黒服の男たち(その1)

〈訳読‐2〉「東西融合〈涅槃〉思想」の将来性(その24)

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【新版(Second Edition)に基づく】FutureEsoteric-cover-2-web


黒服の男たち(その1)

「真実は時に不可解である。それに取り組むためには、多大な労力が必要となる。それは直感に反することもある。それは深く居座った偏見に対立することもある。そしてそれは、我々が何はともあれ真実と望むものと調和しないこともある。しかし、私たちの好みが、何が真実かを決定することはない。」――カール・セーガン〔米国の天文学者 1934-96〕

「黒服の男たち〔Men in Black〕」の説明には、ほとんどの人は目を丸くするか、1997年のトミー・リー・ジョーンズとウィル・スミス主演のヒットSF映画を思い浮かべる。しかし多くの人は、その映画が俗に「MiB」と称される者と遭遇した、何百もの実話にもとづいていることを知らない。黒スーツで身をつつんだ威圧的でスパイ風な男――秘密の使命を負い秘密の組織に属していると考えられる――に会ったという異様な目撃談は、過去数十年にわたって存在している。UFO目撃者を困らせることを唯一の目的とした、トレンチコートを着、フェドーラ帽をかぶり、ラップアラウンドメガネで目をおおった、厳しい印象の男のグループについて、年間を通じて、多くの異常や超自然な報告がある。彼らは、何かの効果のためにではなく、なにかのカモフラージュのためにそうしているようだ。ほとんどのそうした黒服の男たちとの遭遇は、夜に起こっている。そうした黒服の男たちは、不気味でとらえどころがなく、彼らの写真や訪問の証拠はほとんど残されていない。

黒服の男の伝説は、最初、1940年代末、最初のUFOクラッシュの回収が行われた頃の出現したが、1950年代、秘密組織が超自然現象に関わるすべての活動を支配し始めたとき、いっそう広く頻繁となった。 黒服の男についての知識は、1950年代に、グレー・バーカーの『They Knew Too Much About Flying Saucers〔彼らは空飛ぶ円盤についてよく知っていた〕』といった本により一般的になり始めた。彼らの存在は、今日、「黒服の男」映画シリーズが中心であるが、そうした映画はもとも、その現象に触発された漫画のテーマに基づいている。 1950年代、黒服の男の目撃談の高まりの最中、ジョン・エドガー・フーヴァーは、バーカーの本を一冊注文し、それを用いて米連邦捜査局(FBI)にその謎を調査させた。

 

彼らは何者なのか

「黒服の男」の最初の報告は、はじめはUFOかETとの遭遇の目撃者に関連していた。その最初の報告の一つは、1947年、ハロルド・ダールが、数人の友人とボートに乗っていた時、6つのUFOを見たことを報告したものだ。ダールは、その遭遇の後、目立たない黒スーツを着た威圧的な筋肉質の男に朝食に連れ出され、その遭遇の話をそれ以上話した場合、彼と彼の家族は脅迫されることとなると言われた、と語った。ダールは後に、この話自体を撤回したが、それは、彼が再び脅迫され、家族が黒服の男に会うことになるより、むしろ、彼が何も見なかったことにすることを選択したためであろう。

「黒服の男」の最初の報告以来、多くの人たちがそうした闇の工作員の正体と目的を明らかにしようとこころみてきたが、ほとんど成功しなかった。だが、彼らの正体を知る者にとっては、彼らの行動の心理効果であろうと、「使命」であろうと、あらゆる超自然情報を完璧に抑圧しておく手段は、恐ろしく成功しているとみなせよう。

彼らに接触された人たちの見解では、「黒服の男」は常に、彼らが接触する個人について、あたかも長期にわたって監視してきたかのごとく、詳細な情報をもっているようである。これは、何も悪いことをしたこともなく、何の警察沙汰も体験していないそうした人たちにとっては、衝撃的なことである。「黒服の男」は、さまざまな違いはあるものの、ペンや食器や食べ物だけでなく、時代遅れのスラングを使用するなど、日常行動の様子に混乱あるようだと表現されている。彼らはよく、遭遇した説明不能の現象に関する情報を収集している機関からの者であると主張する。 「黒服の男」は、UFOばかりでなく、ほとんどあらゆる超常現象や異常現象に関連している。彼らは、ポルターガイスト、時空異常、テレパシー、そしてサイコキネシスをはじめ、雪男やネス湖の怪物の目撃者といったごく限られた人たちにも接触している。彼らは、世界中の無数の超極秘プロジェクトを背景にした、影の組織やその使い走りではないかと思われている。すべての場合において、黒服の者たちが情報を収集し、奇妙なまたは異常な現象を経験しているというそうした特定の目撃者を沈黙させている。

 

「黒服の男」は人間の特殊工作員

「黒服の男」を暗躍させる米国の極秘プロジェクトには、マジェスティック12、スターゲート技術そしてエリア51などがある。今日まで、彼らは世界中の政府への浸透をつづけ、自身の超極秘目的のための、分析、および(いかなるコストを払っても)あらゆるタイプの異常な現象を隠蔽している。時には「黒服の男」は、米国空軍やCIAから来ていると言われる。彼らに遭遇した人々は、彼らは身分の証明をするが、後にそれを検証すると、そうした人たちは存在しないとされるか、はるか前に死んだとか、あるいは、存在してはいるが、異なる身分であるとされる。

1947年のロズウェル墜落のすぐ後、私服を着た見知らぬ人たちが空軍基地に来て知られないプロジェクト――おそらく特別CIC-チームの一部――の身分証明証を示し、陸軍防諜士官を呼んだ。多くの報道は、特別CICチームとは、ロズウェル回収動作を担当していると報じた。また、基地に来たのは、トルーマン大統領の命を受けた護衛任務の担当者であった。

「黒服の男」の存在は、UFO技術に遅れを取っている状況をめぐるアイゼンハワーの懸念を高めた可能性がある。彼は任期の終わりに際し、反逆されていると感じていた。というのは、回収部材を扱う使命を与えられた民間企業の手に巨大な権限が授与されているのを知ったからであった。これが、彼が任期を終えるに当たり、軍産複合体の権力掌握を非難した彼の手厳しい演説を説明している。

現在も進行中の「黒服の男」の活動のもう一つの可能な説明は、最新の「黒服の男」は、1970年代初頭に開発された試験管新生児として出現したサイボーグ暗殺者(生物学と人造部材の両方からなるサイバネティック生体)によって訓練されている、というものである。

2011年3月のインタビューによれば、マイケル王子は、1976年から1979年の間、将来のスーパーサイボーグ兵士となるべく、トラウマを主体としたマインドコントロールと移植を受けている、42人の子供のグループの一人であったことを公表した。彼は、カナダ、ブリティッシュコロンビア州フォート・ネルソンにある、ナチSSと英国MI-6の諜報ネットワークのトラウマ・マインドコントロール施設で訓練を受けたと語った。その超秘密基地は、ナチSS Q552基地と呼ばれ、観光の町ネルソンからさほど遠くないところにあった。 42人の子供(彼自身を含む)はみな試験管誕生児で、各自、人間とETの必要とされるDNAをもっていた。彼らは、多世代トラウマベースのマインドコントロールの家族の一部である、人間の家族に引き取られた。そうした子供たちは、将来の暗殺者となるように訓練され、今日も、その使命での活動を継続している。こうした情報は、支配エリート――敵がい的爬虫類人種派の支配に次々に入っている――による脅迫の下に牛耳られているこの人間社会での豊富な独立した証拠とも矛盾していない。

 

科学的調査研究室(O.S.I.R.)

秘密政府の工作員として行動する「黒服の男」は、秘密裏に魔術を使うものと一般に受け止められている。彼らは科学的調査研究室(O.S.I.R.)と呼ばれる得たいの知れない組織の名のもとに設置された。O.S.I.R.は、1940年代初頭、政府の極秘プログラムの副産物として設立され、世界のどんな隅々にでも見つけることができる遠大な作戦を行う超極秘組織である。その秘密所属員は、暗黒作戦の足跡から人々を遠ざけ、偽情報を広め、あるいは超常的現象の目撃者を沈黙させるよう威嚇するために派遣された。

O.S.I.R.は、諸事項のうち、異常現象に関係する科学研究および調査をことさらに行うものとされている。そこには、超定的、超心理学的、超自然的および形而上学的な現象を含む。この組織は、自らの活動と存在を維持するため、その遠大な権威を利用して巨大な権力を持っていると言われている。彼らはすべての政府や民間団体から独立して活動する一方、その本当の使命は不明であり、異常現象の研究とその可能な適用がその第一の目的となっているらしい。

潤沢な資金と資源とともに、うわさされる高度技術と様々な有力者への影響力を持って、O.S.I.R.は社会や政府の多くの部門に浸透し、諸現象をスキャンし、その科学的な運営にあたった。科学、法律、医学、宗教、政府、そして企業界のビジネス適用の各方面に、その工作員が浸透している。

彼らの秘密の活動のいずれかに関与している可能性がある者で、ある現象を経験した人であり、あるいは、その業務を部分的に支援するために採用された者のために、O.S.I.R.は、いかなる情報をも抑圧あるいは隠蔽する技術と合わせて、驚くほど特異で総包括的な脅迫の手段を採用する。そこに示唆されているのが、O.S.I.R.の特異な手口である、悪名高い「黒服の男」である。彼らの秘密の活動を行うために、その組織は、平凡な風景の中に隠れることを選択して、様々な偽名や「偽装」を行う。

O.S.I.R.組織は、1990年にその広報部門を設置した時、社会の目に触れるようになった。その後十年、この部門に関するかぎり、O.S.I.R.は、その本来の目的が「異常現象」にあることを公然と表明して、一般社会や報道界との交換をおこなった。だが2000年に、O.S.I.R.はその広報部門を閉鎖し、外界とすべての接触を断った。それ以来、何ら重要なものは聞かされていない。

 

非人間もしくは異次元な「黒服の男」

「黒服の男」の報告には、この世のものではないとの特徴をもって、不気味で人間沙汰ではないと述べられている。理論家の中には、「黒服の男」の報告の多くは、彼らを報告したり、自分が体験した超常現象を安易に打ち消そうとしている人たちの間に、信じがたい空気を作り出すために散布が許されている、と見る人たちがある。だが、いずれであろうと、本当の超常現象との遭遇者を追跡し、自分たちの目論見に従わせようと、状況を支配しようとする彼らの確固とした意図がある。

しかし、もし彼らが確かに人間の起源をもっているなら、これは、「黒服の男」との遭遇に「きわめて奇妙な」面が多いということに反する。また、〔彼らは〕「Horlocks」と呼ばれ、いくつかの理論は彼らは明らかに人間であると主張するが、彼らはドラコニアンの影響によって支配されているために、奇妙な行動をとる。またこの理論が拡張されて、「黒服の男」は、人間とグレーをミックスしたハイブリッドで、地球上で何十年をも要して開発されたもので、超常現象の目撃者の脅迫は彼らにプログラムされた任務であると推測されている。最も奇妙な遭遇は、「黒服の男」は無感情かつ無表情で、何らの反応も見せず、まるで人間の文化を何も知らないかのようであることを明らかにしている。論理も驚きも、まして人間の感情も、これらの合成「黒服の男」にはなんら適用できないようである。「黒服の男」はほとんど、政府職員や警察官のようにすら行動したり話たりもしない。彼らの行動は、人間というより、爬虫類人種あるいは合成体のようである。ほとんどのヒューマノイド「黒服の男」はおそらく、ドラコニアンによって移植をされており、もはや本質的に、そのテレパシーで動く「奴隷」である。

数十年の間で、「黒服の男」は多少異なる外貌をもってきた。あるものは非常に背が高く、他は平均よりもはるかに背が低いのだが、いぞれもの類似点は明瞭である、と報告されている。堅苦しい黒のスーツ、サングラス、そして大型の黒いキャデラックに乗っているというのは、彼らの外見に共通していることである。「黒服の男」は、常にというわけではないが、大型の黒い車を従え、そのうちの何台かは、山の中に姿を消しているのが目撃されている。その古いモデルの黒の車は、新型のように見せているがいかにも旧式で、ことに、より現代的な「黒服の男」の遭遇場面には不似合いである。まれに、「黒服の男」は、超常的な出現をするために壁を通り抜けていることが報告されている。そうした車は、谷やトンネルの中に消え去ったり、多くの場合で、跡形もなく、現れたり消え去ったりすることが目撃されている。

敵がい的ET説が述べるところでは、「黒服の男」は、地下に存在する地球外社会から来ている。彼らは古代遺跡に、あるいは「アトランティス」――米国東海岸の海底、西海岸、その他に再建された――の地下施設に、住んでいると言われる。カリフォルニア州のホップランドとレイクポートの間に位置する地下基地の場合、そうした車は山域に入るところが目撃されたのを最後に、消え去っている。疑われているその外の「黒服の男」の基地は、ユタ州のダッグウェイ飛行場の近く――「新エリア51」と呼ばれている――に位置し、そこでは、逆工学された飛行体が実際にテストされている。そうした黒い車は、進んだ電磁技術(物理学者により最近になって議論されはじめた能力)や異次元な技術をまといかつ処置されているようである。というのは、瞬時に消え去ることができるように、意思ひとつで、物体化したり脱物体化する能力を持っている模様である。この不可視化現象に似たものが私たちの最新式の研究室で実験されているものの、次元間の現象はかろうじて理論化されているにすぎない。多次元の可能性は数学によって提示され、理論物理学者によって盛んに議論されているが、その適用はほとんど触れられてはいない。

 

【つづく】

 

 

 

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2nd edition


Future Esoteric: The Unseen Realms (Second Edition) by Brad Olsen

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with permission, (c) Brad Olsen, 2016


 
 
 

 

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