ふと気が付いてみると、今度の北米大陸旅行は、先に書いた「反歴史》《反事実」といった姿勢に、知らず知らずに入り込むことなっていました。

というのは、日本人は歴史過程をつい単一構造で見てしまう習性があるようで、それがいったん旅に出ると、そんなものではない気配にさらされるからです。

今回の北米大陸旅行のうち、先のアメリカで発見したものは、グランドキャニオン地帯にある重層するキャニオン構造でした。

それにつづいて、このメキシコ旅行で発見しているものは、アメリカのそれとは対比をなして、歴史上のもろに重層する文明構造です。

私のように、訪問地の事情など不勉強のまま旅を続けていても、そこにしばらく滞在していると、その表層の背後に存在する、歴史や文明の地殻構造が感じられてきます。いわば文明の「グランドキャニオン」たるものが、そこここに歴然と存在しているのです。

詳細記事

今回訳読の章は、「未確認動物学」といういっそう聞き慣れないタイトルの章です。

つまり、この章の要点は、世界のあちこちで伝説的に言われている、いわゆる「怪物」たちは、ETによる遺伝子操作実験による副産物だということです。

たしかに、世界に多々存在している少なくともそうした「怪物」たちの目撃談は、エソテリックな観点で、見直してみる余地はあります。

これまでの議論から見ると、ややマイナーな論点に見えますが、読んでみると、それなりに興味深いところがあります。

それでは、「未確認動物学」の章へご案内いたします。

 

== 本書の《もくじ》へ  「もくじ」の中の《本章》へ ==FutureEsoteric-cover-2-web

【新版(Second Edition)に基づく】


 

未確認動物学

「最も重要であるべき最初の平和というものは、人々が、宇宙とその力との関係や一体感を認識する時、その魂のなかに宿るものである。そして人々が、宇宙に存在する偉大な魂の中心にあると認識し、かつ、その中心とはどこにでもあるもので、私たちのそれぞれの中にも存在する。」――ブラック・エルク(スー族の聖者)

「未確認動物学 (cryptozoology)」という用語は、1950年代に、バーナード・ユーベルマンスというフランスの動物学者によって作られた。この学問分野は、文字通り、隠れているあるいは未知の動物について研究するものである。それは、オーストラリアのバニヤップ、あるいはもっとよく知られたビックフットやチュパカブラやネッシーといった、よく解明されていない生物についての研究である。 20世紀初頭、アメリカ人作家チャールズ・フォートは、膨大な量におよぶ文書や「とらえどころのない証拠」の収集を開始した。これらは、科学的には説明不可能あるいは対象外としたデータで、例えば、魚やカエル、神秘的な動物、血を降らす嵐、あるいは、深い地層で製造された芸術の発見といったものがあった。フォートは、飛行機の発明の前に、空にうかぶ巨大な円柱とか球体といった、空を飛ぶ多数の現象を収集した。今日では、これらの多くはUFOと考えられるものである。未確認動物学あるいは超自然な動物学は、説明不可能な動物あるいは「怪物」についてのあらゆる種類の研究をいう。そうした生き物や「未確認動物」は主流科学の常識によっては取り上げられず、従って、それらの存在はないとされている。そのように、未確認動物学は動物学の科学的分岐とはされていない。

詳細記事