オーストラリア経済は、住宅市場の緩やかな回復は見られものの、今年1−3月四半期の設備投資の急下降により、さらに厳しい状況の到来の兆候と観測されています。
下のグラフが示すように、オーストラリアに長期的に持続してきた資本投資が、この1−3月四半期の記録的9パーセントの下落を示し、記録を取り始めて以来の大幅な下降となっています。
しかもこの下降は、7月以降の来年度には、20パーセントないしはそれ以上の下落となるのではないかと観測されています。
政府は、660億ドルにのぼる緊急政府支出を打ち出し、主に公共事業への投資により、この資本投資の穴を埋めようとしています。住宅部門におけるおだやかな回復のサインはこの影響とみられています。しかし、それでも、民間資本投資における膨大な下降によって空いた穴は、そうした政策動員で埋められるものか、疑問視されています。
資料出所: Australian Financial Review, 29 May 2009.
(2009.5.31)
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