「80歳の坂」に向かって

新たな「ボケ防止プロジェクト」の模索

修行風景=穴埋め働き編=その9

思い起こせば、私が寿司シェフ修行を始めたのは、2006年3月でしたので、あれからはや14年が過ぎたこととなります。その途中、2012年1月にその修行を一旦中断し、ほぼ2年程の間を置き、2013年11月より、現在の店での修行を続けてきました。

この修行――と言ってもサブタイトルのように「穴埋め働き」――が、あと二、三カ月で終了となりそうです。

というのは、店主が、両親の介護のため、日本に戻る決断をされ、店を閉じることになったからです。親の介護のため、自分の仕事を断念せざるを得ないという話は、最近よく耳にします。その新たな例となったわけです。

店主のこの両親問題は、どうやら、私の「ボケ防止プロジェクト」のひとステージの閉幕をも意味することになりそうです。

 

この修行生活のおかげで、私のポスト還暦期は、実に有意義なものとなりました。

今にして思えば、14年前のその時、まったく未体験な寿司シェフ修行なぞと、よくも決心したものだと、我ながら感心すらさせられます。しかも、修行と合わせて、運動をかねて自転車通勤をも取り入れて、半ば強制的に運動習慣も身について、実用上は当然に、健康上には他に代えがたい効果をえることができています。

こうして私の「ボケ防止プロジェクト」は、還暦後の最初の一巡りと2年を、ボケ予防どころか、より多彩な人生の一時期をつくることに、予想なぞをはるかに上回って、貢献してくれました。

 

振り返って見ると、私の人生路は、ほぼ十年周期で、目立った節目がやってきます。

この寿司シェフ修行の時期は14年間と、ややその周期は伸びたものの、この閉店を知らされる以前から、そろそろ節目をつけて、次のステージに進むべきころではあるなと考えていました。

今後の十年を展望して、果たしてどのような新プロジェクトに取り掛かることになるか、今はまだ構想中です。

これからの十年とは80歳をまたぐものとなり、これまでと違って、身体を含め、何かにつけ、大いに限られた条件を伴うものとなるはずです。

7年前の2月、長年の貴重な韓国人の友人、バエさんが82歳で亡くなりました。その彼が生前、「80の坂を越えるのがどれほど大変か」と、独白するように語っていたことを思いだします。

 

 

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