非-健康産業(その1)

〈訳読‐2b〉現代の「東西融合〈涅槃〉思想」(その37)

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非-健康産業(その1)

「私は、個人に対し新薬を承認することは決してなかったし、今後もない。しかし、限りない資金を持つ大手製薬会社に限ってはそうでない。」――リチャード・J.・クロウト博士、アメリカ食品医薬品局薬剤部長、『スポットライト』、1981年1月18日

前世紀に導入された無数の化学物質は、私たちに簡便な生活をもたらしたのか、それとも、私たちをよりひ弱にし、その免疫システムを傷つけ、「超人間主義」〔訳注〕の世界を創造したのだろうか。 喘息やアレルギーなどの多くの頻出する疾患は、環境的な毒素に曝されることが原因であることが知られている。しかし、いくつかの理由で、これらの有毒な被ばくを引き起こす業界の強力な政治力は、その犯罪の犠牲を回避したり、そのビジネス行為を変えさせる勢力の樹立をなんとか押さえつけている。当然に同産業界は、そのビジネス行為が長年にわたって引き起こしてきた疾病や損害に対する責任を避けようとしてきた。結局のところ、もしアフリカの疾病が栄養失調や衛生不良によって引き起こされているのであるなら、より多くの食糧や清潔な水を供給し、その衛生状態を改善し、その生活環境を改善することの方が、多種のワクチンを送りそれを投与することより、理にかなっていることではないのか。

〔訳注〕原語 Transhumanism :新しい科学技術を用い、人間の身体と認知能力を進化させ、人間の状況を前例の無い形で向上させようという思想。(ウィキペディアより)

後述のように、ほとんどのワクチンは、ホルムアルデヒド、チメロサール、アルミニウム、スクアレン、および世界中の多くの人々に損傷を与え続けている野生のウイルス品種を含んでいる。〔そうでなくとも〕日常の家庭用品および化粧品――吸い込んだり、皮膚に直接塗布されたり、頭皮を通して吸収されたりする――でさえ、毒性を持つ可能性がある。汎用されている製品とその化学成分のリストは、まるで百科事典である。これらの化学物質の圧倒的存在の合計は、ほぼすべてのアレルギー、慢性的な苦痛、および疾患に関連している。最近では、家庭用洗浄製品が乳がんに関連しており、子供の注意欠陥/多動性障害の診断が頻繁に無効とされている。ここアメリカでは、公共飲料水の供給に加えられたフッ化物と呼ばれる極めて神経毒性をもつ化学物質がある。フッ化物は、脳内の神経細胞の基本機能を妨害し、従順な行動やIQ低下を引き起こすことが知られている。フッ化物は松果腺に磁気的に引き寄せられ、体内の他の場所よりも多くリン酸カルシウム結晶を生成する。本章では、こうした広範な中毒を、誰が、何を、どこで、そしてなぜ発生させているのかを探求してゆく。

世界で癌の割合が最も高い上位10位が、すべて西洋諸国なのはなぜなのだろうか。癌や心臓病が、多くの土着民族の文化に事実上存在しないのはなぜなのだろうか。私たちは最高の研究所を持っており、土着民族はそれを持っていないのにである。こんなことがどうしてそれをなのだろうか。もちろん、西洋の生活習慣は、高レベルの癌や病気と関係がある。ヨーロッパ人と北米人は、太り過ぎ、喫煙、アルコール摂取が多く、世界の「発展途上」諸国の人たちと同じくらいの身体活動を行ってはいない。しかし、本章が探求するように、おそらく、そこにはもっと違った問題がある。覚えておくべきなのは、製薬業界は世界で最も収益性の高いビジネスであり、同業界はそれを持続させようとしているさせことである。

米国人が治療や健康に不可欠な方法として薬に依存していることに、巨大製薬会社が既得権を持っていることは疑いがない。それらは何百万人もの人びとに害を及ぼし、膨大な金額を患者から奪い、その一方で、薬の毒性をさらに高めている。しばしば真実は、最も簡単な説明が表している。自然治癒について学び、予防習慣を開発することで、巨大製薬会社の毒性ある影響を避けることができる。私たちはまた、薬剤の販売者として働きうる不道徳な医者を避けるべきである。全米医師会雑誌によると、毎日290人がアメリカ食品医薬品局(FDA)承認の処方薬で殺されているというが、この事実はどのように理解できるだろうか。この研究は2000年に発表され、FDAが承認した処方薬の「副作用」により、年間106,000人の死亡が記録がされている。処方箋薬の死者数は、10年半でほぼ倍増している。邪悪な秘密集団にとって、製薬業界と医療業界という2つ金のなる木は、犯罪的2集団でもある。大衆に毒を与えるこの数十億ドル規模の企業のもう一つの貢献は、私たちの国内総生産(GDP)へのそれである。2010年には、わが国のGDPの17~20パーセントが製薬およびヘルスケア部門で構成されていた。つまり、2兆8千億ドル〔254兆円〕は、病気、けが、または薬が必要な人々から来たものである。多くの人々は、GDPは国民の生活の質を示すものだと考えているが、実際は国民が病気になっていることの代名詞でもある。人々は、ワクチンが主に断種のために使用されていることを知らない。それは人口を抑制し、かつ、私たちからできるだけ多くのお金を絞りとるためのものである。

私たちは誰も、より長く健康的な生活を送って行きたいと思っており、私たちのほとんどは医学に目を向けることで、これらの目標を達成することに役立てようとしている。しかし、米国の医療研究機関には深刻な盲点があり、この国の医療制度に根本的な変更を加える必要を生んでいる。後述するように、医療過誤は主要な死因のひとつであり、払い切れない医療費は米国における破産宣告の筆頭の原因である。テレビコマーシャルの医学的アドバイスが本当に正しいものかどうか、あなたの医師に尋ねてみてほしい。

 

非-健康産業の起点

食品医薬品局(FDA)は、まず化学部門として創設され、後にその名前がFDAに変更されるまでは、化学局(Bureau of Chemistry)として知られていた。その名が変更されたのは、化学工業の目的を隠すためであった。後にFDAとなる当初の化学局の化学者たちは、1909年には著名な科学者たちであった。過去も現在も、FDAの真の仕事は、化学業界からの製品を「承認」し、認可することである。だがこの使命は、安全と宣言されることによって抜け穴と化し、市民間の不満から化学産業界を法的に保護している。FDAは、化学物質を食品に入れた企業や、合わせて製薬会社には「認可」を通じて、常に一種の法的免除を提供し、市民には化学業界による法的救済なしのままに放置している。FDAは、責任を軽減するために、個人データを定期的に収集し、化学業界の協力者たちと共有している。例えば、一般社会におおやけにされない毒性情報は、「PR〔広報〕問題」と呼ばれる。その製品が「FDA認可」されている10億ドル化学会社に対する訴訟に勝利するのは「運の問題」である。こうした訴訟の場合、製品にはGRAS(Generally Recognised As Safe〔一般に安全と認められる〕)の格付けが与えられている。 GRAS格付けは、化学会社を保護し、もっともらしい拒絶権を与えている。ゆえにFDAは、巨大製薬会社の言いなりであると非難されている。

ジョン・D・ロックフェラー・ジュニア――スタンダード・オイルの石油王の息子――は、ほぼ100年前に設立されたアメリカの医療制度を背後で独占する中心人物である。彼の膨大な遺産と巨大な政治的影響力を利用して、彼はアメリカ医師会(AMA)の創設を支援し、資金提供を止めると脅してあらゆる医学部を牛耳り、医師免許を支配し、すべての医師にアロパシー〔Allopathic〕を緩和薬として使用することを強いた。アロパシーは特許薬であり、最も利益率の高い薬である。それはまた、切り傷、毒、およびかぶれといった体に非常に有害である可能性をもつ薬でもある。むろんこうした形態の薬は、一貫した有効性があるのはまれで、ただ高いだけである。

現代のFDAは1913年――ロックフェラー財団が創設された年――に設立された。FDAはロックフェラー財団と米国医師会との協力のもとに活動している。ロックフェラー財団は医学と医学教育に重点を置いている。初期の同財団の医学部への寄付金は合計で5億ドル〔450億円〕を超えていた。1928年までに、ロックフェラー財団は14カ国の18の医科大学に資金を提供した。FDAにいる同財団の協力者たちは、化学業界と競合する自然療法やホメオパシー薬を抑制する攻撃的なキャンペーンを開始した。これらの安価で代替的な治癒法の有効性を検証した多くの有効かつ汎用された研究を無視して、彼らは「未検証、危険、未認可」とレッテルを張って、成功疑いなしの恐怖作戦を展開した。

医学界はかつて、今日のように収益性の高い市場ではなかったので、各医学部は、従順な医学部にのみ支給されたロックフェラー助成金に群がった。マックギル大学出版局によれば、「1919年に、ロックフェラー財団によりカナダの一定の医学部へ5百万ドル〔4.5億円〕が寄付されたことが、カナダの医学教育を20世紀にもたらす助けになった」と述べている。癒着は深刻であり、唯一の真の解決策は、FDAの完全な改革である。ましてや、その手直しや関連機関の解散程度で終わるものではない。それまでは、私たちの病気から利益を得るように仕組まれた制度に、自分のお金を無駄にしたり、自分の生命を危険にさらしたりしない方が良い。その代わりに、自然な療法に切り替え、製薬会社によってアメリカ人に押しつけられ、FDAによって認可された致命的な薬類を用いず、自分自身を癒すことをしてみよう。

 

ありえない協力関係

およそ一世紀前、アメリカ医師会、FDA、およびロックフェラー財団の俗界的連合が形成された。イェール大学医学部のウェブサイトはこう述べている。「ロックフェラー財団の一般教育委員会はまた、1914年、同大学に働きかけ、1916年1月1日までに150万ドル〔1.4億円〕を調達し、臨床学部にフルタイムベース(アロパシー医のみ)で支払うという条件で、50万ドル〔4500万円〕を約束した。イェール大学企業体と病院は、そのBrady資金と同委員会の資金提供を受けて、1914年7月1日の期限前に、病院と提携契約を結んだ」。この法的に執行できる新しい医療独占は、過去の石油化学業界のロックフェラーの独占と並行していた。すべての石油を所有する一方、ロックフェラー帝国は今やほぼすべての薬を支配している。ジョン・D・ロックフェラーは、後に「医薬品」業界と命名される化学工業のうま味を所有していた。しかし、偽善的なジョン・D・ロックフェラーは、FDAと医師会の多くの友人と共に、自分の健康は伝統的なホリスティック医薬品に頼っていたのである。

医学教育の乗っ取り後、社会には、ポリオ、心臓病、癌が爆発的に増加した。慎重な治療の主唱者はその結果に苦悩した。例えば、1937年のノーベル賞受賞者で、ビタミンCの発見者であるアルベルト・セント=ジェルジは次のように述べている。「米国癌学会は私の研究基金を崩壊させようとした」。米国癌学会は、1913年、ジョン・D・ロックフェラーがハーバード大学へ最初に寄付をした時、公的に設立された。癌の治療法が公表されれば、米国癌学会への膨大な研究助成金は一晩で干上がってしまうだろう。ビタミンCがなぜ彼らの使命に脅威なのか、人は不思議に思っている。

米国の国勢調査によると、癌は心臓病に次ぐ2番目に多い死因であり、しかも、ほとんどの癌患者は、癌自体ではなくその治療によって死亡している。あなたは、ある人が癌と診断されたとたん、その人は、癌産業にとって少なくとも30万ドル〔2700万円〕の価値に等しいことを知っていますか。単にお金の上だけでもそうなのである。科学の衝撃的な知見は、〔乳癌検査の〕乳房撮影が医療的な欺瞞であることを明らかにしている。ニューイングランド医学雑誌に掲載された新たな画期的研究によれば、乳房撮影は誤った診断――93パーセントの女性が医療上の利益を得ていない――をすることが発見されている。検査された女性のほとんどは、不必要な化学療法、放射線療法、および、当初不必要であった根治的な外科処置によって実際に害されている。同研究は、化学療法が癌細胞を取り巻く健康な細胞に影響を与える可能性があることを示唆しており、癌は、その治療のいくつかの方式によって、いっそう厳しいものとなる可能性がある。それは、新しく患者を増やし、「薬物」療法と放射線療法の拡販につながっている。

米国は、世界中で最も危険で、しかも最も高価な医療システムを持っている。米国では、未払いの医療料金は、米国におけるすべての破産の62パーセントにまでを引き起こしている。「アトキンス・ダイエット」の作成者、ロバート・アトキンス医学博士は述べている。「ひとつとは言わず、多くの利用可能な癌の治療法がある。しかし、それらはすべて、ACS(米国癌学会)、NCI(国立癌研究所)および主要な腫瘍学センターによって組織的に抑制されている。彼らは自らの現状維持に関心を向けすぎている」。癌の自然治療は、ビタミンB17、またはレートリル療法である。苦いアーモンド――普通ではないアーモンド――は、その高いビタミンB17含有のために癌の代替薬として一般的である。ヘンプ油も、有望な結果を示している。しかし、健康食品店は、時には武装したFDAの手入れのために、アンズの種の形でのB17の販売を止め、ヘンプ油のみとした。ただたくさんの苦いアーモンドを毎日食べている患者から、癌が死滅したという報告があった。その後すぐに、B17アーモンドエキスカプセルもまた、癌患者は治療のために1日に安価で毒性のないその錠剤を1つだけ取ることが必要とされた。だがそれは製薬業界にとって、よい兆候ではなかった。〔それにより〕彼らは毎年何千億ドルを失う立場だった。そこでFDAは何をしたか。彼らは、アンズの種と、ビタミンB17抽出を「未認可薬」として、公然と禁止し、これらの物質が癌を治癒させると主張していた医者や患者を嘲笑した。同じ年に英国政府は訴訟を起こし、両方を禁止した。「レートリル偽癌治療」と「未認可物質による患者の治療」と報じた大手新聞や雑誌の誇大な見出しを思い出そう。両国の人たちは、B17 レートリルの媒体である有機アンズの種子を単に販売したという理由で、逮捕され、告訴された。

心臓病による大きなリスクを持つ個人は、B6サプリメントの使用から大きな利益をえている。このビタミンは健康な血液含有を得るのに役立ち、最終的にはより健康な心臓機能をもたらし、心臓病のリスクを低下させる。ビタミンB6は、身体が食物をエネルギーに代謝させるのを助け、また、神経系を適切に機能するよう調節する。何百万人もの人々が健康維持のためにB6補給を必要としているが、FDAは徐々に市場からビタミンB6サプリメントを取り除いている。まもなく、これらのサプリメントは、製薬会社からか、医師の処方箋のみでしか入手できなくなる。これは巨大製薬会社の利益に大きな恩恵をもたらし、消費者にとってより高いコストとなる。もう一度言うが、FDAは製薬産業に奉仕するが、そのために設立されたはずのその国民を保護はしない。

今日、巨大製薬会社は毎年何十億〔ドル〕も稼ぎ続けている一方、彼らの薬品で何百万人もが死んでいでる。計算によれば、医薬品はアメリカの第四の死因である。結局のところ、私たちがその薬を多く使えば使うほど、彼らが儲けるお金が増える。製薬会社は、私たちの健康には関心を持っておらず、彼らの治療パラダイムの中にも、最終的な見通しを見ることができない。簡単で、自然で、効果的な治療法や、より予防的な保健医療を削減し、あるいは、人々が自ら実施することを学ぶことができる身体の自然治癒能力の支援のためには、彼らのお金は使用されていない。ここでの利益相反は明白である。製薬会社は〔健康維持ではなく〕、病気維持に貢献しているのである。

ならば、ロックフェラー家はどうなのか。彼らは新世界秩序の参加者として知られており、世界人口削減計画を提唱している。毎年、彼らの毒性製品により何百万もの人が至る所で死んでいるのは、おそらく、彼らの人口淘汰のための壮大な計画の一部であろう。結局のところ、教育ある人たちはより長く生き、彼らはより多くの資源を使用している。大衆を痴呆状態に落とし入れ、合法的薬物を可能な限り高度に薬漬けにし、そして彼らが引退するやいなや死に至ることは、〔同家にとって〕はるかに理にかなっていることなのである。

 

エネルギー医学の抑圧

ロイヤル・レイモンド・ライフは、1888年にネブラスカ州エルクホーンで生まれた優れた科学者かつ発明家で、1971年に死去した。ジョンズ・ホプキンス大で学んだ後、生物電気医療技術を開発し、この技術は今日でも、光学、電子、放射化学、生物化学、弾道学および航空の分野で広く使用されている。彼は14の主要賞と栄誉を受け、ハイデルベルク大学からは名誉博士号を授与されている。

1930年代、ライフは革命的な設計による光学顕微鏡「ユニバーサル・マイクロスコープ」を発明した。それは、電子顕微鏡を用いて見ることさえできなかったウイルス光学大の微生物を見ることを可能にした。より重要なのは、電子顕微鏡とは異なり、微生物は生きたままであり、治療中に観察することさえ可能性であった。彼は、すべての微生物は「致死振動数」を持っていることを発見した。これは、グラスを壊す強烈な音波のような衝撃を受けたとき、それが粉砕されたり割れたりする点である。もし、癌関連微生物の振動数が特定されれば、その革命的な発見をさらにマウスで試験し、さらには、「末期的」癌患者の臨床治療に適用することは、論理的な次のステップであった。

1934年、南カリフォルニア大学を含む主導的な医学研究機関の医師と科学者チームが、新たに開発した「振動装置」を使用して16人の癌患者のうちの全員を治癒させた。その後の4年間には、その装置と療法はさらに進歩した。北米で最も卓越した癌研究者の一部は、カリフォルニア南部のライフの研究所を訪問し、南カルフォルニア大の秘密の研究委員会に加わった。ロサンゼルスやサンディエゴの診療所が症例の記録を開始したことで、癌やその他の微生物に起因する病気の治癒が無痛化して成功したという臨床上の証拠が増えていった。さらに、サンフランシスコ、シカゴ、ニュージャージー、カナダのモントリオールの諸研究機関からもそれらに加えた実証があった。1930年代後半までに、さまざまな電子的手法を駆使した「エネルギー医学」医師が増え、いくつかの全国的学会を結成した。 

1940年、こうしてすべての癌が終焉したかに見えたところに、突然、壁が出現した。主流医学への脅威が大き過ぎたのであった。ヒポクラテスの誓い〔医師の倫理・任務などについてのギリシア神への宣誓文〕や患者の健全さを考慮することなく、影響力のある医師や医学学会――アメリカ医師会とかアメリカ癌学会――は、ライフの歴史的な発見に対し、その成功がアメリカ社会に衆知される前に、激しい反撃に乗り出したのであった。癌や他の病気の治療のためにライフの装置を使用していた医師や研究者たちは、彼らの医師免許の取り上げ、刑務所送り、あるいは終身在職権の取り消しを脅迫された。ほとんどの人たちはおとなしくそれに降伏した。また建設中にあったエネルギー医学研究所――ライフの発見の検証をしようとしていた――は、その所有者がカリフォルニア州のライフを訪れていたすきに、不可解にも焼失してしまった。

だが、抑圧はそれで終わらなかった。ライフは裁判所に連行され、彼の英国行きをはばんだ。英国では、主要科学者がその偉大な発見を実証するための独立した試験施設を設立し、彼のユニークな装置を世界中にもたらす準備をしていた。ライフの非難者らは彼を責め立て、すべての医学雑誌は彼の成果を支える論文を検閲し、かくして、20世紀の最大の科学的および医学的発見のひとつは無慈悲に抑圧され、米国の医療「科学」の番人によって歴史から削除されてしまった。

アメリカ医師会の抑圧は、ライフの発見が誤りであったことを意味してはいない。1980年代後半までに、進化論的な進展が、世界的に、しだいにエネルギー医学に有利に展開され始めた。バイオエネルギー、つまり人体の「微妙なエネルギー」の相互作用は、主要大学や民間医療研究施設においての重要な研究分野となりはじめ、さらには、NASAなどの特定の政府機関でも科学として受け入れ始めた。同時に、代替医学への草の根の関心は、薬剤医療医師たちの失敗と出費に対抗して出現しはじめた。インターネットを通じた情報革命によってもたらされた新たな意識の勃興は、ロイヤル・レイモンド・ライフの70年以上前の、世界から失われた驚異的な治療法に新たな関心をもたらした。地平線上には、アメリカ社会の目覚めや、おそらく、驚くほど異なる21世紀のヒーリングモデルと結合して、ライフの抹殺された発見の再認識が行なわれ始め、多くの病気を、音や光や振動をもって自然に、苦痛なく、安価に癒す方法が可能となっている。実際、そうした癌治療は何十年にもわたって知られてきており、癌患者たちは、いまだに使用されている主流派の治療法を知性的かつ懐疑的に扱う必要に面し、代替法に関する広範なデータを調査し、「治癒」が病気よりも悪いと扱われる時代にあって、自分の身体からの直観的な訴えを信じ始めている。

 

つづく

 

 

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Modern Esoteric: Beyond Our Senses, by Brad Olsen

http://cccpublishing.com/ModernEsoteric  www.bradolsen.com

with permission, (c) Brad Olsen, 2018

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