ウーバーマインド(至高精神)

〈訳読‐2c〉「東西融合〈涅槃〉思想」を越えて(その5)

 

 == 本書の《もくじ》へ  「もくじ」の中の《本章》へ ==

 

すべての振動数は、一つの神的な意識の源から発せられている。私たちは、自身の無知によって催眠術をかけられ、見えない支配者に操られている時代に生きている。偽りのマトリックスから脱却するために、私たちはまず心を解放しなければならない。

 

歴史の緒言

 

「超越は絶滅に代わる唯一の現実的な選択肢である。」――チェコスロバキア大統領
ヴァーツラフ・ハヴェル(1994年7月4日、フィラデルフィア、独立記念館)

 

「覚りとは、人間が自ら招いた未熟な状態から抜け出すことである。未熟とは、他人の指導ぬきで自分の知性を使うことができないことである。そのような未熟さは、もしそれが知性の欠如によってではなく、他の人の指導を受けずに自分の知性を使う決意と勇気の欠如によって引き起こされるのであれば、自分で引き起こしたものである。あえて知れ。自分の知性を使う勇気を持つことは、それゆえ啓蒙のモットーなのだ。」――ドイツの哲学者イマヌエル・カント(1784)

 

「因縁は知恵の始まりです。その次は忍耐で、とても大切です。強い人は我慢強い人ですよ、按針さん。忍耐とは、憎しみ、あこがれ、喜び、不安、怒り、悲しみ、恐怖の七つの感情に傾かないでいることです。七つの感情に流されず、忍耐していれば、やがてあらゆることが理解でき、永遠と調和するようになる。」――ジェイムズ・クラベル著『将軍』

 

「ゆえに、外面から内面へと目を向け、信仰を見出せ。無知と不信仰ほど深い死はない。」――知者一茶

 

「知恵を得ることは、金に勝れども劣らない。銀を選ぶより理解することを選べ。」〔旧約聖書〕箴言16:16

 

「あなたは自分と、自分が落とす影や、映し出された姿や、夢の中の自分や、想像中の自身とを同一視することは決してない。だから、あなたはこの生きている身体と自分自身とを同一視することもならない。」 ――シャンカラ(紀元788年~820年)、『ヴィヴェーカ・チュダマニ』(ヴェーダ聖典)

 

「現在においては、誰も、自分の問題を誰かが解決してくれると考えるゆとりある状況にはありません。個々人が、地球家族を正しい方向に導く責任を負っているのです。善意だけでは不十分で、積極的に関与していかなければならないのです。」――ダライ・ラマ〔1935-〕

 

「我々が言葉にできる現実は、決して現実そのものではない。」 ――ヴェルナー・ハイゼンベルク〔1901-1976〕

 

 

技術の飛躍

「その時宜に適したアイデアほど、強力なものはない。」――ヴォルテール(17世紀フランスの哲学者)

 

私たちは今、世界の歴史上最も偉大な技術の進歩を目撃している。このような社会の大きな変化は、人間の心によって引き起こされている。ほんの前世紀に、何人かの偉大な思想家が、これらの進歩を可能にする哲学、方程式、高度な科学を打ち立てたばかりだというのにだ。しかし、この章と節の終わりに見るように、テクノロジーには暗黒面もある。

今日の文明は、高度な電子機器の助けなしで人間の組織が管理するには、あまりにも複雑すぎる。現在のコンピューターは、将来進化するコンピューターに比べれば、比較的原始的なものである。今後、科学技術の発展とともに、より多くの意思決定を人工知能を持った機械に委ねることは必然的なことである。今や軍事システムにそれが表れており、先進的な航空機は電子センサーによって理想的な飛行特性が維持されている。また、現代の工場では、「先入れ先出し」と呼ばれる自動在庫管理システムが構築されている。これは、部品を倉庫に保管することなく、前もって材料の交換を注文することができる。コンピュータの情報量は、今や1秒間に500兆ビットを超える。最終的には、社会システムの管理には、社会的シーケンスのすべての段階と相互接続された電子センサーが組み込まれ、政治は不要になるだろう。

技術の飛躍には、抑圧されてきたものを再摂取しようとするものがある。また、悪意のある目的のためにかすめ取られた技術――ニコラ・テスラの発明のように――を取り戻すことでもある。というのは、テスラや他の人たちは、トーラス状磁場が本来持っているエネルギーを利用するフリーエネルギー装置のほとんどを導入していた。彼らはまた、電磁気の渦の周りにある、一般的に知られている「横波」ではなく、その中心で事実上認識されていない「縦波」を利用した。また、銅製のコイルでトーラス状磁場を作り、宇宙の渦を模倣する方法も行った。この磁場を特定のオクターブ周波数で回転させると、コイルの周りの空間の周囲のエネルギーを利用することができたようだ。内燃機関ではなく、調和的な共振がパワーを解き放つのである。

19 世紀の著名な SF 作家であり先見の明のあったジュール・ヴェルヌは、水が 「未来の石炭」になると予言した。未来学者で作家、エンジニアでもあるアーサー・C・クラーク卿は、常温核融合などのようなフリーエネルギーの根拠は圧倒的であると信じている。そうでありながら、MIT〔マサチューセッツ工科大学〕が常温核融合の主張を調査するために初期の研究を行った際、先駆者のポンスとフライシュマンは、実験結果について嘘をついていたと、その理論の反証のために罠にはめられた。M.I.T.の関係者間では、大学に対する政府からの資金援助を受けるというプレッシャーが、特定の人物に不正な結果を出させるように仕向けたと受け止められている。政府機関は多国籍企業に支配されている。彼らは化石燃料、医薬品、高価な電気に依存する世界を維持するためになら、手段を選ばないのである。

 

大きな飛躍 

科学と技術は、過去100世紀よりも過去100年の方が、私たちの世界を大きく変えてきている。木製の車輪から飛行機ができるまで1万年かかった一方、動力飛行から月面着陸まではわずか66年しか要していない。ムーアの法則では、コンピュータの処理能力は1年半ごとに2倍になるとされているが、実際には1年ごとに2倍になっている。レイ・カーツワイルは、The Age of Spiritual Machines〔『スピリチュアル・マシーン コンピューターに魂が宿るとき』(2001)〕の中で、第二次世界大戦から彼の本が出版された2000年までに〔同能力が〕32回倍増したことを計算し、早ければ2030年に「シンギュラリティ(技術的特異点)」がやってくるだろうと述べている。シンギュラリティのもう一つの意味は、ブラックホールの中心で、物質の密度が高まり、重力が無限大になる点である。あるいは、計算能力の総量が、私たちの想像をはるかに超えて、ほぼ無限に見えるレベルにまで上昇する点でもある。ということは事実上、全知全能と見分けがつかなくなるということである。カーツワイルによれば、これが実現すれば、世界は10年で、それまでの1000年間に経験した以上の変化を遂げることになる。(1)  

歴史的に見ると、ある特定の技術の進歩は、世界共同体の継続的な発展に多大な貢献をしてきた。この数十年間、私たちは、インターネットという、当初は核戦争が起こった場合に米国を安定させるために設立された軍事ネットワークが、20世紀後半における最も記念すべき技術的発展へと変貌するのを目の当たりにしてきた。インターネットは、適切に育成されれば、平和のための技術になり得る。車輪、帆、印刷機、内燃機関、電信、電話、コンピュータなど、これらの進歩には一つの共通項があります。それぞれが、コミュニケーション、つながり、そして理解を、より大きな世界的なものへと促進してきたことである。

科学には、成功した実験だけでなく、数々の失敗した実験の例がある。例えば、飛行機の開発では、最初の実用的なモデルができるまでに何百回となく失敗があった。医学の分野では、ポール・エーリック博士が梅毒を抑えるために六百以上の異なるアプローチを試みたが、最終的に一つが成功したと証明された。コンピューター、携帯電話、インターネット、航空機、自動車など、私たちが今使っているあらゆるテクノロジーは、常に改良と修正を繰り返している。しかし、私たちの社会システムや価値観は、ほとんど固定されたままである。(2)

上にも下にも、すべてのものは、他のあらゆるものとつながっていることが明らかである。物理学の統一分野、異次元宇宙論、あらゆる生命体の遺伝学、自然生物学、電気化学など、すべてが一つの宇宙の一部である。すべての化石燃料、すべての核燃料、汚染するもの、毒になる可能性のあるものは、直ちに廃止してゆく必要がある。そしてそれに替わって、時空を超えた自然な感覚で働き、自然と調和するフリーエネルギー技術を採用しなければならない。人類は、強欲、戦争、石油に焦点を当てるのをやめ、その代わりに、医学、健康、エネルギー、環境浄化にある有望な未来を思い描く必要がある。NASAのプロジェクトに対する反応と同じように、世論を高めてゆくことが必要なのである。つまり、文明は、隣人をいじめたり、人種、肌の色、信条、個体の違いについて争ったりするよりも、もっと良いことをしなければならない。技術自体は、この現代における最も優れた頭脳によって導かれ、世に出なければならない必要がある。

(1) Kurzweil, Ray, The Age of Spiritual Machines. Penguin, 2000.

(2) Kurzweil, Ray, The Singularity is Near: When Humans Transcend Biology. Penguin, 2006.

 

ニコラ・テスラ 

近代の偉大な頭脳の一人が、歴史の教科書から明らかに姿を消している。それは、フリーエネルギー技術を世に送り出したいという彼の利他的な心性が、同時代の金満実業家たちに押しつぶされた結果なのかもしれない。ニコラ・テスラは、発明家、物理学者、機械工学者、電気工学者である。1856年7月10日にクロアチアのスミルジャンで生まれたセルビア人で、オーストリア帝国の臣民であったが、後にアメリカ国籍を取得した。テスラは、19世紀末から20世紀初頭にかけて、電気と磁気の発展に革命的な貢献をしたことで最もよく知られている。彼の特許と理論的研究は、多相配電システムや交流モーターなど、現代の交流電力システムの基礎を形成し、第二次産業革命の先駆けとなった。テスラは、今日、最も偉大な発明家であると言われている。テスラは、歴史上のどの人物よりも独創的な発明をしている。アルキメデス、ファラデー、エジソンよりも偉大であると考えられている。彼の基本的な、そして革命的な発見は、その大胆さにおいて、世界の歴史上、並ぶものがない。彼の優れた知性は、知的世界の七不思議のひとつに数えられている。

20世紀をつくったのはニコラ・テスラであり、21世紀の父はニコラ・テスラと言う人もいる。テスラは、真珠を怖がるなどの奇行もあったが、新しい発明を目の前にして、それを完全に思い描くことができる才能を持っていた。テスラの伝記作家は、彼を「近代電気の守護聖人」「新原理の発見者」と呼んでいる。テスラは、今日、世界のすべての町を照らす交流多相電流発電機の唯一の発明者である。無線を発明したのも彼で、マルコーニより5年も早く、自分のアイデアを印刷物にして一般大衆の前で実演してみせた。世紀が変わる頃には、テレビの実現可能性を議論していた。ルビーやダイヤモンドを蒸発させることができる原子破壊機を開発した。現在の電球よりも明るい無線式ネオンランプを開発し、電子顕微鏡、レーザー、X線写真の前身も作った。1895年、レントゲンが有名な写真を発表すると同時に、自分の影絵をレントゲンの発見者に送った。また、テスラはオーラ写真で有名になる75年も前に、キルリアン写真に似たものを作っている。これらはすべて1900年以前の出来事なのである。 (3)

1893年に無線通信のデモンストレーションを行い、そして「電流戦争」でトーマス・エジソンに勝利した後、アメリカ最大の電気技術者と広く称されるようになった。彼の初期の仕事の多くは、近代電気工学の先駆けであり、その発見の多くは画期的な重要性を持っていた。この時期、アメリカでは、テスラの名声は歴史上、あるいは大衆文化における他のどの発明家、科学者にも匹敵したが、彼の風変わりな性格と、科学技術の発展の可能性に関する信じがたい、時には奇妙な主張のために、テスラは最終的に排斥され、「マッドサイエンティスト」とみなされるようになった。彼はまた、J.P.モルガンから資金を引き揚げられ、ニューヨークの研究所は謎の焼失を遂げた。テスラは、金銭面を重視することなく、独身で、1943年1月7日、ニューヨークで86歳の生涯を閉じた。テスラは700以上の特許を有していた。

(3)  Tesla, Nikola, Experiments with Alternate Currents of High Potential and High Frequency, 1892.

 

時代を先取りした天才 

テスラは、電磁気学や工学のほか、ロボット工学、遠隔操作、レーダー、コンピューター科学の確立や、弾道学、核物理学、理論物理学の拡大に、程度の差こそあれ貢献したと言われている。1943年、アメリカの最高裁判所は、無線通信の発明者は、一般に考えられているグリエルモ・マルコーニではなく、彼であると認定した。

レントゲンの発見に先立ち、手の骨を写真に撮るなどの実験を行い、後にその画像をレントゲンに送ったが、その成果は広く知られることはなかった。彼の研究の多くは、1895年3月に起きたニューヨーク5番街の研究所の火災によって失われてしまった。

テスラは、電気や磁気が空間や時間をゆがめる、あるいは変化させる力があること、その力を人間が強制的にコントロールする手順について理論的に説明し始めた。テスラは晩年、光が粒子であると同時に波であるという、すでに量子物理学に組み込まれている基本的な命題に魅了された。その結果、電磁波を一定のパターンで操作して、「光の壁」をつくるというアイデアが生まれた。この不思議な光の壁によって、時間、空間、重力、物質が自在に変化し、反重力飛行船、テレポーテーション、タイムトラベルなど、SFの世界から飛び出してきたようなテスラの提案が次々と生まれたのである。(4)

テスラが提案した最も奇抜な発明は、「思考写真」機であろう。心の中で考えたことが網膜に写り、その神経伝達の電気的データを機械で読み取り、記録することを提案した。記録された情報は、人工視神経を通して処理され、視覚的なパターンとして画像スクリーンに再生することができる。テスラのもう一つの発明は、通称「テスラの飛行機械」と呼ばれ、現在のステルス爆撃機のようなイオンエンジン搭載の航空機のようなものである。テスラは、エンジン、翼、エルロン、プロペラ、燃料を使わずに飛行する機械を作ることを人生の目標の1つとした。当初、テスラは、地上の基地から電気をモーターを供給して飛行する大陸横断機の構想を抱いていた。時が経つにつれて、テスラはそのような航空機は完全に電気機械的に動かすことができるのではないかと提案した。UFOの形は、葉巻型か円盤型が一般的であると言われていますが、それらは、彼らのもの、それとも、私たちのもの?

1899年5月から1900年初頭まで暮らしたコロラド・スプリングスで、テスラは最も重要な発見とされる「地球定在波(terrestrial stationary waves)」を発見した。この発見により、地球が導体として利用でき、一定の音程の電気振動に対して音叉のように反応することが証明された。また、40km離れたところから電線なしで200個のランプを点灯させ、41mの閃光を放つ人造雷を作り出した。一時は、コロラド州の実験室で他の惑星からの信号を受信したと確信したこともあったが、一部の科学雑誌では嘲笑されるほどであった。

コロラドス・プリングスで電線を使わない送電の実験をしていたテスラは、大気圏外からの知的信号と思われる音をラジオ受信機で実際に聞いた(つまり、まだ誰もラジオ受信機を持っていない時)。この体験とその意味するところは、彼の生涯の関心事となった。彼は、受信機から繰り返し信号が送られてくることに気づいた。それは、それまで嵐や地球のノイズから送られてきた信号とはかなり異なっていた。特に、その信号は1回、2回、3回、4回とクリックを繰り返すように現れたと、後に彼は回想している。テスラはこの出来事の前にも、そしてその後も何度も、自分の発明が他の惑星との対話――この場合、スプートニクが打ち上げられるずっと前に、地球軌道上で発見されたETのブラック・ナイト・サテライト――に使えるのではないかと言っていた。そのような目的のために「テスラスコープ」を発明したという主張さえある。

その後、テスラは電磁波やスカラー効果を利用した治癒のための医療機器を数多く考案し、時代を大きく先取りしていた。1930年代後半、フィラデルフィア実験への参加を要請され、当初は承諾したものの、危険と判断し、結局、起動前に辞退している。彼の関与はわずかであったが、彼のアイデアのいくつかは を取り入れ、悲惨な実験となった。

エジソンではなくテスラが、現代文明の動力源である多相オルタネーターを発明したのである。また、テスラとマルコーニが共に亡くなった後、マルコーニの無線特許を譲り受けたのもテスラである。テスラは1,200件以上の特許を取得したが、現在私たちが使っているのは、そのうちの200件程度である。テスラコイルはほとんどの人が知っているが、1900年以前に彼が電力の無線伝送を実証したことをどれだけの人が覚えているだろうか。電気の発明でエジソンとノーベル賞の共同受賞が提案されたとき、テスラは、その名声高い賞の受賞を辞退した。エジソンがノーベル賞を受賞することはなかった。1932年、テスラはがん患者の治療に使われる電流を開発したが、保健当局によって市場から撤去された。最近では、テスラの技術の正当性を証明して、電子と磁場を組織に伝達し、身体の治癒に影響を与える電磁気装置が医療に使用されている。

(4) Many Tesla references: https://www.world-mysteries.com/science-mysteries/strange-phenomena/ death-ray-of-tesla/l https:// www.human-resonance.org/tesla.htm

 

高周波ダイナモと「テスラコイル」 

ニコラ・テスラの発明や実験は、長い年月を経ても、改めて見直すべきものが多い。テスラは二つのタイプの高周波ダイナモを完成させた。ひとつは直流磁場によるもので、他は、磁石に異なる位相の交流電流を流し、回転磁場を発生させるものであった。この2つの発明は、いずれもフリーエネルギー無線システムの放送に使用されているため、重要な発明である。彼が開発した最初の機械は、90パーセントの効率を発揮したが、風量損失と耳障りな騒音を最小にするために、水素や希薄な空気の中で運転する必要があった。テスラコイルは科学的なおもちゃに過ぎず、その後の発展は夢のようだったと、テスラはこう語っている。

1899年にコロラド・スプリングスで1,500ワットの発電機を使ってテストを行い、ある条件下では電流が地球全体を横切り、対極から元の地点に衰えることなく戻ることができることを確認した。あまりに信じがたい結果で、最初は唖然とするばかりだった。私は、送電所と受電所に適切な装置を設置することによって、実質的に無限の量の電力を、地球の物理的寸法によってのみ制限されたあらゆる距離で、99.5パーセントという高い効率で地球を通過させることができることを一瞬にして理解したのである。

世界に革命を起こしたかもしれない「ワールドシステム」――抑えこまれたテスラの発明――は、「電線を使わない電気エネルギーの伝送」を採用していたはずである。このシステムは、テスラが発案した導電性を利用したもので、2点間を通過する電流を様々な自然媒体を通して、実質的にあらゆる機器の電源として利用することが可能である。この原理を利用した効率的な無線エネルギー伝送システムでは、送受信局の真上の空中に高出力紫外線ビームを照射して、垂直方向に電離チャンネルを形成することができる。同じコンセプトで、仮想避雷針、電気レーザーショック兵器に使われており、自動車の無力化にも使用できる。テスラは1891年に、電気を伝導させることで電線を使わずに電気エネルギーを伝送することを実証している。

コロラドを経て1900年にニューヨークに戻ったテスラは、米国の金融業者J.P.モルガンから15万ドルの資本を得て、ロングアイランドに無線世界放送塔の建設を開始した。テスラは、モルガンに電話や電信の特許権の51パーセントを譲渡することで融資を確保したと主張している。テスラは、世界的な通信を可能にし、写真やメッセージ、気象警報、株式情報などを送る設備を提供することを期待した。また、受信するアンテナを持つあらゆる機器に無線でフリーエネルギーを供給することも可能性であった。だが、このプロジェクトは、モルガンが支援を打ち切ったことで頓挫してしまった。課金用のメーターがない、つまり貨幣による決済システムがないことがその主な理由だった。それがテスラの最大の敗因となった。彼にちなんで名付けられたテスラ効果とは、このような電気伝導の応用を指す死語で、単に導体に電圧を発生させるだけでなく、空間や物質を通してエネルギーが移動することを意味した。テスラはまた、宇宙空間に存在するエネルギーや、地球の微妙な振動によって生み出されるエネルギーを採取することを研究した。彼は、人類が自然の歯車に機械を取り付けることに成功するのは時間の問題であると考え、こう述べている。「何世代も経たないうちに、我々の機械は宇宙のどの地点でも得られる力によって駆動されるようになるだろう」。

1943年にテスラが亡くなると、アルファベット〔略称の〕機関のエージェントが彼の所有物を(何の説明もなく)すべて没収した。それは、さまざまな保管スペースにある「鉄道車両2台分」の資料であった。テスラは亡くなる前の数年間、「デス・レイ(死の光線)」(現在では「ダイレクト・エネルギー兵器」として知られている)の発明について話していた。第二次世界大戦のさなか、政府はそのような装置が悪人の手に渡ることを懸念し、迅速に彼の遺品をすべて没収した。テスラもアインシュタインと同じように「統一場理論」を提唱し、宇宙はエネルギー場でできており、ある種の電磁場を利用することで、一種の反重力を発生させることができると考えたていた。

 

アインシュタインと光速 

アルバート・アインシュタインは、百年以上前、「光速より速く進むものはない」と提唱した。2011年9月、スイスのジュネーブにある世界最大の物理学研究所(CERN)の科学者が、光速よりも速く移動する素粒子を記録していたことが明らかになり、科学界は衝撃を受けた。彼らはこの発見を発表する前に、15,000回もの理論的な検証を行っていた。だが、ニュートリノが光速を超えたことを説明する理論は何も発見できなかった。

この発見が正確であると証明されれば、宇宙とその中のすべてのものの仕組みを説明する「物理学の標準モデル」の柱の一つを覆すことになる。1905年に提唱されたアインシュタインの特殊相対性理論では、真空中では宇宙には光速より速く移動できるものはないとされていた。しかし、ジュネーブに近いCERNの研究者は、イタリアの地下研究所に到着したニュートリノが、秒速299,792キロメートルの壁よりも速く移動していることを記録したと主張した。これはすべてをひっくり返し、人間が空間と時間を操作できる可能性を開くものであった。

以前、科学者たちは、星々は何十万光年も離れており、知的生命体がそこに到着するには何千年もかかるため、星間旅行はまったく現実的でないと言っていた。さらに、アインシュタインの一般相対性理論(1915年提唱)では、光速よりも速く移動する粒子は、現在考えられているようなことは起こり得ないとされている。しかし、私たちは宇宙を横断するために、より高い理論に目を向けることができるようになった。その場合、空間と時間は布のようなもので、想像を絶するエネルギー源があれば、もしかしたら私たちはその布を乗り越えることができるかもしれない。アルバート・アインシュタインは、「現実は持続的なものではあるが、幻想である」と念を押している。そして、同時代のテスラの発明について、アインシュタインは、「ニコラ・テスラの磁気共鳴と光学的不可視の理論は、私の理解を超えている」と言ったと言われている。

アインシュタインは、物体が光速に近づくにつれ、どんどん質量が増え、最終的には無限大の質量に達すると提唱した。ウラジミール・ギンズブルグ博士は、このアインシュタインの方程式を転倒して上下逆さまにすると、光速に達した物体は質量を失い、非物質化することを発見したのである。この方程式を転倒させても、他の物理法則に抵触することはない。陽子、中性子、電子、原子、原子群はすべて「波」の状態に飛び出し、粒子としての固体としてのアイデンティティを失うことが観察されている。このような現象は、粒子内部の量子運動が光速をわずかに超えるたびに起こっているのかもしれない(現時点では、このような現象は起こり得ないと考えられている)。

アインシュタインは、私たちが宇宙を移動すると同時に、時間も移動することを証明した。つまり、光速に近い速度まで加速すれば、地球数百年分の時間をわずか数分で移動することができるのだ。物理学者デューイ・ラーソンは、量子力学と宇宙物理学を統合するために、「時間領域」または「時間空間」を提唱した。このパラレルワールドでは、空間を移動するだけで、実際に時間を移動することができる。科学者が原子の内部運動を光速より速くしたとき、原子は時空間を移動しているのかもしれない。もし、原子がパラレルワールドの新しい場所に移動して戻ってきたら、それはテレポートしたことになるだけではなく、時間旅行をしたことになる。

注意すべきは、最近よく言われるように、光の速度は限界ではなく、エーテル領域への入り口であり、何らかの形で時間を変化させる境界線であったということだ。時間軸、すなわち宇宙部門は、19世紀のエーテル研究者が我々に信じ込ませた空虚な空間ではない。宇宙はそれ自体が一体であり、そこに星や惑星そして生命が存在する。古代のシャーマンは、この時間軸領域にあるエーテル的な生命を十分に認識していた。そして実際にそれらを見る技術を開発し、人々との相互作用も研究した。下等生物の多くは本質的に寄生的であり、人の気のエネルギーに引き寄せられる。私たちはエネルギーを作るために食べ物を食べるが、彼らは形を作るためにエネルギーを食べる。彼らは 強い感情、特に怒り、憎しみ、恐れといった否定的な感情に引き寄せられる。また、肉体を持たない形態は、先に述べたように、アーコンと呼ばれている。

 

時間は重力で動く 

極秘の「ルッキング・グラス」技術は、時間と重力を新しい方法で見る機会を与えてくれる。イエローキューブ(SF映画「スターゲイト」のタイムポータル)の回転するリングが作り出す球状の電磁シールドは、私たち自身の重力場の中にある自然の「スピン場」を打ち消すのである。この「重力スピン」波は、テレツキーをはじめとするロシアの科学者が「ねじれ場」と呼ぶように、空間、時間、物質、エネルギー、生物学的生命、意識の秘密であることが判明している。イエローキューブの場合、未来の確率や過去の出来事を鮮明に映し出すことができるのだ。重力は、政府の機密プログラムによる科学的抑圧のために、ひどく過小評価されていることが判明した。

新しい科学で発見された奇妙なことのひとつに、時間は確かに重力で動いているということがある。重力は物質を生み出すエネルギーであり、重力の流れが、物体や領域における時間の流れる速度を決定している。重力の中のスピンフィールドを打ち消すか、完全に遮蔽すれば、物質を粒子の状態に保つ圧力が解放される。すると、その領域にあるすべての物質が、粒子の状態から波の状態に移行し、その状態が維持される。そうすると、その物体は、私たちの目には見えなくなる。

自分の重力場に「ヌルゾーン(null zone)」を作れば、自動的にパラレルワールドを覗けるダイレクトポータルを開くことができる。また、推進力として使える「揚力」の可能性も生まれる。空間と時間の「法則」がひっくり返り、そして、時間は立体的になる。いまや、風景の中を移動することは、まるでビデオ画像を先や逆送りするように、過去と未来のどちらを向いているかによって異なってくる。

 

アーサー・C・クラーク 

1917年から2008年まで生きたアーサー・C・クラークは、現代において最も先見の明のある先駆者の一人であった。イギリスのSF作家、科学作家、未来学者、発明家、海底探検家、テレビシリーズの司会者であった彼は、人類が経験している技術の飛躍に深い関心を寄せていた。そのため、彼の簡潔な引用文は、人類と宇宙における我々の位置に対する洞察が推測され、我々の精神に強く訴えかけてくる。そして、彼の有名な「3つの法則」ほど、それを体現しているものはないだろう。

クラークの第一法則:著名な、しかし年配の科学者が、あることが可能であると述べるとき、彼はほぼ間違いなく正しい。不可能であると述べたとき、彼はおそらく間違っている。

クラークの第二法則:可能性の限界を発見する唯一の方法は不可能なことに少し踏み込んでみることである。

クラークの第三法則:十分に発達した技術は魔法と見分けがつかない。

ブルッキングス研究所は、1959年の「平和的宇宙活動の人類への影響に関する研究提案」と題する報告書の中で、1938年のラジオ放送「世界の戦争」がアメリカにトラウマを与えたように、月や火星で発見された異星人の人工物による社会経済の混乱に注意するようにアメリカに忠告した。NASAは、このブルッキングスの報告書により、人類社会のために非人間的な知性のデータを留保している。アーサー・C・クラークの1968年に発表の小説『2001年宇宙の旅』は、このブルッキングス報告書から引用した視点に基づいている。

1968年のプレイボーイ誌のクラークへのインタビュー記事によると、スタンリー・キューブリックは映画の中でブルッキングスの言葉を引用している。クラークはこの映画の脚本を共同執筆しており、史上最も影響力のある映画のひとつとみなされている。以下の映画「2001年宇宙の旅」でのヘイウッド・フロイド博士との対話は、ブルッキングス報告に基づいたもの。

もし、十分な準備と検討なしに、時期尚早に突然事実を公表すれば、現在の状況に含まれる文化的ショックと社会的混乱という極めて重大な可能性があることは、あなたもご存じでしょう。とにかく、これが(宇宙)評議会の見解です。…公表することを考える前に、状況を十分に調査するための十分な時間が必要なのです。そうそう…ご存知の方もいらっしゃると思いますが、評議会は、この出来事について少しでも知っている人全員から、正式な安全宣誓を文書で得るよう要請しています。

 

R・バックミンスター・フラー 

バッキーことバックミンスター・フラーは、1895年から1983年まで生きた発明家であり、自らを「包括主義者」と呼んでいた。20代の頃は自分に価値がないと考え、自らを「投げやり者」と呼んでいたが、その後、一個人が本当に変化をもたらすことができるかどうかを確かめるために、人生を捧げることを決意する。工学と建築を学んだ彼は、自然の設計図を調べることで、20世紀で最も多くの発明をした人物の一人となった。ジオデシックドーム、ダイマキシオンカーと家の発明が最も有名である。しかし、バッキーの最も深い遺産は、おそらく、彼が「宇宙八極子階層」と呼ぶ統一場の構造を明らかにしたことであろう。

バックミンスター・フラーは死の直前、フリーエネルギー装置を紹介された。そこで彼はこう言ったと記されている。「私はこれを見るために長生きしてよかったと思う。本当に素晴らしい。私は、あなたが長生きして、この人工物の基礎となった原理が宇宙船地球号の乗客全員の新しいエネルギー源になるのを見ることを望み、祈ります」。以下もバッキーの名言である。

誰もが、食うために稼がなければならないという、全く馬鹿げた考えを捨てなければならない。今日、1万人に1人の割合で、残りの人たちを支えることができるような技術的なブレークスルーをすることができる。今の若者が、「稼ぐ」ということがナンセンスであることを認識するのは正しい。私たちが仕事を作り続けるのは、マルサス的ダーウィン理論によれば、誰もが自分の生存権を正当化するために、ある種の雑用に従事しなければならないという誤った考えからだ。だから、検査官のための検査官や、検査官を検査するための器具を作る人たちがいる。人々の真の仕事は、学校に戻って、誰かがやってきて稼がなければならないと言われる前に考えていたことを、もう一度考えてみることだ。

 

ベクトル平衡 

トーラスの基本構造は、ベクトル平衡(VE)である。これは自然界がエネルギーを物質に変換する設計図である。20世紀を代表する発明家の一人、バックミンスター・フラーは、これを「ベクトル平衡」と名付けた。VEは、すべての力が等しく均衡している唯一の幾何学的形態であることから、このように名付けられた。エネルギー線(ベクトル)は、長さ、対称性、強さがすべて同じでなければならない。これらは引力と斥力のエネルギーを表し、磁石の力に似ている。

ベクトル平衡は絶対的なバランスの幾何学であるため、物質界では誰も実際に観察することはできない。私たちが地球上で経験することは、常に絶対的な均衡に向かって膨張し、絶対的な均衡から遠ざかることである。静かな海面から波が立つように、物質の形が生まれるのだが、正確には、エネルギーの充満が解き放たれ、そしてそこに包み込まれて死ぬのである。このエネルギーを、物理学者は皮肉にも「真空」と呼んでいる。VEは想像可能でありながら目には見えなく、私たちが目にするすべての形や対称性の母体のようなものである。

あらゆるスケールでパターンが現れるためには、生物がパーツ間の比率を保ちながら成長する方法が必要である。自然界には、それを実現する螺旋状の渦が1つある。
それは「ファイ・スパイラル」と呼ばれるものだ。小さな花から巨大な銀河まで、あらゆるものが形づくられていく様子を見ることができる。バックミンスター・フラーによれば、VEは、本質的に不安定で非構造的である四角い面を持っているため、構造というより「システム」と呼ぶのが適切である、とされている。(5)

スパイラルの3つを合わせると、1つの全体的なパターンを観察することができる。トーラスがあらゆるスケールで現れるのは理にかなっている。私たちはフラクタル宇宙、つまりホログラフィック宇宙に住んでいるようなものだからだ。「フラクタルとは、顕微鏡でも望遠鏡でも、同じパターンがあらゆるスケールで繰り返されることである。コンピュータで作成したフラクタルの一部を見ると、全体像と同じような形をしている。山脈、河床、植物脈、雷放電などはその例である。作家のソル・ラックマンは、「実用上は、DNA分子は、ホログラフィックなねじれ波を解読する生体コンピュータとして見事に設計されている。私たちの意識に、私たちの信念と一致する創造的なエネルギーを引き寄せるものだ」と述べている。

(5)  “Vector Equilibrium & Isotropic Vector Matrix.” https://cosmometry.net/vector-equilibrium-&-isotropic-vector-matrix

 

技術の明と暗  

私たちの世界は技術的に急速に進歩しており、意識のパラダイムシフトを経験していると広く信じられています。現在の世界的な紛争という短期的な後退にもかかわらず、私たちは情報化時代の中で平和な新しい雰囲気に突入しようとしています-それは、もし賢明な舵取りができれば、人類がすべての生き物のために生活を向上させる力を与えることができます。例えば、NESARA/GESARA(国家/世界経済安全保障改革法)により、抑圧された技術を解放することが約束されている。これは、フリーエネルギー装置、反重力、音波治療器など、国家安全保障の名目で公開が制限されている6,000件以上の特許を公開することを可能にする法律である。だが舵取りを誤ると、人類と自然界は大変なことにいたる。そうした誤った選択は、核兵器、生物兵器、さらなる地球工学、宇宙の兵器化など、「パンドラの箱」となって現れている。パンドラという名前は、ギリシャ神話に由来する。プロメテウスが神々から火を盗んだという話にちなんで、ギリシャ神話からきている。神々は復讐のために、「すべての贈り物」を意味するパンドラという名の美女を送り込み、プロメテウスの弟を訪ねさせた。パンドラは、プロメテウスへの贈り物を詰めた箱を持っていが、その中身は病気と飢饉で、地球上に急速に蔓延していった。

テクノロジーは抑制される必要がある。国連のような統治機関は、ハイテクが何らかの形で世界的な脅威とみなされる可能性がある場合、完全な透明性をもって公聴会を開く必要がある。特に、米国のように「国家安全保障」の名の下に軍事機密を深く守り続けている政府にとっては、これは無理な注文である。それでも、私たちは警戒を怠らないようにしなければならない。本書の著者は、2000年に非営利団体WPTTO(World Peace Through Technology)を設立し、現在もその代表を務めている。WPTTOの使命は、テクノロジーの善意ある利用を通じて世界平和を鼓舞することであると明言されている。私たちは、すべての人々に差別なく、善良なテクノロジーのさまざまな使い方を示すことによって、これを実現する。そうすることで、私たちは地球市民間のコミュニティの発展を促進し、平和な環境を育む。もしこのまま放置すれば、世界各国の政府が新たな軍拡競争に突入し、さらにひどい大量破壊兵器を開発する危険性がある。健全な意見交換をしながら理解し合うことが、私たちが情報を得続けるための最善の方法なのである。

 

HAARPとは何か 

技術の大きなパンドラの箱は、1990年代半ばにアメリカ海軍、空軍、アラスカ大学の共同プロジェクトが実施され、「高周波活性オーロラ研究プログラム(HAARP)」と呼ばれるプロジェクトが完成したことであった。このプログラムは、オーロラ研究プロジェクトとして世間に展開されたが、オーロラの研究とはほとんど関係がない。HAARPとは、米軍が運用する高周波電波発信機で、地球の大気圏上層部に高レベルのエネルギーを照射し、物議を醸している。HAARPは隠された石油埋蔵量やミサイル格納庫の位置を特定するために使用されるが、批判的な意見では、高層大気に巨大な穴を開け、大気圏を破壊することも可能だという。しかし、HAARPは大気圏上層部に巨大な穴を開け、地球の磁気エネルギーを崩壊させることができると批判している。HAARPという名前は、米軍が非常に暗いプロジェクトを隠している仮面に過ぎない。米国で最初に知られたステーションは、アラスカ州ガコナにある14ヘクタールの施設で、1994年の秋に稼働し、他の国や陸海空の移動式システムを含む他のHAARPシステムと連動することで増幅される。HAARPアレイは、気象パターンの操作を可能にする方法で電離層を変化させることができ、電離層の化学組成を変えたり、すべてのグローバル通信をブロックしたりすることができる。1997年にはより大きな第2のシステムが稼働し、今では世界中で数十のシステムが確認されているが、このプロジェクトは大量のネガティブな宣伝を引き受けた後、2013年に軍によって「公式に」シャットダウンされた。

地球工学の章で学んだように、HAARPの用途の1つは天候を操作することである。また、電離層で跳ね返された信号を地球に浸透させる能力も持っている。この地中貫通型トモグラフィーはその後開発され、アメリカ政府が地下の軍需品や鉱物、トンネルを見つけるために、地球の内部を何キロもの深さまで調べるために使われている。問題は、HAARPが地中レーダーに使用している周波数が、地球の電磁場を破壊する周波数帯であることだ。HAARPの特許には、オーロラジェット(太陽風が地球の磁場と相互作用して高緯度に形成される湾曲した荷電粒子の流れ)に電波エネルギーを照射することができると記されているものがある。電波エネルギーは、電離層のダクト状の領域を通って広範囲に拡散し、長さ数千マイルに及ぶ仮想アンテナを形成する。このようなELFアンテナは、地質や地下水の状態によっては、地中数キロメートルまで電波を到達させることができる。HAARPは、地中レーダー(GPR)を利用して、偏波した高周波電波のパルスを電離層に照射する。このパルスは細かく調整することができるので、跳ね返された地中貫通ビームは、非常に高い精度でターゲットに到達することができる。非常に大きなエネルギービームを長時間地中に照射すると、地震が発生する。地震は、地殻のエネルギーが急激に解放され、地震波と共振した結果である。HAARPが地中貫通型トモグラフィに使っているのと同じアンテナの配列で、地中深くに侵入して地震を起こすことができる。地震や火山噴火などの物理現象は、すでに放電寸前かもしれず、適切な共振エネルギーがシステムに加わると、過負荷を引き起こし、実際に破壊してしまうのである。(6)

「HAARP」の技術は、ニコラ・テスラの特許(1,119,732 1914: “An apparatus for transferring electrical energy”)に基づいており、平和目的のために設計されたが、平和主義者のテスラはこの特許が悪用される可能性を警告している。その後、アメリカの物理学者で原子力委員会のメンバーでもあるバーナード・J・イーストランド博士が、米国特許番号: 4,686,605 1987を取得し、その内容を引き継いでいる。この特許は、「地球の大気、電離層、磁気圏の領域で変化を起こす方法と装置」、および他の2つの関連特許もイーストランドのものである。HAARPの技術は、原理的にはイーストランドの特許であり、その特許は間接的にテスラの特許をベースにしている。つまり、これは特許済み技術であり、SF的なファンタジーではない。

その背後にあるのは、マイクロ波を使って電離層の粒子層に仮想アンテナを作り、超低波長(VLF)、超低波長(ELF)の電磁波を発生させ、その電磁波が地表を通過するときに、ロスなく地球に送ろうというものである。この実験は、原理を確認する程度には成功したが、発生したVLFやELFの波が実用的な意味を持つには、付加効果が小さすぎた。そこで、ギガワットの送信機と改良された技術を持つHAARP技術が登場した。

超極秘のHAARP実験では、地球の電離層に「テスラ・ テクノロジー」の一形態が利用されている。それは戦場において兵器として使われるのか、それとも高周波の電磁波が人間の生理に影響を与えるのか? ニコラ・テスラが1888年に取得した最も有名な特許の1つは、今日でも世界標準となっている多相交流電源のシステム全体を可能にするものである。彼のもう一つの特許は、ジオエンジニアリングの章で説明したAPTIの特許と驚くほどよく似ている。この発明は、1915年にテスラ自身がこう説明したものである。

推進エンジンも翼もない無人の船で、破壊の使命を帯びて、地球上の好きな地点に電気で送り込まれる。電線なしで電気エネルギーを伝送し、遠距離に破壊的な効果をもたらすことは、完全に実用的である。私はすでに、これを可能にする無線送信機を製作し、私の技術出版物に記載している。この種の送信機によって、私たちは電気エネルギーを任意の量、任意の距離に投射することができ、戦争でも平和でも、無数の目的に応用することができる。

ニコラ・テスラは自分の発明が大きな害をもたらすことを知っていた。そして今、HAARPの出現によって、彼はその誤用を正しく予言していたように思える。HAARPは秘密兵器技術として開発された。テスラの殺人光線に似ていて、飛行機を空から落としたり、地球の共振周波数に移行して、プレートテクトニクスや天候に影響を与える不安定な地域を狙ったりすることができ

電離層を180の高電圧タワーで一括することで、環境とオープンな通信システムのコントロールにもう一歩踏み込むことができるかどうか、それはまだ不明である。セントヘレンズ山の噴火に匹敵する規模の爆発を毎秒1回、しかも1分間連続して起こす。そうした技術は、将来、テスラが望んだように、フリーエネルギー伝送の支援や、オゾン層破壊や過度の大気汚染といった人類が生み出した問題の解決など、世界にとって良いことだけに利用されることを願うばかりである。しかし、国家安全保障に携わる人々、あるいは石油会社や防衛関連企業の幹部は、技術管理と自由のバランスについて、まだ賢明な理解を示していない。

(6) “Is the HAARP Project a Weather Control Weapon?”  https://www.wanttoknow.info/war/haarp_weather_modification_electromagnetic_warfare_weapons

 

アカシックレコード 

アカシックレコードはエネルギー的な図書館であり、そこにはすべての時間の出来事が記録され、保存されている。アカシックレコードは、宇宙意識や集合意識に似ている。ルドルフ・シュタイナーのような思想家は、物質世界を超えた情報を知覚する能力を持っており、イエローキューブと呼ばれるルッキング・グラスのテクノロジーは、その情報を利用できるとされている。エジプトのスフィンクスは、アカシックレコードの守護神とされてきた。実際、物理的な記録が存在する世界3カ所のうちの1つは、スフィンクスの右足の下である。エドガー・ケイシーによれば、アカシック・レコードの他の二箇所は、中央アメリカの未知の場所と、バハマ付近の波の下であるという。記録はアーカーシャ、またはエーテルと呼ばれる微細な物質に刻み込まれている。アーカーシャはまた、他の四つの自然原理――火、空気、土、水――が創造された、自然の第一原理であると考えられている。(7)

世界中の多くの伝統と多くの宗教が、神秘的な「生命の書」として知られるアカシックレコードに言及している。アカシックレコードは一種の普遍的な記憶、あるいは波動記録の集合体であり、そこには歴史と創造に関するあらゆることが刻まれていると言う人もいる。それは歴史上、古代の人々によってアクセスされてきた。「生命の書」は、アトランタ人、エジプト人、アッシリア人、バビロニア人、ヘブライ人、フェニキア人にまで遡ることができる。現代人は、さまざまなテクニックや精神修養によって、アカシックレコードにアクセスすることができる。

もし個人がその記録にアクセスすることができたなら、おそらく自分のすべての過去世の記憶が、多次元的に存在する個人のエネルギーフィールドに現れているのを見ることになるだろう。私たちの頭は3次元的な視点のフィルターであり、心は多次元的な視点のフィルターである。人間はそれぞれ自分の登録簿を持っていて、それはすべての出来事、行動、思考、感情を絵にした記録、つまり「記憶」の集合体である。アカシックレコードには、創造の夜明け以来、生きているすべての魂の全歴史が含まれており、それらはまた、私たちを互いに結びつけている。アカシックレコードは単なる出来事の記録ではなく、地球、太陽系、そして宇宙全体の歴史の中で、あらゆる時の起こったすべての行為、言葉、感情、思考、意図を含んでいる。アカシックレコードは、欠落部分のない普遍的な図書館なのである。もし、地球人がアーカーシャを普遍的に理解することができたなら、地球で起こったすべてのことを無批判に記録することができるようになり、陰謀はなくなるはずである。(8) 

(7)  Olsen, Brad, Sacred Places North America: 108 Destinations. CCC Publishing, 2008.

(8)  “Akashic Records—The Book of Life”  https://www.edgarcayce.org/the-readings/akashic-records/

 

エネルギー新機軸 

この話は、今も相変わらずである。2007年にデンバーで開催されたアメリカ物理学会会議では、「常温核融合」の重要な発展が、博士号を持つ発見者によって適切な様式にのっとり発表されたが、ほとんど無視された。このように、モーターや発電機の設計における革命的なブレークスルーは、未来エネルギーのワークショップで主流メディアから注目されることはない。また、ゼロ点エネルギーについては、トーマス・バロン、ソルステン・ラドウィッグ、ファブリジオ・ピントというフロンティア科学者が議論したが、他のほとんどの専門家からは無視された。

特筆すべきは、電子工学者のベンジャミン・ロバート・”ボブ”・ティールで、彼は約40年前に「マグニパルジョン〔磁気脈動〕・エンジン」という画期的な電気モーターを実現したが、その後無視されて資金が集まらなかった。他にも、テスラの「放射エネルギー」の原理を応用した故エド・グレイが発明したモーターなどがあった。これらのエンジンは、事実上、電気モーターを現在のレベルに近い性能に制限している従来の問題点を解消したものである。従来の常識では、最新世代の小型モーターの効率は、すでに90%台後半に達しているため、せいぜい数%程度しか改善されないとされてきた。とはいえ、100%の効率(つまりC.O.P.〔成績係数〕 1)で動くエンジンが、C.O.P.が8〜10に〔比べて〕あるとしたらどうだろう。このようなパラダイムを変えるエネルギー技術が40年以上も前に発明されていたことに、技術者でない私たちでさえ驚きを隠せない。

このように、1970年代、ボブ・ティールという発明家が、パラダイムを変えるエンジンを設計した。しかし、その評価は皮肉に満ちたものであった。ある門外漢の記者は、ティールの6番目の試作機を「ワイヤーとスイッチを備えた、1馬力のエンジンの周りに置かれた磁石に電流を流すステンレスのからくり」と評した。そして彼女は、その運転中はミシンのような音がすると言った。この機械は、工作機械、水ポンプ、コンベヤーなどを動かすことができ、磁石ポッドを追加すれば、さらに馬力を増すことができるとティールは説明した。小型のマグニパルジョン・エンジンなら、家庭用セントラルエアコンを1日50セントで動かせる。マグニパルジョン・エンジンは大量の機械的エネルギーを発生するが、電磁コイルにはバッテリーからの直流電流がわずかな脈動で流れ、エンジンを動かす。試験の度にコイルの電流は遮断され、よってコイル周囲の磁場は無くなったが、エンジンの回路は消えた磁場から電気を回収した。そしてその電気で、ティールのバッテリーを充電したり、他の電気負荷に使ったりした。しかし、この電気モーターは、新聞で宣伝され、技術的な成功も収めたが、政府関係者からの約束は得られなかった。(9)

1970年代のマグニパルジョンは、「宣伝効果で何百件もの問い合わせがあったが、結局は何も得られなかった」と総括されている。このモーターの性能を見た技術者や科学者の多くは、あまりに信じがたいものというものだった。資金不足と、政府関係者や大手投資家の関心を引けなかったことに不満を抱き、ティールは再び引退し、マグニパルジョン・エンジンの物語は、歴史の中に消えていった。

すなわち、電気モーターをめぐる秘密とはこうである。ティールは、従来の形状、構成、材料配置で設計されたすべてのモーターを制限していた「逆起電力」という大きな悪因子を、それが本来持っている潜在能力を〔制限としてではなく〕解放する鍵として理解していたのである。

最後に、常温核融合は有効であるだけでなく、実用化の段階に近づきつつある。その分野では、「常温核融合」という言葉は、低エネルギー核反応(LENR)に大きく取って代わられている。科学者たちは、典型的な常温核融合炉内のエネルギー活動を測定する揺るぎない方法を発見した。懐疑論者はまさに窮地からの出口をあたえる。スタンレー・ポンズとマーティン・フライシュマンが1989年に勇み足の発表をしたことを非難する人はいるだろう。しかし、彼らの発見が無効であったわけでも、すでに実用化されたわけでもないのだ。

(9) Teal, Bob “Free Energy.”  https://web.archive.org/web/20200307093542/http://free-energy.ws/

bob-teal/

 

 


 

アメリカの彫刻家ジェームズ・サンボーンが、ランダムに見える文字の羅列で巨大な彫刻を制作した。実はこれは、多くの暗号解読者が解読を試みたが、ほとんど成功しなかった暗号である。彫刻の名前は「クリプトス」といい、バージニア州ラングレーにあるCIA本部の前に設置された。1990年にCIA長官を務めたウィリアム・ウェブスターだけが、この彫刻の秘密のメッセージの鍵を与えられたが、彼はそれを明かせず、誰も完全に解読することはできなかった。CIAの暗号学者軍団でさえも、全コードを解読できた者はいない。(with permission, (c) Brad Olsen, 2022)

 

ベクトル平衡は、その名の通り、すべてのベクトルの長さが等しい唯一の幾何学的形態である。これは、中心点から円周上の頂点までと、それらの頂点を結ぶ辺(ベクトル)の両方が含まれる。

(with permission, (c) Brad Olsen, 2022)

 

 

 

 

 

 

史上初のコンピューター「エニアック」のある研究所内(with permission, (c) Brad Olsen, 2022)

1898年にエジプトで発見されたこの謎の環体は、古代のスターゲイトであると言われている。古いハイテク文明は、この巨大な磁性固体ロッドを、これをリングに撃ち込むように使用し、したがって、他の平行世界と機能する亜空間フィールドを確立した。これらの古いスターゲートが作動すると、リヒタースケールで3.6までの振動を発生させることができ、これは世界中で登録することができる。このフィールドが活性化すると、地殻に亀裂を生じさせることができる。しかし、起動した瞬間に、装置全体が別の機能に入り、その効果が発揮される。スターゲートはまた、夢と現実の間に存在するように見える遠い銀河のような、他の目標とされる場所で人工的な現実を作り出すことができる。このような異星人の装置は、現代の我々のような非暴露の銀河系では、より効果的に機能する。もし、このような装置が逆工学された場合、その現代のスターゲートはどのような可能性を持つのだろう。(with permission, (c) Brad Olsen, 2022)

イタリア・ルネッサンス期の画家、彫刻家、建築家、音楽家、科学者、数学者、エンジニア、発明家、解剖学者、地質学者、地図製作者、植物学者、作家、そして1492年に有名なこの「ヴィトルヴィアン・マン」のイラストを描いたアーティスト、レオナルド・ダヴィンチ(1452-1519)は「人間の身体の働きは宇宙の働きの類型だ」と語っている。「ヴィトルヴィウス」は、人間のプロポーションを建築物に取り入れることができれば、建築物は完璧な幾何学模様になると考えられていたものだ。それは、ダ・ヴィンチが人間のプロポーションと建築について考えたもので、言葉とイメージによって明らかにされている。イラストの目的は、芸術、建築、人体構造、対称性についての考えを、一つの明確で威厳のあるイメージにまとめることであった。ダ・ヴィンチは、文章とイラストを組み合わせることで、言葉やイメージだけでは生まれない意味を持つ建築物を創り出すことに成功した。(with permission, (c) Brad Olsen, 2022)

 

 

 

 

 

1931年、「時代の先端を行く天才」発明家である
ニコラ・テスラが『タイム』誌の表紙を飾った。

(with permission, (c) Brad Olsen, 2022)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1894年、マーク・トウェインがニコラ・テスラの研究所を訪れ、発明の技術的飛躍に感銘を受けた。1932年、テスラは「(ワイヤレス)電力は、巨大な電気発振器で地球を充電し、地中に『定在波』を発生させることによって伝送されるだろう」と述べている。ハンマーで叩くと機械的に振動する鐘と同じように、地球を電気的に振動させる巨大な電気発振器で地球を充電し、地球内に「定在波」を発生させる。(with permission, (c) Brad Olsen, 2022)

スワミ・ニキラナンダ〔写真右〕は、1896年2月13日付の友人宛ての手紙の中で、以下のように記している。「電気の分野を専門とする偉大な科学者ニコラ・テスラ〔写真左〕は、私が話したサムキヤ宇宙論とヒンドゥー教の循環論について、非常に感銘を受けていた。彼は、特に、サムキヤの物質とエネルギーの理論と現代物理学の理論が似ていることに驚いていた。テスラ氏は、ヴェーダ的なプラーナ、アーカーシャ、カルパの話を聞いて感激し、これこそ現代科学が受け入れることのできる唯一の理論だと言った。テスラ氏は、力と物質が位置エネルギーに還元されることを、数学的に証明できると考えている。私は来週、彼に会いに行く予定だ。この数学的実証を得るためにね。」(with permission, (c) Brad Olsen, 2022)

 

 

 == 本書の《もくじ》へ  「もくじ」の中の《本章》へ ==
Bookmark the permalink.