以前に述べたことではありますが、私にとっての「訳読」とは、その書物の「本読」を前に、それが期待にそう本であるかどうかを判断する、一種の準備作業のことです。

それが日本語で書かれた本の場合、事前にさっと内容に目を通すことでおおむねそうした判断ができるのがほとんどです。しかし、それが外国語で書かれた未邦訳本の場合、そうした「さっと見」ができず、ともあれまず内容をいったん通読可能な日本語にし、それをもって判断しなければならない、おそろしく手間ひま要する下ごしらえが避けられません。 詳細記事

超人間主義構想

〈訳読‐2c〉「東西融合‘涅槃’思想」を越えて(その18)

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超人間主義構想 

「もし人々がどんな食べ物を食べ、どんな薬を飲むかを政府に決めさせたら、彼らの体はやがて専制政治の下で生きる魂と同じくらい気の毒な状態になるだろう。」――トーマス・ジェファーソン(1778年)

 

このことに気づいている人はほとんどいないが、人類はまったくユニークな新しい種になろうとしている。このHuman 2.0は、Homo Evolutisと名づけられた。バイオテクノミー会長兼CEOであるフアン・エンリケスが2009年のTEDで語ったところによると、この新種のユニークさは、「種の進化を直接、意図的にコントロールすること」だという。彼はそれを「究極の再起動」と呼び、DNA操作と治療、組織生成、ロボット工学の融合がこの偉大な飛躍を可能にしていると述べた。だが、はっきり言って、トランスヒューマニズム〔超人間主義〕は、作り出された人類の進化の終末点である。 詳細記事

「ETはすでに居る」とのタイトルの今回の訳読は、この地球はすでに、ETたちが必要とする食品を飼育する“牧場”となっており、まさに私たちは、ETの“家畜”にされているとの話です。 詳細記事

ETはすでに居る

〈訳読‐2c〉「東西融合‘涅槃’思想」を越えて(その17)

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ETはすでに居る 

「地球が少なくとも一つの地球外文明により訪問されているという証拠は、その範囲も詳細も広範である。全体として、それは少なくとも地球外生命体が発見されたという一般的な評価を支持する一連の証拠を構成しており、精力的な研究プログラムと真剣な外交的取り組みが正当化される。」――地球外知的生命研究センター(CSETI)所長 スティーブン・グリア博士

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私はこの「エソテリック三部作」を、ひとつの角度、すなわち〈知的アメリカ人による自国観〉と見て、訳読の趣旨のひとつとしています。というのは、私にとって、アメリカとは、戦後生まれの私の成長の背後に設定されていた隠れたバックボーンであり、ポジにもネガにも、私の世界観の形成の一つの所定条件となってきました。そういうアメリカには旅行で訪問したことはありますが、住んだ体験はなく、その理解の土台は一般的報道の域を越えるものではありません。そういう米国で、ことに親しいアメリカ人の友人もいませんが、この三部作の著者のブラッド・オルセンとは、その旅行の際、彼の在住するサンフランシスコで一度お会いしています。

この三部作なり『天皇の陰謀』なり、私が米国人による著書を、けっこう慎重に読んできているのも(いずれも「両生図書館」に蔵書)、そうした私のなかに刷り込まれた部分の出所を検証したいからでもあります。 詳細記事

人喰い異星人

〈訳読‐2c〉「東西融合‘涅槃’思想」を越えて(その16)

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人喰い異星人 

「最終的にどんな真実が判明しようとも、我々は それを目指さなければならなりません。それがなければ、私たちは影と遊ぶ子供のようなものです。そのような私たちは無知であり、この仮面舞踏会の背後にある本当の存在が何であれ、それに対処し、立ち向かう力がないのは確かです。すべてを額面通りに受け取るのは愚かなことです。この分野を調べ上げることです。 …今、私たちがすべきことは、過去の望みや恐れを振り返り、客観的な現実と理解のために掘り下げること以上に重要なことはないのです。」――カーラ・ターネ博士

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一つの仮説を立てて考えてみます―――。この世は、丸々が真実による世界と、その全部が嘘っぱちからなる世界という、二極をもったスペクトラム世界であると仮定します。すると、実際の世界とは、その二極の中間に存在する、真実と嘘がそれぞれの濃淡をもって混じり合ったグラデーション状のものとなります。そこでですが、その実際世界のグラデーションも、昔は曲がりなりにも結構な真実味を含んだグラデーションだったと、今年77になる私なぞには思えます。しかし、それが最近では、グラデーションなどとは生ぬるい話で、もう嘘で塗り固めた世界が大手を振ってのし歩き、真実味などはとうに吹っ飛ばされ、やりたい放題を先にやったもの勝の「なんでもあり」式の、かつての無法時代の再来とも見えてくるほどです。かくして、今や私たちは、嘘に騙されない猜疑心は言わずもがな、暴力に巻き込まれないよう物心共に扉すら開けないと言った、もはや真実自体が、フィクション上でしかありえない架空物にさえせざるを得ない時代へと変貌してきています。 詳細記事

隠された人類の起源 

〈訳読‐2c〉「東西融合‘涅槃’思想」を越えて(その13)

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隠された人類の起源 

「その頃、地には巨人がいた。その後、神の子らが人の娘たちのところへ来て、彼女たちは子を産んだ。その者らが老いた時、力ある者、名声ある者になった。」――聖書 創世記6章4節

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三つの選択

〈訳読‐2c〉「東西融合‘涅槃’思想」を越えて(その14)

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三つの選択 

「いったん火星移住地が確立されると、ようやく地球から充分遠く離れた気分になれた。充分遠く離れるというのは、「上昇」の噂が気になり始め、もし、そのようなことが起こった場合、月は地球からの影響を受けないほど遠くはないだろうという懸念があったからだ。〈第三の選択〉は、火星に達して、可能な二者から択一をするというものである。」 ――秘密宇宙計画ランディ・クレイマー隊長 

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今回の訳読の冒頭に、いくつかの「歴史の緒言」があげられています。そのひとつが、「自分の給料が何に拠っているかが解っていない人に、なにごとかを解らせるのは難しい」です。現在、世界にはもう始まってしまった戦争があり、平和主義であろうとするためでも、どちらの側に立つかの選択を強いられます。戦争って起こってしまった時で誰かの勝利で、それが「何に拠っているか」は、「給料」と同じく、誰もが鵜呑みにさせられてしまっています。 詳細記事