交通運輸を「点と線」になぞらえば、クルマは「点」、道路は「線」となろう。
その点としてのクルマは、EV化と自動運転化によりその進化・発展上の大転換期にさしかかっている。また、クルマことに自家用車は庶民には高価な商品として発展し、その大部分は私有が前提とされ、使用価値に加えてステータス・シンボルの価値をも生み、かくして、市場経済における基幹産業として多様に発達してきた。
他方、線としての道路は、社会の血管ともたとえられる社会資本のひとつとして、公有が原則――競争は成り立たない――であった。だが、新市場経済思想の広がりにより、民営化という公・私有折衷の手法が導入されて、ことに高規格の有料道路は、資本投資対象としての性格を強めてきている。 詳細記事 →
第六章
ヴァギナの逆襲
さて、今から20年近くも前だろうか、私もまだ40代頃の話。ある女性との談話のなかで、性生活の話が出てきた時、彼女が、私にこう言った。
「ご主人からのお誘いを断ってはだめよ。あなた、誰に食べさせてもらってると思ってるの?」
これにはどう応じたらいいものか、私は途方に暮れた。女も生身の人間、気の進む時も、進まない時もある。断って悪い筈ないと私は思ったが、即答もできなかった。その後の、食べさせてもらってる云々の発想について行けなかったからだ。一体いつの時代だ? 昔、女性の経済的自立を故意に阻(はば)んで、男に頼らざるを得ない社会を作り上げた連中がいたが、その罠にもろにハマった思想ではないか。今時(いまどき)パート勤めもしない全くの専業主婦は少ないし、また全くの専業でも、主婦自体が一つの職業。主婦に現金収入がなくても、夫に養ってもらっているとは言えない。家事労働を賃金に換算したら夫の収入の約半分という数字も出ている。それに加えて、外で買えばけっこう値の張る性的快感も提供しているではないか。 詳細記事 →