙に掲載された、その対策法のいろいろです。
第一は、退職生活資金の防衛です。なにしろ、生活を支える柱であるわけですから、資金は、その増殖より、目減りを防ぐことを第一とすべきです。
第二は、資産の分散です。どんな投資法でも、ひとつが継続して増え続けることはなく、種類によって、その動きはまちまちです。危険を一点に集中させないよう、分散が肝心です。
第三は、個人積立年金の投資先ですが、その成否の責任は自分にあります。こういう時期ですから、その投資戦略は、強気のものから防衛的なものに切り替えるべきで、たとえば、銀行預金とか金利保証の投資です。
第四は、なんらかの働き先をみつけることです。たとえパートタイムの仕事でも、その収入は、既存の資金の維持の助けとなります。また、その仕事は、現役時代の経験を生かしたものである必要はなく、生活の身近でできるものがよいでしょう。
第五は、資金の目減りがあり、何らかの収入が必要となった場合、それが幾ら必要なのか、それを確認することです。そして、保持資金は分離し、それ以上の目減りが及ばないようにします。
第六は、これは国の制度によりますが、できるだけ、公的な援助をうけるチャンスを増やすことを追及する。
第七に、最後の手段として、自宅を担保としてリバースモーゲージ収入を考える。
資料出所: Australian Financial Review, 14-15 February 2009.
(2009.2.14)
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