変わっていても

    

小網代の森と小径(撮影 2019年6月1日)

あなたを案内して初めて夏の小網代に来たのは

まだカニパトという名前ができたばかりの頃

あなたが暮らすオーストラリアの大地に比べて

なんてちっぽけな森か、とあきれていたのを

私は歩きながら思い出した 

 

今は立ち入れない短い浜辺で

アカテガニの放仔よりも

波頭に光る夜光虫の方が

あなたの記憶に鮮やかなことがおかしかった

私もよく覚えている夜光虫を

いつから見なくなったのか、もう分からない

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今号の「内生物圏」とのタイトルの訳読記事では、生物、ことに私たち人間の「内部圏」という考えを中心として展開されている。そしてそれは、西洋医学の理論的主柱をなしてきた病気の「細菌原因説」に代え、生体内部環境の悪化がその原因であるとし、加えて、前者は長く医学界を歪めてきたと論じるものである。 詳細記事

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内生物圏

「もし人々が、どんな食品を食べるか、どんな薬を飲むかを政府に決めさせたら、彼らの身体はすぐに、専制政治下に生きる魂と同じく、悲惨な状態になるだろう」――トーマス・ジェファーソン(1778年)

 

細菌説は、欧米諸国では非常に強力な信念体系であり、ドアの取っ手に触れることから、国の予防接種計画や世界的な撲滅運動に至るまで、日常生活に影響を及ぼしている。しかし、これらの「病原体」が一体何であり、どのように私たちに感染するのかについて、まだその基礎研究さえも行われていないとしたらどうだろう。微生物、特にウイルスの危険性について想定され、信じられてきたことの多くが、微生物学における根本的な新発見に照らして完全に覆されているとしたらどうだろう。画期的な研究は、インフルエンザ・ウイルスやCOVID-19〔コロナウイルスの国際名称〕の致死的性質と称されるものについて、かつて信じていたほとんどすべてが、制度化された迷信や神話に基づいている可能性があることを示している。
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