8月の75歳の誕生日を契機に、自前の「四分の三プロジェクト」を携えて、私は、残る「四分の一」に臨み始めたところです。そしてこの来たる「四分の一」は、言うまでもなく、これまでの「四分の三」の集大成であり、自分としては、なんとか終局点らしきものへとまとめたいところです。

ところがその一方、今の地球上に見られる光景とは、熾烈化をとげる気象異変であり、コロナパンデミックであり、さらには、東アジアを主舞台とした対中冷戦状況――英米が豪を巻き込んで進める原潜増強構想(AUKUS)――の不気味な動き出しです。そういういかにもデストピアな地球が、私のこの総仕上げの舞台となることが避けられない。なんとも容易でないこの先が予見されます。

そこでもしそのデストピアが避けられないのであるならば、なおさら、その対極である「ユートピア地球」を構想したく、加えて、だからこそそれは、時代の要請にかなったものとなりうるに違いないと考えます。

有力な二重の架橋関係

詳細記事

【撮影およびコメント 山本 哲朗】

名前:コスモス

撮影場所:昭和記念公園

コメント:初秋や軽き病に買ひ薬 虚子

詳細記事

こんなことを感じるのは私だけならよいのですが、とくに先に発表された「四分の三プロジェクト」に関し、その計画の実行の末に到達する世界とは、なにやら生命の息吹きや潤いとは対極の――あえて申せば“男発想的”な――、いかにも抽象的でドライな境地であるような気がしてなりません。

というのは、私も、国境がもたらす制約を脱して、広く世界に羽ばたきたいといった願望はありますし、すこしは実行もしてきている積りです。そうなのですが、だからと言って、旅先に骨を埋めるまで、永遠の旅を続けることはとても耐えられないだろうとの確信もあるからです。 詳細記事