今日、PSA値も正常と判明し、文字通りの劇的な体験をしたこの一年を、なんとか無事に終えようとしている。確かに、身体の壊れやすさの増加は身に染みて感じさせられている。にもかかわらず、心神の健全さがいっそう増しているように感じられるのはなぜなのだろう。ご一同のみなさん、良き新年を。
12月
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脳が壊れる体験は、その故障のお陰で地球の言葉に支障をきたし、宇宙が書かれている言葉を発見することだ。臨死体験とはそういうことのようだ。地球言葉だが、よいクリスマス、新年を。
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医師による運動制限も解かれて、完全に以前の生活が復活。この回帰は、たとえ元通りになっただけとしても、何やらそれ以上の価値を感じる。一時はいろんなことの断念を想定せざるを得なかっただけに、また、年齢による減衰も当然なだけに、その価値は巨大。
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脳が壊れるというのは、実に不思議な体験である。大変な混乱の中なのに、山の頂に立ったような、きわめて爽やかな展望を見させてくれる。自分でも書いてきたが、『奇跡の脳』という本は、同じ経験をした脳の専門家の見解だけに、説得力がある。要するに、その前後では、世界観が変わってしまう。
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11月
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初夏の青空のもと、フライングながら二カ月振りにサイクリング。違和感も危なげもなし。以前の「はじり」コースを往復20キロ。再度、はじりで往復できるものやら。
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正常勤務復帰の一週間が終了。実感では、手術前にほとんど戻った感じだ。ただ、頭痛には神経質にならざるをえない。軽い運動も始めているが、自転車はまだ自粛中で、その点は実用上で不便。
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軽いジョギングや一段抜かしの階段昇り。なんでもないことなんだが、それが再び出来るようになって、ひとしおの喜びを感じる。右手が動かず、本に傍線も引けなかった時とのでっかいギャップ。この復活は、どこからきたのか。
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10月
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希望的観測でないことを希望するが、退院後、以前より脳の健康が増しているように感じられる。その外傷により脳細胞がダメージを受けたのは確かだが、それを上回って脳細胞が回復している気配がある。ちなみに、一度死んだ脳細胞は復活しないというのは誤説(『“ボケ”ずに生きる』参照)。馬鹿をやってとんでもない体験をしたが、ただのロスだけではなかった。
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三日前に撮ったCTスキャンを基に、回復状況の診断。順調で悪い兆候も見当たらず。ただ、脳の回復はゆっくりで、六週間後に再度スキャンをとり、それを基に最終的な判断。
今や、ジャカランダがほぼ満開で晴々しい。
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昨日は職場復帰リハビリを実施。仕事はややのろいが、ほぼ以前のように出来た。手術以来わずか4週間で、これほどにまで回復できるとは、自分でも驚きどころか、その蘇生力に神秘すら感じる。
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クモ膜下出血の頭部手術で16日間入院し、三日前に退院。今のところ後遺症の兆候もなく、順調に回復中。家に帰ってみれば季節は初夏。青い空とまぶしい陽光が僕を迎えてくれた。
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【緊急連絡】 現在入院中。インドではなくシドニーの病院です。出発直前に発症し、インド旅行はキャンセルに。あと数日で退院の見込み。退院しだい、追って詳報します。
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09月
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来週月曜より3週間のインドヒマラヤへのトレッキング準備で多忙。体調トレーニングも欠かせない。すべてがなんとか片付いて、無事出発できそう。現地のモンスーンも終わったようで、天候の心配も不要と見る。今回の最高標高は、世界N0.3のカンチェンジュンガ峰を眼前に見るゴエチャ峠の4940メートル。あとは好天に恵まれることを祈るのみ。
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今日より9月、オーストラリアでは今日から春。でも、この数日、寒い日が続いており、日本でいう「暦の上での」という感じで今一歩。ただし、風向きが変われば一気に暖かくなり、いきなり初夏模様になってくれる。
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08月
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ムーア人のことわざ――旅をしない者が人間の価値を知ることはない。ボードレールは「安住の恐ろしさを知ることは、大いなる病の研究に値する」と言った。旅人に祝福あれ。
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7月18日、日野原重明氏が亡くなられた。以前、D・バーガミニ(旧聖路加病院は彼の父親が設計、建設)の生な消息談を伺いたく、手紙を差し上げたことがあった。返事は頂けないままだったが、氏の足跡から、言わんとされていたことは拝察された。ご冥福を祈るのみ、See You。
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07月
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T君、きみの母国への誇りは尊い。でも、私が目撃した米国主要都市の路上生活者の問題はあまりに著しい。その偉大な国が、なぜ、貧困という基本的問題を解決できないのだろう。
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0=∞、あるいは、Free=Gold。この方程式が成り立つ学問は、量子物理学か霊理学か。それとも、無名の新科学領域か。ただ、齢70年にして達した人生極意であるのは確か。(少くとも、阿部某氏には理解不能界だろう)
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06月
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郵政株主総会が波乱なく終ったという。4千億もの大金をロスしながらそれで片付くとは。どうもこの世は、一億死なばもろとも、巨大ゾンビ横行の墓場社会の様相。東芝しかり、郵政しかり、やがて、東電、三菱もか。むろんアベノミクスはその筆頭。
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上高地から徳本峠、西穂高と、日本の山岳美の真髄地帯を味わう。2千メートル以上はまだ雪と“山人”の世界。つまり厳として“観光客”を拒絶している。悪天候で一日の足止めを食った翌朝、私たちの乗るがらんとした下りのロープウェイが、世界中からのツアー客を満載して登ってくる喧噪とすれ違った。
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05月
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南三陸町、気仙沼と、大震災の被災地を訪ね歩く。語り継がれる人々の肉声は、それを聞く誰しもの魂を揺さぶり涙させる。もし人が読書家なら、この地はそれを待つ必読の良書。その“訪問読”は、今日の価値観を根底から問う。
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英国が、またしても無差別テロの被災を受けた。日本も、もし、かつての植民地政策に成功し、戦勝国となっていれば、今日、「慰安婦少女の像」どころでない、同様な被災に苦難していたであろう。テロから国民を守る法律はすでにある。日本の憲法であり、第9条である。
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オーストラリア政府が来年度の予算案を発表。この先10年間で6兆円を公共事業に投入し、過去25年間続いた景気上昇を途切らさない金銭的裏付け。日本の自民党政府の常套政策の豪州版にも見える。すでに、日本の大手建設会社の進出も始まっている。他国の土俵でとる相撲。もちろん、そのルールは日本の伝統にはよらぬ。
2017年5月10日(水) 秋晴れ
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04月
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日本の郵便屋さんのオーストラリア進出には、6000億円もの買い物なのに、驚くほどの甘さがあった。それは、四苦八苦している企業から、事業ノウハウを教えてもらえ、「時間を買った」と発表できるほどであった。結果、手にしたその時間には、おそろしく時間も金も喰う問題が渦巻いていた。
2017年4月25日(火)頼りない晴れ
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03月
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訳読を続けている「エソテリック・シリーズ」が、次回から二巻目の「Modern Esoteric」にうつる。この「Esoteric」を、本訳読では「東西融合〈涅槃〉思想」と訳出しているが、本のタイトルとしては落第だろう。いかにも敬遠したくなる。だが、訳読の目的上では、これが最適である。代替言説として、そういう規模の議論なのだ。
2017年3月23日(木) 三週間、雨
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日本の認知症患者数はすでに462万人と推定され、その予備軍を加えれば800万人に登るという。私もその一人。依然として謎の多いその原因について、素人ながら、私の認識は脳のさびつき。そうならぬため、フィジカルとメンタルのさび取りが不可欠。つまり、容赦なく、使い続けること。
2017年3月16日(木) 秋の長雨
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予告のように、今号から『現代の「東西融合〈涅槃〉思想」』の訳読が始まりました。私見ながら、今の世に、一読に足る言説を提供していると信じての僕の仕事です。
2017年4月8日(土)秋晴れ二日
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02月
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六大陸最高峰の全登破をめざす日本の若者が我が家に逗留。さぞかし冒険魂たくましいもさ男と思いきや、むしろそんな力みも見られないごく自然体な旅人。そんな謙虚な挑戦心に飾られたライフスタイル。新鮮な生き方を見せてもらった。
2017年2月26日(日) 秋めいてきた
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プール、ことに温水プールはばい菌の温床だ。いつも泳ぎの後は、感染に十分用心しているのだが、今回はそれも役に立たなかった。というのは、今回のビールスは「ステルス型」とても言えるもので、感染当初にそれらしき兆候を一切示さなかった。そこで油断してなにも対処をしていないすきに、完全に体内に侵入してきて、散々に悪さをしたのだった。
2017年2月19日(日) やや秋めいた晴
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このところ、店で働くワーホリの人たちに日本人が増えています。半年ほど前なら、応募もなかったのにです。春先を前にして、旅する日本の若者が増えているのでしょうか。募集方法を変えたためでもないようで、一時的なものかどうなのか、気になっています。
2017年2月16日(木) 朝夕秋めいて晴天
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今度のNZ旅行は、予期せぬ障害の連続。入国時の罰金と便欠航は既報のとおり。加えて、カヌーによる川下りは、結局、甘く見ていた我々の自業自得で、終日の雨中行動や急流でのカヌーの転覆など、考えられる最も厳しい体験を強いられた。だが、それらもなんとか乗り越え、無事すませえた達成感は、これまた単なるホリデーでは味わえない特上の妙味。
2017年2月3日(木)清々しい晴天
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01月
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今回のニュージーランド旅行は、予期せぬ出来事の連続で、NZ入国の最、桃を持参していることを忘れた友人が400ドルの罰金。加えて、乗り換え予定の国内便が霧で欠航して、オークランドで足止め。明日早朝の便でワンガヌイ着の予定
2017年1月30日(月)オークランド晴
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百歳を越えた人生にはまだ実感は持てないが、「準高齢」という、もう十年の準現役期が現実となった今日、90歳代という十年間もありえない人生期ではなくなってきた。私が確信できるのは、こうした新人生の舞台は、不可避的に「メタ」な方向にずれてゆくことだろう。ただの現役続投ではあまりに空しい。
2017年1月22日(日)爽快な夏日
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新年おめでとうございます。と言っても、世界は、穏やかな雲行きではありません。他方、本サイトは、掲載記事のように、現実に確かな足場を築きつつあり、かつ、閉塞感に風穴を開けようと大胆な空想に挑んでいます。「逆算の年齢」になればなるほど、視界は澄んできているとの感があります。
2017年1月7日(土)夏らしく晴れ
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大晦日、店を終えた後、店主宅で、彼、お客さんの元某国某省官僚、私の三人で、飲み明かし、語り明かして新年を迎える。アメリカの陰謀社会・某国植民地化論に花が咲いた。
2017年1月1日(日) 雨模様
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