《四分の三プロジェクト》を開始します

75歳の節目を迎えて

8月20日の75歳の誕生日にはまだ一カ月ほどあり、“フライングスタート”なのですが、これを節目とする《四分の三プロジェクト》、略して《3QsP》、を開始しようと思います。人生を仮に100年として、その四分の三の地点に達したこの場より開始する新プロジェクトです。

今年5月の単独トレッキングにて。おにぎりをほうばって、エネルギー注入。

先に、連載記事「自分って何人」を終えるにあたり、その設問が、結局、自分の「国離れ」の有無を問うたものであったとの結論に至りました。

そして、その結論に伴い、この「国離れ」の意味することが、自分の人生体験の現場としての国内と国外の二重生活と、思考体験上のフォーマットとしての「科学」と「神秘主義」という二極への到達がゆえと見えてきたことがありました。

これをアイデンティティ(ID)との視角から言えば、私の75年の人生が、その前半における、「国」という《自然ID》の拠り所と、その後半における、人生行路が切り開いてきた《選択ID》の形成という、二重のIDの所産であったということです。

しかもそれが、75歳という《生命上の越界》にそこまで接近してきている時と、《思想上の越界》すなわち「科学から神秘主義への越界」が顧みられ始めている時にも同期しているとの、時間的一致=偶有性も働いていそうです。

加えて、この「科学から神秘主義への越界」が、たとえ「牽強付会」な解釈としてでも、量子理論という科学の最先端の領域で切り開かれているともなれば、残りの25年を飾るに光栄すぎる遭遇でさえあります。

さらには、私が1946年8月に平和に根差す戦後初の生命として誕生したことは、ヒロシマ・ナガサキを想起させる歳月からも四分の三世紀ということであり、これは「国離れ」とは逆に、日本のその慚愧(ざんき)この上もない歴史と、切っても切れない関わりを含むものでもあります。

このような多義かつ忘却もできない諸テーマをもって、この《四分の三プロジェクト、3QsP》への取り組みを始めます。

 

《四分の三プロジェクト》とは

これまでの経験が提起するところによると、この3QsPは、「三部構成」となりそうです。つまり、第一に、何よりも今自分のある現状に目を配る《インフラ部》(略して「I」)、第二に、その現状行動に方向付けを行う《オペレーション部》(略して「O」)、そして第三が、そこからの産生を組み立てる《クリエーション部》(略して「C」)、との三部建てです。

そして、それらの作業を担うマネージメント拠点は、I は『両生歩き』のうちの「私共和国」が、O は「両生空間」となります。そして、C は、『フィラース Philearth』において担われます。

さらに、こうした各作業マネージメントが焦点をあてる「キー・テーマ」は、以下のようになります。

I 《インフラ部》;「巡航速度のインフラ構築」

なにせ、体あっての物種です。つまり、産生基盤としての健康維持で、病気でないといった消極的維持ではなく、潜在能力の引き出しという積極的、ある意味では創発的な維持です。

また、このインフラの活用法をフィジカルにとらえれば「巡航速度」となりますが、それをメンタルにとらえれば、物心の「相互性」、ひいては「局所と非局所の両属界」への展望となります。

O 《オペレーション部》;「理論づくりとその適用実験」

「両生空間」が担ってきた分野ですが、これまでは「理論づくり」が中心でした。それを、理論と実践の両面を担い、ことに実践については「実験」との意義をもって臨みます。

C 《クリエーション部》;「実験結果としての創生界」

これまでの『フィラース Philearth』は、まだ、理論づくりが主体でした。それを今後は、O で得られた成果に基づき、この場において展開して行きます。

 

以上、何やらビジネス事業の企画のようですが、その目的は何であれ、生産体という意味では、似たような構成となるのでしょう。ただし、本プロジェクトでの原材料もその生産物も、自分自身です(これは売り物には不向きです)。

 

《局地性》と《非局地性》の往復運動

さらに、この三部構成がもたらす産出は、《道具立て》としては、I O C といった物象あるいは《局地性》を作業対象としますが、そうした作業を通じてオートポイエーシスに創生される《非局地性》こそ、量子理論で言う「もつれ合い」や「重なり合い」を起こす場であり、「科学」と「神秘」が両属し合う次元であるのでしょう。

この場を、「局所と非局所の連続界」と認識し、また、太古の地球において生命が発生した過程の逆方向の過程として、地球生命の「他界」も位置づけられるのかも知れません。

 

以上ような次第で、今後、この《四分の三プロジェクト》は、当『両生歩き』のみならず『フィラース Philearth』にもわたる、両方の舞台をフルに使って展開されます。さらには、それらのみでは終わらないかもしれません。そこで、追跡しやすいように、両サイトにはそれぞれ、《四分の三プロジェクト》あるいは《3QsP》のタイトルを設置します。

読者の皆さまには、どうぞそのあたりへの目配りをいただき、引き続いてのご関心をお願い申し上げます。 

 

 

 

 

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