労働党、増勢基調維持できるか
昨年11月24日の総選挙で、労働党が政権を奪還しました。これまで、保守連合政権下にあった過去12年間をふりかえってみますと、下記グラフのように、長期的な労働党の増勢の基調があったことが分かります。

         オーストラリア全議会の議席総数における各政党の合計獲得議席数
  
   資料出所:Australian Financial Review, 21-27 December 2007

このグラフは、オーストラリアの連邦、各州および特別区の全議会(上下両院)の総議席数(約820)のうち、各政党の持つ議席合計数の変化(1996年3月〜2007年11月)を表したもので、赤線が労働党、青線が自由・国民連合、黒線がその他少数政党を表しています。

先の総選挙の結果、その合計議席数は、労働党が450議席、保守連合が307議席を獲得しています。

労働党は、この間、着実な右上がりの傾向を見せ、他方、保守連合は、その逆の傾向が見られます。ただ、2006年の4州の選挙で労働党の退潮が見られ、労働党の増勢傾向が終わったかとも観測されました。それが、今度の総選挙の地すべり的勝利で再び増勢に転じました。

また、このように、増勢基調にある労働党ですが、昨年11月の450議席は、11年8ヶ月前に保守連合が獲得していた466議席には及んでいません。すでに、労働党は、連邦、各州および特別区の全政権を獲得しており、そういう意味では、現在がピークの勢力にあるとも言え、さらに一層の拡大をはかれるのかどうか、2008年10月の首都特別区、および、2009年初めの西オーストラリアの両選挙の結果が注目されます。

(2007.12.27)


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