先に「EDを“カミングアウト”する」との副題で、「ようやく枯れてきた」と題して近年の自らの感慨を綴ったのですが、そういう話には、「おいおい、そんな情けない話はよしてくれ」との反応が予想されるところです。そして本稿は、この言わば一種の“敗退宣言”に関連したその発展版です。つまり、興味深いことに、その「敗退」の境地はその聞こえの悪さに反して、その当事者にとってはやけに心地よいのです。そしてさらに、断言さえしたいところですが、自分が「男」として当然と信じ込んできたもろもろに、そのようにして一線を引くことに、予想もしていなかった爽快感が、とにもかくにも格別な味わいをもたらしてくれているのです。確かに、《男という役割》に決別してみることは、ED告白どころの話ではなさそうです。 詳細記事