シドニー第二空港建設、議論再燃
かって2000年のシドニーオリンピックを前にして、限界に達しようとしていたシドニー空港問題に関し、シドニーに第二の空港を建設しようとの議論がありました。結局、候補地はあがったものの、実際の建設に着手されることはなく、空港能力の拡張は、滑走路をもう一本作ることで、当座の問題は回避されました。
その後回しにされていた問題が、先月に発表された報告書で、現シドニー空港は、2027年には限界に達し、2030年までには第二空港の使用開始を必要とするというものでした。
この報告書は、その最適候補地として、かつて挙げられたシドニー南西約50キロに位置する、バジェリーズ・クリークを再び挙げています。しかし、連邦政府は、そのさらに南のウィルトンをあげ、他方NSW州政府は、自州内の建設を放棄し、首都キャンベラ空港を拡張し、両都市間に高速鉄道を引くという案を掲げています。
どの国でも、一般論としての新空港建設の必要性は挙げられるものの、それを実際に建設するとなるとそれはまた別問題です。先の議論の際は、もう一本の滑走路を海を埋め立てて建設するという、東京羽田での方法と同様な対策で乗り切られました。今後、さらにもう一本との議論も上がってくるかも知れませんが、継ぎ足しを繰り返したターミナル施設は、素人目にも、これ以上の拡張は不可能のように見受けられます。
(2012.4.22)
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