日本でも競走馬の風邪でレースが中止される結果をまねいているようですが、オーストラリアでも、クイーンズランド州やNSW州で発生している馬のインフルエンザが思わぬ影響を与えています。
オーストラリアはこれからが春。その春を飾る催しのひとつが競馬で、ことに、メルボルンカップレースは有名です。そうした催しが、この馬の流感のお陰で、中止の止む無きに至るかもしれない事態となっています。
今のところ、ヴィクトリア州での発生はないようで、メルボルンカップの開催に影響はないと見られていますが、今後の事態しだいで、その成り行きは不透明です。
そうした馬の流感の感染拡大を防ぐため、今、オーストラリアの上記二州では、飼われているあらゆる馬が隔離や、移動を禁止する処置がとられています。
こうした流感対処の影響が思わぬところにも現れています。それは、この週末から4日間の予定で始まるAPECサミット会議の警備に導入される予定であった騎馬警察隊が、肝心の馬がそうした処置のために使えず、ことに予想される、会議開催に反対する人々のデモ対策に、大きな影響が出ようとしています。
会議会場周辺は、高さ3メートルの壁で取り囲まれ、関係者以外の立ち入りは厳しく規制されます。州政府は、さらに、新たに導入した高性能の放水車を使ってデモ隊の規制に当たるとしていますが、その放水車の性能が強力すぎて危険という人権擁護団体からの抗議も出ています。
(2007.8.30)
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