“ボケ”ずに生きる どうすれば脳の健康を保ち、認知症を予防できるか |
第9章 身体と精神の運動 |
A この図は、位置認識記憶 (通常、動物は物の位置の変化を優先して探索する) テストのために、ネズミのテスト環境の中での物体の位置と順序を表す。 B 物体認識記憶テストでは、物体の位置は変わらないが、一つの物体が新たな物体と置き換えられている。 C 高齢の動物は、位置テストで明瞭な劣化を示し、新しい位置への関心がない (一つの物体に0.5つまり50パーセントの探索時間を使う)。 D 物体テストでは、高齢の動物も若い動物と同じほどの関心を示し、位置記憶の障害は高齢のネズミの特性を示唆している。 E このグラフは、位置記憶テストを、高齢と若いネズミに、12週間のランニングをしたものとしなかったものの、その前(Pre) 後(Post) の違いを表している。ランニングは、若いネズミには何らの効果も示していない。 F このグラフは、海馬のシナプス(脳細胞同士の連結)の密度を表している。若い動物の通常のシナプス密度レベル(およそ130)は、ランニング後もほとんど変化がないことに注目。 G それに比べ、高齢の動物がランニング前はその密度が低く(およそ65)、それが自発的ランニング後に劇的に上昇(およそ155)している。したがって、高齢のランニングする動物は、その結果、若い動物より高いシナプス密度をもつ。 注記 *印を付した水平の線は、統計的に意味ある違いを示す。これらすべての図は、NSW大学のジョイス・シッテの好意による。 |