宇宙兵器

〈訳読‐2〉「東西融合〈涅槃〉思想」の将来性(その15)

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【今回以降、2016年に発刊された新版(2nd Edition)に基づく】

「我々が誓うことは、統治が、敵意と征圧の旗のもとにではなく、自由と平和の旗のもとになされることである。そして我々は、宇宙が、武器と大量破壊によってではなく、知識と理解という方策によってなされるべきであると誓う。さらに、この誓いは、この国の国民である我々が最初であり、そしてそうなろうと努めることにのみに満足することである。」

ジョン・F・ケネディー大統領

(1962年9月12日「月に行く選択」演説で) 

旧約聖書創世記の冒頭の有名な一行が「はじめに・・・ありき」で始まり、地球上の生命の創造の場面が述べられている。創世記は、第19章24節でそのトーンが変わり、「そこで、主は硫黄と火とを主の所すなわち天からソドムとゴモラの上に降らせて」と述べる。この節の表現は、宇宙における武器に関する論争と、驚くほどに似ている。それはあたかも、創世の時代の天より命じられたハイテク戦争とでも言えるほど、(聖書やその他の文献上には)多くの関連性があると、古代宇宙飛行士説の提唱者は論じている。ジョン・F・ケネディーが提起した月への到達競争の〔冒頭の〕演説のように、たとえ私たち〔米国人〕のみが、その構想を実現するべきであったのだとしても。

近代における最初の衆知の宇宙武器は、ナチドイツのV-2ロケットで、二次大戦末期の連合国を恐怖におとし入れた。このV-2は、名うてのロケット科学者ウェルナー・ホン・ブラウンが設計したもので、〔戦後〕彼はドイツからアメリカに逃れ、「アメリカの宇宙計画の父」として知られるようになった。

ウェルナー・ホン・ブラウンは、1977年にその死の床で、親友のキャロル・ローシン博士に、米国が武器を宇宙に配備し始める時は、それは「嘘にもとづく」ことになるだろうと語った。彼は最初にその理由を彼女に表したのだが、それは、当時はまだ脅威であったロシアに対する防衛のためであった。彼はそして、第二の脅威は、第三世界諸国、今でいうならず者国家で活動しているテロリストらであるという。そして第三の脅威は、〔地球に衝突する〕危険のある小惑星で、これが武器を宇宙に配備する強い理由になるという。さらに、ホン・ブラウンが繰り返し強調した「最後のカード」は、米国軍部が、侵略してくる地球外異星人を脅威として使うことであるという。「完全な嘘に基づく以外、我々が宇宙に武器を備えなくてはならないほどの敵の存在が確実であるわけではない」とブラウンは言う。宇宙に設置される武器は、他の世界がなぜそれが必要なのかを知るようになるまではつづけられるだろう、と彼は警告する。ただし、宇宙武器の必要は嘘であるとか、偽の旗の敵もしくは出来事(ロシア、第三諸国テロリスト、衝突可能性の小惑星、異星人攻撃など)が、大衆を説得するために用いられる方便として必要であると彼が明瞭に言ったがどうかは文書化されていない。ともあれ、宇宙武器を含め、秘密の宇宙計画は必要とされているのである。

 

国際政治勢力図上の変化

ほんの最近まで、米国は世界の覇権をわがものとしていた。しかし、世界情勢は急速に変化し、ワシントンの経済的、政治的影響力は低下し、その軍事的支配力との間に不均衡をもたらしている。米国は、低経済成長、巨大な政府負債、帝国主義的な過拡大、そして内的な事実上の政治的麻痺状態におちいっている。それと同時に、米国は選択して、戦争、ペンタゴンの軍事体制の維持、そして、さまざまの「国家安全保障」事業の開始と拡大のために、毎年1兆ドル〔約100兆円〕を費やしている。

世界の四つの新興経済力、ブラジル、ロシア、インドそして中国(BRICs)は、2010年12月には南アフリカを加えて、BRICSとなった。これは、国際政治バランス上の変化として重要なもので、この数年間、BRIC諸国の経済的、政治的勢力の成長への懸念を生み、疑いなくワシントンの不満を強めている。ピークに達した石油、気象変化、引き続く米国の覇権戦争、深まる貧困(世界人口が現在の70億から2050年には90億を越える)、そして多くの新興国が世界の指導権の分有を要求するという危うげな世界情勢のもとで、米国にとっては、その支配的地位を維持するために、近く、軍事的動きの活発化(第三次世界大戦すら起こす)に出る好機となっている。米国の政治体制のこの数十年間の右傾化、国防省の軍備の肥大化、社会の軍国主義化、そしてワシントンとマスメディアによる誤解した大衆へ戦争を「売る」共謀力を考えると、世界的紛争を煽り立てることはあり得ないことではない。さらに、米国が宇宙兵器とこの数十年間に取り組まれてきた秘密宇宙計画――看取される敵への巨大な破壊に出る――を推進することも可能性がある。

1977年にブラウン博士が死去した後まもなく、好戦的大統領ロナルド・レーガンは、ソ連の共産党の熊を葬ろうと、「スターウォーズ」を世界の舞台に登場させた。スターウォーズは、実際は、戦略的防衛計画(SDI)の別称である。レーガンは果たして、大統領になるはるか前より、宇宙にミサイル攻撃を防ぐ防壁を築くことを常に望んんでいたのだろうか、それとも彼は、そういう既にあった計画を単に発動させただけなのだろうか。平和活動家は、その時もまた現在も、SDIミサイル防御を、巨大なだまし、大嘘――これまでに存在した最大の虚偽――と呼んでいる。その軍備計画の真の目的は、宇宙をコントロールするものが地球をコントロールするがゆえに、宇宙のコントロールと支配を構想したものであると、批判者たちは考えている。

ロナルド・レーガンは、任期二期目には、ソ連の脅威に対するスタンスを軟化させた。彼は、空飛ぶ円盤を目撃したことを公認している唯一(カーター大統領を除き)の大統領である。レーガンはまた、比喩的ではあるが、地球への脅威となる敵対的ETの可能性について言及した最初の大統領である。1985年12月4日、メリーランド州のフォールストン高校でのスピーチで、彼は、その11月のミハエル・ゴルバチョフ総書記との5時間にわたる私的対話について、以下のように語った。「もし、突然にこの世界への宇宙の別の惑星からの異人類による脅威があったとすれば、こうした対話での彼や私の任務はどれほどに容易になるだろうか。私たちは、両国間に存在する小さな地球上の違いなぞ忘れてしまえ、我々はみなこの地球上に共存している人類なのだということを発見することになるからだ。」

同様に、ゴルバチョフもまた、1987年2月16日、モスクワのクレムリン宮殿におけるスピーチでこう述べた。「ジュネーブの会見において、米国大統領は、もし地球がETからの侵略を受けた場合、米国とソ連は、そうした侵略を撃退するために力を合わせようと語った。まだそうした侵略を心配する時ではないが、私はこの提案に逆らおうとは考えない」。またゴルバチョフは、「UFO現象は存在し、真剣に取り扱われなければならない」と注釈した。

 

宇宙平和

人類にとって、ケネディーが構想したように、宇宙を戦争とは無縁の世界にしておくことは可能なのだろうか。宇宙を平和利用のみに限ることはできるのだろうか。1967年の宇宙空間条約は、宇宙あるいは天体に大量破壊兵器を展開することは禁じたが、ブルース・ガグノンによると、核「戦闘装置」といった選択的破壊兵器は除外されている。

ブルース・ガグノンは、メイン州にオフィスをかまえる「宇宙における武器と核兵器に反対するグローバルネットワーク」を率いている。このグローバルネットワークが目指すことは、過去に大気や宇宙に配置された核兵器を含め、宇宙のいかなる兵器配置をも止めさせることである。彼はこのグローバルネットワークを1992年に設立し、170ヶ国に支部をもつ、今日、世界でもっとも急速に成長している平和活動グループとみなされている。

「米国が宇宙を軍事的高地とすべきとしているという事実に、何の隠し事もない」「もし〔米国が〕宇宙の主となれるなら、世界を支配できる」とガクノンは言う。米国はすでに自身を「宇宙の主」と呼んでいる。実際に、コロラド州のピーターソン空軍基地にある米国宇宙司令部は、すでに自らをそのように称している。他の諸国も、これに応えて著しく兵器を増強し、多くの条約が破られ、危機に瀕している。宇宙に兵器が設置されるまでに、どれほどの期間を必要とするのだろうか。何らかの標的をねらうものは、地球上のどこでも可能なのか。「スターウォーズ」物語が現実となるのに、どれほどの時間を要するのか。それは、10年か20年の先のことであろうと、ガグノンは想定している。

多数の国は確かに、宇宙における兵器を「世界のタブー」と認めている。これは、多くの国々が、中国、米国、そしてロシアに対抗するために、そうした武器を備えるノウハウも資金ももっていないことが理由である可能性が高い。これまでの数十年間、国連は、宇宙非武装条約の仲介を果たそうとしてきたが、2000年代には、米国はそれを無視した。実際、ブッシュ政権は、1972年に結ばれた旧ソ連との間の対大陸弾道ミサイル条約から一方的に離脱した。この条約の意図は、ミサイル防御――例えば、宇宙に「戦闘装置」ともくされる対大陸弾道ミサイル撃退武器の配置――に制限をもうけようとするものであった。

21世紀に入って、米国軍部ことに空軍と米国宇宙司令部は、航空宇宙産業のパートナーと共に、もはや引き返しのきかない領域に達したようである。2005年、ブッシュ政権は、実用の宇宙武器を禁じる国連議決を阻止するよう票を投じた。それは、米国がそうした投票をおこなった最初のもので、他の世界諸国には、それは米国があたかも人類の最大のタブーを破ろうとしている行為と映った。

 

宇宙武装化の前兆

現在、宇宙はスパイ衛星によって軍事化されつつあるが、次世代の「戦闘装置」やレーザー光線やミサイル搭載の攻撃衛星によって軍事化されるまでには至っていない。現在、宇宙には「戦闘装置」はまだ配置されていないと見られているが、すでに地上には、宇宙の標的を破壊する実証能力を持つ兵器は配置されている。21世紀の兵器開発競争は、兵器を宇宙に配置、あるいは、宇宙の標的を破壊する兵器を開発することであると言われている。それは、ブッシュ政権によって再点火された兵器開発競争で、米国の航空宇宙産業への巨大な予算配分をともなっている。その競争相手は、中国と、やや低レベルだがロシアである。たとえば、戦闘装置としての衛星群の建造は、数百ビリオンドル〔数十兆円〕を航空宇宙産業につぎ込むことを意味する。

それが意味することは、米国軍部はいつの日か、衛星を操作し、強力なレーザー光線あるいは粒子光線武器によって、地球表面上の標的を溶かしてしまうことがようになることである。さらには、人工知能によって運航している地球に近い軌道をもつ諸衛星――自己防御能力をもつ微小衛星――によるネットワークが配置されているとの証拠もある。

 

1.8.5 Ground-Space_based_hybrid_laser_weapon_concept_art

1984年段階の地上および宇宙配置のハイブリッド・レーザー光線兵器の想像図。2001年10月、オハイオ出身議員デニス・クシニックによって導入された宇宙保存法HR2977は、宇宙の平和利用を求め、「新型兵器」を禁じている。第7条は、ことにchemtrails〔飛行機雲状毒性薬剤散布(下写真参照)〕を禁じている。クシニックは2002年1月22日付Columbus Alive紙に、政府高官は否定するが、武装任務監視委員会の長として、自分はchemtrail projectを熟知していると述べている。「実は、国務省は総合的計画『Vision 2020』を持っており、それがそうした武器を開発する。Vision 2020とは『陸、海、空そして宇宙の支配』を求めるものである」と彼は述べている。クシニックによると、圧力により、chemtrails, HAARP、その他の惑星破壊武器への言及はHR2977から除去されたが、(除去前の)原法案は、議会記録の中に完全に残されているという。(with permission, (c) Brad Olsen, 2016)

1.8.4 Horowitz chemtrails

政府による国民に対する化学・生物薬剤の使用は、悲惨な歴史的事実である。もし、「クローバーの葉プロジェクト」に使われた化学製品に生物薬剤が含まれたいたなら、体内に侵入した生物体により、人々は病弱化したか死亡したかもしれない。そうした悪魔的計画の最終的目的は何なのか。地球的な優生学適用なのか。レオナルド・ホロウィッツ博士は生物エンジニアリンについてこう述べる。「私の見解では、chemtrails〔飛行機雲状に薬剤を散布すること〕は、国民に化学薬剤中毒をおよぼすためのもので、被剤の程度による免疫機能の低下や障害の原因となり、意図的に、マイコプラズマ〔病原菌の一種〕や他の病原体に感染しやすくさせるものである。」(with permission, (c) Brad Olsen, 2016)

国防省の広報担当者によると、同省は、宇宙兵器ではなく、ミサイル防衛を研究開発しているのであると言う。つまり、ペンタゴンにとって、宇宙兵器条約は必要ないというとの主張である。また〔同省は〕NATOメンバー28ヶ国は、防衛にあたるパートナー同士として協働しているはずであると主張する。しかし、NATO内では、米国は「別格者」とされており、他の諸国は、黙々と追従する。

ミサイル防衛は、ペンタゴンが費やしたその金の使用目的が何かを示すことができないトロイの馬(張り子のトラ計画)である、と〔宇宙における武器と核兵器に反対するグローバルネットワーク」の〕ガグノンは指摘する。彼は、費やされた1,200億ドル〔約12兆円〕で得たものは「二重使用」技術であるという。つまり一方では、〔そうした巨費が〕新しい道路や橋の建設や多数の学校の建て替えに税金が使われるのではなく、宇宙武器の兵器工場を作るためにペンタゴンに与えられている。米国議会は、自国民の6人に1人の生活に困窮する人たちの代わりに、社会保障費を徹底して削減し、公共放送局の予算さえ減らし、かつ世界のほとんど全部の国々による反対にも拘わらず、新たにミサイル防衛へ自国が取り組むことを承認した。

だがそういう他方で、米国軍部の対衛星計画は公式には存在すらしていない。にも拘わらず、多くの専門家は、米国が何十年にもわたってスターウォーズ・ミサイル防衛の仮面の背後で極秘に対衛星能力をテストしてきていることを認めている。そして現在、米国ミサイル防衛局は、12の個別計画を進めており、そのいくつかはすでに配置段階となており、いまや宇宙の標的を除去することが可能である。ペンタゴンが1,200億ドルを投じたTerminal High Altitude Area Defence (THAAD) 〔限界高高度地帯防衛〕は、多くの計画の一つにすぎず、極秘出費されているものである。限りない人的労力が、一般人はおろか戦場の兵士にすら何らの価値も生じない武器開発計画に、投入されているのである。

レーガン大統領がSDI計画の開発を開始した1983年以来費やされている額が1,200億ドル以上であるというのが、唯一認められていることである。ワシントンに拠点をおくシンクタンクCenter for Defence Information (GDI) によると、ミサイル防衛は米国史上もっとも高価な武器計画であるという。

 

ロビイスト・パワー

2000年代の極めて過熱した武器競争を充分に把握するためには、三者からなるパートナー関係を理解することが重要である。そうした三者とは、ロッキード・マーチンやボーイングといった防衛企業、議会、そしてペンタゴンで、現代のテクノロジーのあらゆる方面にまでに広がった共存的関係を築いて、三者は互いに依存し合っている。この関係は、ドワイト・D・アイゼンハワーが1961年に自らの大統領任期を終えるにあたって、「軍産複合体」に懸念した予言的宣告を行い、それが「アイゼンハワーの結実」として知られるようになった。

ミサイル防衛開発のための資金は、アラバマ州北部に集中投下されている。そのアラバマ州ハンツビルはまた、ウェルナー・ホン・ブラウンが発展させた「ロケットシティー」と呼ばれている。同市は、ミサイル防衛に関わる50の民間企業を擁し、ロッキード・マーチン社を含む巨大企業を名が連ねている。2010年には、6,000人以上の科学者や研究者が、38万の人口のハンツビル周辺地方で働いている。アラバマ州出身の二人の上院議員、リチャード・シェルビーとジェフ・セッッションは、政治献金受け取り額において上位二位にランクされている。その最大の献金元が、ボーイングとロッキード・マーチンであっても、それは驚くまでもない。両上院議員は防衛関係委員会のミサイル防衛を担当する上級委員である。

航空宇宙産業は議会に対するロビー活動のために数百万ドル〔数億円〕を使って、そうした武器が必要であることを議員らに確信させている。ペンタゴン、米国宇宙司令部、そして空軍もまた、議会にロビー活動をしかけ、彼らのその新兵器への予算配分を工作している。これらが、宇宙兵器を背後で後押ししている集団である。ラムズフェルド報告(2000年に公表)は、「宇宙の真珠湾」がこの国を無力にすると警告している。この報告は、大企業の影響を受けたものである。この報告を公表した13人の委員のうちの7人は、現在か過去において、航空宇宙産業に働いていた者たちである。

 

秘密宇宙計画

宇宙の平和へのそのほかの脅威は、米国の暗黒計画の先進宇宙機で、その先端の飛行機器はハイテク武器を搭載している。米国秘密宇宙計画は議会の権限の範囲外にあり、いかなる意味においても法外であり、また、事実上、「国家安全保障」のベールにおおわれてその実像を見ることはできない。「太陽系監視〔Solar Warden〕」は超極秘計画で、宇宙船による艦隊を保有し、太陽系内で作戦展開する。おそらくそれは、異星人の脅威から我々を守っているのか、あるいは、宇宙の秘密の植民地化に取り組んでいるのであろう。太陽系の遥か遠くへ人類の使節を送るためには、我々は新型の物質や推進方法を必要としている。現在、少なくとも12種の先端宇宙航空機が知られている。それらは、(1)ノースロップ・グルーマンB-12・スピリット・ステルス爆撃機、(2)F-22ラプトップ先進ステルス戦闘機、(3)前者後継機のF-35ライトニングII先進ステルス戦闘機、(4)オーロラSR-33A、(5)ロッキード・マーチンX-33A、(6)ロッキードX-22A2人乗り反重力円盤戦闘機、(7)ボーイング及エアバスインダストリー・ノーチラス、(8)TR-3Aパンプキンシード、(9)TR-Bアストラ・トライアングル、(10)ノースロップ社“グレート・パンプキン円盤”、(11)テレダイン・ライアン・エアロノーティカル社XH-75Dシャーク反重力ヘリコプター、(12)ノースロップ量子テレポーテーション円盤、である。これらの航空機のほとんどは、ユタ州ダグウェイ近くに位置する新秘密航空基地を使って作戦展開していると考えられている。

こうした航空機は反重力技術を、三種ある方法のうちの一つを用いている。B-2ステルス爆撃機とTR-3Bアストラ三角形機の二種は初期に発見された反重力電気重力技術を用いている。この技術は、取り巻く引力圏を断つ数百万ボルトのパルスを使用する。ノーチラス宇宙旅行機は、磁力パルスを用い、信じられない回転数をもった高エネルギーのドーナツ状の場――地球の引力を反力として力を作り取り巻く引力圏を断つ――を発生させて運航する。米国のその他の秘密宇宙航空機計画は、いっそう高度なシステムを用いている。それは、重力の「強い力」を活用できるエネルギー源の直接の発生である。この「強い力」の場は、〔周期律表〕115番物質の原子核をわずかに越えて広がるものである。

 

地球エンジニアリングと気候操作

急速に発達しているもう一つの産業がある。それは地球エンジニアリングあるいは気候エンジニアリングと呼ばれている。米国科学学会は、地球エンジニアリングを「大気化学の変化による効果に対抗もしくは対応する環境の巨大規模のエンジニアリングにかかわる選択」と定義している。気候操作、ことに敵対的気候戦争は、「環境操作技術の軍事および敵対的使用の禁止に関わるTIAS9614総会の国連総会議案31/72」において討論された。この総会は1977年5月18日、スイスのジュネーブで署名され、1978年10月5日、法律として施行された。その批准は、1979年12月13日、ジミー・カーター米国大統領によってなされ、米国の批准は、1980年1月17日、ニューヨークの国連に供託された。

こうして、気候を変化させることを禁じる法律があるなら、大気の上層圏に起こることはどうなるであろうか。警戒心を抱いた市民たちは、空に描かれる「化学飛行機雲」――白い煙状の線で雲の中に拡散する――に用心するよう呼び掛けている。この「化学飛行機雲」は、飛行機が通常つくる「飛行機雲」――凝固雲ですぐに消える――とは異なっている。通常の飛行機雲は、氷の形に排気ガスが凍ったもので、ほとんどすぐに消失する。ところが化学飛行機雲は、霧の中に拡散するまで長く姿を残す。化学飛行雲は、穀物のほこりや雲状の種まき、あるいは空の文字や航空消火といった、通常の航空散布のことではない。それは特に、通常の飛行機雲には含まれない化学物質を高高度で組織的に行う散布を言い、普通には見られない特徴ある跡を空に残す。

化学飛行機雲は、時に「X字形」に見えるように散布され、明らかに大気圏内での「太陽放射能管理」を意図している。この説に賛同する人は、化学物質の散布の目的は、地球温暖化の抑制、気候操作、生物武器、人口調節、HAARP起動、そして化学戦争計画のためと推測している。化学物質の雲による降雨実験には、国の健康上の安全水準の7倍の濃度のアルミニウム粒子を用いる。地球エンジニアリングの内部告発者は、そうした飛行機雲は呼吸器疾病や他の健康障害の原因になると述べている。それは意図的に高高度で散布され、暗黒作戦の軍上層部により命じられた秘密計画にもとずき、一般社会には公表されない。

地球エンジニアリングは、大気圏上層に雲を作って実行される。科学者、企業そして政府によって遂行され、地球気候操作、天候変化、大気や土壌や水の化学的構成の変化による人口調節を意図とし、地球エンジニアリングは地球温暖化と戦うものと教えられている。政府高官は、こうした計画は議論上のものにすぎないと主張するが、1990年初め以来、それが実行されているとの多くの証拠がある。それ以降、穀物、野生生物、そして人々の健康上への影響は著しく、いっそう悪化している。野生生物への化学飛行機雲作戦は、エドワード・テラー――聡明かつ著名科学者でSDIや航空化学物質散布の強固な提唱者――の命をうけて、1997年までに完全に本格化された。テラー博士にはまた、「水素爆弾の父」という危うげな名声も与えられている。

いたるところで、その頭の上の空から、粉末やエアーゾルが降り注いでおり、その毒性によって、植生や動物相が変わっていっている、と批判者は主張している。化学物質の航空散布は、暴力的な企てを動機付け、あまりに気味が悪く危険なことに見える。地球は、アルミニウムやバリウムを必要とするような生物に適した惑星に変貌してゆくのだろうか。そうした行為は、私たちの恩恵になるのか、それとも、私たちを置き換えようとする誰かの恩恵になるのか。私たちや今のこの惑星そして静かに生きている動物たちは、アルミニウムやバリウムやストロンチウムの微粒子、そしてより少ない程度ながらホウ素やヒ素によって、死滅させられようとしているのだろうか。試験によると、樹木の中にチタニウムの通常以上の量が発見されている。土壌のpHバランスが変化することで、微生物が死滅し、有機作物の成長は衰え、木々は弱っている。例をあげれば、モンサントのような食品と種子の独占企業は、すでに遺伝子操作した有機物(GMO)を食用作物に用い、アルミニウム耐性高収穫トウモロコシや大豆を生産している。当初、それは世界の飢餓の解決法になると説かれたが、Union of Concerned Scientists といった信用ある科学者集団は、そうした主張とは矛盾する研究結果を得て、遺伝子操作食物が健康を害する結果となることを指摘している。また、化学飛行機雲は、石油〔と同様の危険物〕に変じる原因となると主張する人たちもいる。ある説によれば、化学飛行機雲の本当の目的は、人口削減のための優生学計画であるという。ともあれ、CIAは、一編隊の航空機をエバグリーン・エアーの名のもとに保有している。地震や台風が明らかに、強力なEMFによって公然と操作され、それが原因となっていると証明され、また、私たちの空では、常に世界中の幾千機もの航空機の出す化学排気物による雲が作られて、人々は、それを警戒したり、社会的教育が必要と考えたりするようになっている。だが、米国の議会は、化学飛行機雲の問題を有権者とともに議論することを拒否している。

地球温暖化、汚染の拡大、そして水資源の劣悪化は、気候変化のさまざまな方法への広範な支持を生んでいる。米国政府は気候緩和実験を過去半世紀にわたって実施してきており、軍産複合体は、そうした発見を実用化しようと構えている。そのもっとも悪名の高い計画がHAARP〔High-Frequency Active Auroral Research Program〕である。この技術は、洪水、干ばつ、ハリケーン、そして地震を誘発する引き金になりえる。HAARPの背後にある科学上のアイデアは、〔大気の〕電離層の特定部を“興奮”させ、生態系の状態を操作するねらいをもってその興奮した部分の物理現象を観測するものである。HAARPはまた、兵器装置としても使用でき、地域全体の農業および生態系システムを選別して不安定化させることが可能である。最近の国際シンポジウムにおいて、科学者たちは、巻雲の操作を通して気候の操作をすることは、ほら話でも陰謀説でもなく、実際に完全に活用可能であると議論している。

大気中でのバリウムの使用に関して、バーナード・イーストランドのHAARPについての特許より、貴重な手がかりを得ることができる。整列したHAARP塔は発信機で、電離層を温めることをはじめ、様々な用途に用いられる。それは、操縦可能な電磁ビームを上層大気圏にとどける能力を有し、特定の地域の降雨状態に影響を与える。もっとも注目されるのは、その特許は、大気中に放たれる巨大なバリウムの雲を必要としていることである。バリウム――免疫システム抑制剤――は、柔らかな銀色金属光沢のアルカリ土類金属で、通常の状態では、雨の中には決して含まれてはいない。だが、バリウムは、世界中の雨水試験で検出されている。これは、世界中で航空機より大気中に噴霧されたエアーゾルとしてバリウムがまかれていることを示している。これは人類に対する静かな戦争として、見えない武器のもう一つの使用例ではないだろうか。この惑星の大気に噴霧されたエアーゾル――バクテリア、藻類、様々な化学物質、Morgellon nano-tube fibers そして重金属粒子を含む――によって秘密に植え付けられることは、いったい何を引き起こすのだろうか。それは、何百万年にもわたって存在してきた、自然の大気活動や地球の化学物性を変化させる意図なのだろうか。これは、今後のエソテリック論議が、正真正銘の恐怖を取り上げてゆくこととなろう。

 

1.8.1 HAARP

HAARPは空軍によって所有、運用されている。それは「上空型」の核兵器の爆発を模擬実験することができる。それはミサイルや衛星の破壊や、地球の気候パターンを変化させる手段となる。HAARPはまた、世界中の人々の脳波パターンをスイッチ一つを入れるだけで、変化させることができる。それはまた、地球物理的、気候的そして向精神薬的な新兵器の開発に使われる。(with permission, (c) Brad Olsen, 2016)

1.8.2 HAARP array

「研究機関の科学者には、特定の人種や民族を抹殺する何らかの病原体を考案しようとしている者がいる。他の者は、特定の作物を食い尽くす幾種かの昆虫を考案あるいはエンジニアリングしている。他には、電磁波を使って、遠隔地より気候を変えたり、地震や火山の噴火を起こす、エコタイプのテロリズムに関わっている者がいる」。これは、1997年4月、国防長官ウイリアム・S・コーエンがアテネのジョージア大学で行われたテロリズム・大量破壊兵器そして米国の戦略に関する会議での基調演説の一部である。コーエンは優生人口調整計画や環境兵器は気候を変更できると述べている。上の写真はアラスカ州ガコナのHAARPの列。(with permission, (c) Brad Olsen, 2016)

 

【本章完結】

 

参考文献

Lasker, John, Technoir. The eBookSale Publishing, 2010.

Testimony of Dr. Carol Rosin , Dr. Steven Greer, et. al. at the National Press Club, Washington, D.C. for The Disclosure Project, 9 May, 2001.

“Report of the Commission to Assess United States National Security Space Management and Organization,” Washington, D.C. (Public Law 106-65), 11 January, 2001.

 

 

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2nd edition

 


Future Esoteric: The Unseen Realms (Second Edition) by Brad Olsen

http://cccpublishing.com/FutureEsoteric  www.bradolsen.com

with permission, (c) Brad Olsen, 2016


 
 

 

 

 

 

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