私の70年台の十年紀の初年を、友の早逝で終えようとしている。ますますと「逆算」の時期に入りつつある感を深めつつ。来る年は酉年。
12月
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認知症の末期症状にあった友人Mの訃報が届いた。私と一歳違いの早死にだ。併発症もあり、看病と介護に翻弄、奮闘された奥さんには、弔い以上に労りの言葉を差し上げたい。そして、かくして訪れた“平均”20年の「ボーナス」(オージーはよくそういう言い方をする)を、やつの分も、たくましく過ごしていただきたいと願う。
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オーストラリア経済の“日本化”が進んでいる。豪州社会は中国ばかりに目が向いてそれにあまり気付いていないが、定食屋から天然ガス、ビールから住宅、そして、路面電車からひょっとするとシドニー・メルボルン間の高速鉄道まで、日本企業が深く静かに浸透しつつある。すべて、縮む日本国内市場に見切りをつけ、成長の堅実なオージー経済に注目するがゆえである。来年早々にも、阿部首相の訪豪があるらしい。
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11月
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身辺から、認知症の最終的症状におちいった話が続いて耳に入ってくる。自分がそうした年齢域にいたっているのと、日本社会の高齢化が、いやでもそうしたケースを増やしているのだろう。そして、たとえあの世へと旅立っても、焼き場すら順番待ちだという。自分のことは、最後の最後まで、自分の責任を貫いてゆきたいと思うのだが。
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