私は、一本のイチョウの古木に出会うことで、人生を蘇生させることができた人を知っています。また、別掲記事のように、植物との対話が実際に可能であることを実証している科学者がいます。あるいは、下の写真のように、花が人の心に触れるシーンを実に精彩に撮影し続けている写真家がおられます。

【撮影:山本哲朗】

すなわち、そうした体験は、誰もが実感できることではないにしても、植物と人間とのコミュニケーションが可能であるのは確かなことを物語っています。

ただ、私がここで取り上げるのは、もはやそうした事実の有無についてではなく、それが可能なのは、いったい、どういう回路や方途をへて可能なのか、という観点です。

そこで出てくるのが、前回で予告したように、「場(field)」と呼ばれる、素人にはいかにも敬遠したくなりそうな、まずは物理学上の先端概念として登場してきているものです。なのですが、それはどうやら、私たちにもっと身近なものであるようです。 詳細記事

植物を研究する博士モニカ・ガリアーノ(Monica Gagliano)は、非科学的とは承知の上で、植物に話しかけると返答があることを証明しようとしている。

Ellie Shechet 記者,  The New York Times,

2019年8月31日付 Australian Financial Review に転載

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