今月2日に予定されている連邦準備銀行の定例理事会では、豪ドル高や昨年の不況にもかかわらず、インフレの圧力が根強いことから、引き上げは確実と見られています。
季節変動値をふくめた Headline Inflation 値は、昨年10−12月四半期に0.5パーセント下がったものの、連銀が目安として重視する、季節変動値を除いた
Underlying Inflation 値が0.7パーセント上昇して3.4パーセントに達し、連銀の誘導目標である2〜3パーセントの幅を超えました。
このため、金融市場関係者の間では、2日の会議で、政策金利が、現行の3.75パーセントから4.0パーセントに引き上げられる確率は73パーセントと見られています。
そして、年末までには、4.8パーセントにまで達するだろうとの予想です。
オーストラリアのインフレ率(Underlying Inflation 値)は、2008年末の5パーセントからは下がってきたものの、連銀の目標幅をまだ超えています。同銀行は、インフレが今後大きく高まるとの懸念はもっていないものの、オーストラリアの経済がこれから回復期に入っていくと予想されており、インフレ率の上昇は避けられない状況となっています。
29日、オーストラリアの株式市場は2.2パーセント降下し、1月一ヶ月間の下降率は6.2パーセントとなりました。この下降率は、2008年11月の世界同時不況のピークでの下降率の6.9パーセントに次ぐものです。
こうした、世界市場への警戒感が現われているものの、2日の利上げはそのままあるだろうとの観測 (確率は58パーセントに下落)で、三月に、一休みがとられるのではないか、と予想されています。
資料出所:Australian Financial Review, 28 and 30 January 2010.
(2010.1.30)
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