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 私共和国 第33回


第二の「訳読」
"ボケ"ずに生きる』の開始



 あと二週間で、65歳となります。
 年齢もこれぐらいに至ると、どうしても気になる健康上の不安があります。それは、なんといっても 「痴呆症」、今日の用語の婉曲化風潮に従っていえば、 「認知症」 です。
 誰でもだと思うのですが、それだけは、たとえ自死といった手荒な道を選ぼうとも避けたいと、その心底では願っているのが、この認知症です。
 ところで、私は数年前、60となってその “有資格者” となった後、こちらで言う 「シニアカード」 を得ました。これを持参していれば、交通料金など、さまざまな公共料金(民間企業の特別サービスの例もある)に割引が適用されます。いわば、税金の部分的還付です。
 そのシニアカード保持者には、ほぼ毎月、州政府管轄下の担当組織より、いろいろな特典を案内するメールが届きます。数週間前、そのメールに、ある本の特価販売の案内があるのに目が止まりました。そのタイトルは、 『Maintain Your Brain: What you can do to improve your brain's health and avoid dementia』。直訳すれば、 『あなたの脳を維持する――脳の健康を増進し、認知症を予防するために何ができるか』 とでもなります。
 私はさっそくその本を注文しました。
 数日して届いたその本は、私の期待以上のものでした。というのは、その本を拾い読みして、ある記述に目が釘付けとなりました。曰く、認知症予防に有効なのは、身体的、精神的、社会的に活動的に生きること。何と、それは、私が毎日の生活の原則に組み入れている、午前中の精神的労働、午後から夜の寿司修行、そして、往復の自転車通勤、ということの医学的言い換えではないのか!
 私が経験的、直観的に組み立ててきたこと(私共和国 第32回 二つの否定: リタイアでない、現役でもない 参照)に、どうやら医学的裏付けが与えられるかもしれない――そう奮い立って、この本を詳しく読んでみたくなりました。
 それが、今回より始まる第二の 「訳読」、 『 “ボケ”ずに生きる』 です。

 今回の 「訳読」 第1回には、もくじ、まえがき、および第1章までを訳しました。また、お忙しい向きに、巻末に掲載されている 「要約」 も合わせて訳しておきました。また、原本にある注記や用語解説も、訳済みの部分に相当する箇所を訳して合わせて掲載してあります。
 それではどうぞ第二の訳読、 『 “ボケ” ずに生きる』 をお楽しみください。

 (2011年8月7日)

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