豪住宅ブームの沈静化、米、英への予兆?
住宅ローン総額がGNPに占める割合は、どの国も上昇する傾向があります。しかし、日本はその割合が目立って低く、米、英などと比較して、その半分ほどにとどまっており、経済全体における住宅金融サービス業のウエイトの違いがうかがえます。
下左の棒線グラフは、その割合の変化を、80年、90年、03年と、ほぼ10年おきに見たものです。
オーストラリアは、このにこの十年での伸びがずば抜けていて、その住宅ブームの程度が現れています。しかし、最近一年ほどの住宅価格の伸びの沈静化により、オーストラリアは、米、英に先立つ住宅市場動向の変化をみせているとの観測がでています。
資料出所:Australian Financial Review, 18 October 2005.
また、上右の折れ線グラフは、オーストラリアの住宅価格を、賃貸価格(青線)と平均家計収入(赤線)との対比の経年変化(1995年を100として)見たものです。つまり、住宅価格は、90年代前半、賃貸価格や家計収入の伸びとほぼ同様な上昇をしめしてきましたが、90年代後半に入り、両価格を上回る伸びをしめし、03年末から04年初をピークに達した後、この一年半ほど、伸びの衰えをみせています。
一口で言えば、住宅価格の賃貸価格や家計収入と比べた割高感が、ようやく、目だって下がり始めてきたといえます。
(2005.10.18)
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