MATSUよ、ここに来て俺は、奇妙な意識の違いを発見している。それを説明するのはいささか面倒なことなんだが、それを手短に言えばこういうこととなる。すなわち、俺が地球にいたころ、俺は俺の主で、その自らの主人意識には、いささかの曇りはなかった。むろん、時にはその自信が揺らぐことや、逆に普遍的人権なぞと大上段に振りかざすことはあったが、それも、その主たる意識があるがゆえのことであった。それがここに来て思えてきているのが、どうやら、俺は俺の主であるどころか、俺という身体を借家して住んでいるテナントに過ぎなかったということなんだ。つまり、家主に出ていけと言われればもうそこには居られず、俺がここにやってこざるをえなかったのも、その家が老朽化し、どう修繕しても、もはや住んではいられなくなったからだと言える。どうだ、面倒どころかえらく突拍子もない話だろう。だが、それが真実のようなのだ。 詳細記事

今回の訳読の冒頭に、またしても「イルミナチ」のタイトルが掲げられています。正直いって私には、この「イルミナチ」については、何度読んでも、すとんと飲み込めないものがあります。本書の著者、ブラッド・オルセンによれば、まさに、その飲み込み難さがイルミナチの正体として、本書でも、前書でも、繰り返しそれをとりあげています。そして一つの見方として、それは地球に住み着いた“宇宙の悪魔”でもあるかのように。

今回の「イルミナチのシンボル」を読むにあたっても、今年初めの、「秘密の家族」の章の冒頭部分に目を通してからにしてみるのも、理解の早道かも知れません。 詳細記事

 

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聖なるシンボル(その2)

 

 

イルミナチのシンボル

イルミナチは、イエズス会の司祭たちの指導の下、秘密結社として〔その前身が〕始まった。ドイツのバイエルンに The Ancient and Illuminated Seers〔古くかつ覚醒した先見者たち〕と呼ばれるものを形成した。そして彼らは高揚したルシファー・フリーメーソンとなって神秘主義と東方の精神修養に没頭し、精神の超能力を育くもうとした。うわさされてきた彼らの計画と目的とは、主――堕落した天使〔ルシファー〕――のための世界支配であった。 詳細記事