地球上の生命の発生をめぐって、その宇宙起源説(パンスペルミア説)が、宇宙探査機「はやぶさ」の二回のサンプルリターンの成功も貢献して、しだいに現実味を帯びつつあります。そこで同説を敷延して宇宙を生命の母体と考えれば、宇宙の遥かどこかに生息しているだろう別の生命や人種も存在しているはずで、その意味では、人類の“親類”が宇宙のどこかで繁栄している可能性があります。そうした地球人と宇宙の誰かとの“親類”関係をめぐって、「エソテリック論」が開拓する独自分野の筆頭に挙げられるのが、人類文明の起こりへのこの親類関係そしてそれの拡大した “星” 際関係的探索、すなわち、〈宇宙からの影響や介入〉という観点です。

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私はこの「エソテリック三部作」を、ひとつの角度、すなわち〈知的アメリカ人による自国観〉と見て、訳読の趣旨のひとつとしています。というのは、私にとって、アメリカとは、戦後生まれの私の成長の背後に設定されていた隠れたバックボーンであり、ポジにもネガにも、私の世界観の形成の一つの所定条件となってきました。そういうアメリカには旅行で訪問したことはありますが、住んだ体験はなく、その理解の土台は一般的報道の域を越えるものではありません。そういう米国で、ことに親しいアメリカ人の友人もいませんが、この三部作の著者のブラッド・オルセンとは、その旅行の際、彼の在住するサンフランシスコで一度お会いしています。

この三部作なり『天皇の陰謀』なり、私が米国人による著書を、けっこう慎重に読んできているのも(いずれも「両生図書館」に蔵書)、そうした私のなかに刷り込まれた部分の出所を検証したいからでもあります。 詳細記事

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新たな首領の出現 

「党は、完全に自らのために権力を求める。他人の善意には関心がなく、ただ権力にのみ関心がある。富や贅沢や長寿や幸福ではなく、ただ力、純粋な力だけである。そして純粋な力とは何かは、いずれわかることだろう。私たちは、自分たちが何をしているかを知っているという点で、過去のすべての寡頭政治と異なっている。他のすべての、私たちのような人々でさえ、臆病者であり、偽善者である。ドイツのナチスやロシアの共産主義者は、その方法において我々に非常に近かったが、彼らは自分たちの動機を認識するまでの勇気はなかった。彼らは、自分たちが不本意ながら政権を奪取したのだと思い込んでいた。そして、その先には、人間が自由で平等である楽園があると信じていた。だが私たちはそのような人間ではない。私たちは、誰も権力を放棄するつもりで権力を握ることなぞないことを知っている。人は革命を守るために独裁を確立するのではなく、独裁を確立するために革命をするのだ。」――ジョージ・オーウェル、1984年

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人喰い異星人 

「最終的にどんな真実が判明しようとも、我々は それを目指さなければならなりません。それがなければ、私たちは影と遊ぶ子供のようなものです。そのような私たちは無知であり、この仮面舞踏会の背後にある本当の存在が何であれ、それに対処し、立ち向かう力がないのは確かです。すべてを額面通りに受け取るのは愚かなことです。この分野を調べ上げることです。 …今、私たちがすべきことは、過去の望みや恐れを振り返り、客観的な現実と理解のために掘り下げること以上に重要なことはないのです。」――カーラ・ターネ博士

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