旱魃被害、経済成長を0.7%引き下げ
オーストラリアの穀倉地帯をおそっている深刻な旱魃は、当初の予測をはるかに超える被害をもたらしそうで、同国経済を0.7パーセント収縮させると見込まれています。

冬季収穫穀物について、9月段階では、収穫高は総計2300万トンと予想されていましたが、先週に発表された最新の調査では、それがわずか1360万トンと、大幅な下方修正を余儀なくされています。

この下方修正収穫高は、前回に旱魃被害の顕著であった2002年作をも下回り、1982-3年の旱魃(フレイザー自由党政府が政権を失う理由のひとつともなった)以来の最悪の結果となっています。近年には、作付け面積の拡大や乾燥に強い品種の植え付けが行われており、そうした上でのこの結果は、被害の深刻さを物語っています。

世界的に穀物価格は上昇していますが、こうした収穫総量の減少により、小麦、大麦、アブラナ種の冬季三穀物による総価格は、昨年の81億ドルから、37億ドルへと半減する見込みです。

また、こうした減作により、穀物を飼料とする酪農家への影響も避けられず、羊や牛肉価格の上昇も予想されています。

 資料出所:Australian Financial Review, 28-29 October 2006.

(2006.10.31)

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