「フォーマット」なき《我が意の時代》

越境体験=QL;コンタムライフ実践編(その36)

QL 2Year+181Day(2021年6月23日〈水

少しは筋肉が復活してきたのか、“はじる”フォームが変わってきた気がする。そこで今日は、ストライドを縮め、ピッチを上げる走法を試してみた。以前から、日ごろ見かけるほとんどどのランナーたちが、ちょこちょこ短ストライドで走っているのをみて(ただし例外が二人のハイティーンで、その走法は、大股でジャンプしてまるで翔ぶように走る)、自分のストライドが大きいのは判っていた。だが、それが自流で一種それを誇りとするかのように、あえて変えないできた。

そういう今日、スタート直後に、ちょこちょこ走りの女性に優々に追い越されたのをきっかけに、その切り替えをしてみた。確かに、その方がスピードも上げやすく、しかも、その割には苦しさも大したことはない。つまり、より効率がいい。

おかげで、8キロを、8×8の64分を切って63分33秒という、1年半ぶりの好記録となった。

 

QL 2Year+182Day(2021年6月24日〈木

「最適活用」という語が頭に浮かんだ。それは、自分が持っている身体的、知的能力を、自分が気付いてない潜在能力も含め、すべてを最大に引き出すこと。

また、その他方で頭に浮かぶ語が「もったいないエンジニアリング」。先のソファーの蘇生もその一つだったが、要は、もう使えないと信じ込んで捨ててしまうモノやコトを、「もったいない」と見直してその蘇生を工夫する手法。

この二つの語は、その根底は、早々な見切りを疑問視するという点で、同じ意味や趣旨だ。

そういうことで、私にとっての健康とは、この「もったいないエンジニアリング」を通じて自分の心身の「最適活用」が達成されている状態と言える。

それに、その潜在能力とは、文字通り「潜在」しているわけで、どこが終わりなのかは誰も知らない。そういう意味では、創造の領域にも連なってゆく。

と言うわけで、昨日の新記録についても、「ちょこちょこ走法」への切り替えが「もったいないエンジニアリング」の実践と認識するなら、記録更新という“頑張り精神”とは、その「もったいないエンジニアリング」の“推進役”であったと言うこととなる。つまり、「もったいない」との発想は、決して消極的でもケチな姿勢の現れではなく、ある種の攻めの姿勢であると言える。すなわち、筋肉で攻める「フィジカル人間」と頭脳で攻める「メンタル人間」の合体とも言ってよく、二元論的だが、人間の両面の「最適活用」の成果だろう。古い用語を使うなら「文武両立」だ。

自分自身をもったいないとして「もったいないエンジニアリング」で「最適活用」する。なかなか楽しそうだ。

 

QL 2Year+183Day(2021年6月25日〈金

今日は「ちょこちょこ走法」で10キロを試した。結果は、81分12秒で、10×8プラス1分12秒と、悪くないタイム。

ところで、今日のはじりの後半、けっこうへばりかけたところで、気が付くと、例の松葉杖を卒業したはずの女性が、右側のみだが、また松葉杖を復活させて歩いていた。声をかけようとしたが、何かえらくつらそうな表情をしており、目もそらしていたため、そっとしておいた。なにかぶり返しが発生しているのだろうか。

 

QL 2Year+185Day(2021年6月27日〈日

なにやら、考えてもみなかった方法を発見しているようだ。それは、裁縫という典型的に女性のスキルとされてきた手段を用いて、ことに生活に絡んだ分野をがらっと変えてしまうやり方だ。一見、それは見てくれの問題に見える。だが、そういう現れを通して、生活上に確実な変化がもたらされる。そしてそれは、生活に直結しているだけに、変な小手先より効果が大きい。あるいは、思わぬ本気さがそこに反映している。

考えてみれば、料理も、裁縫に似た経過をたどってきた(そのプロの世界は男のものだという反論はあるだろうが、それは料理でなく、シェフだの板前の世界で、私たちの日常に不可欠な料理とは違う分野だ)。つまり、裁縫や料理を通じると、自分自身の表現が判りやすく容易に他者に通じたことを驚きをもって発見している。それは、文章を通じることに焦点を当ててきた従来の自分の取り組みの、一種の盲点を教えてくれているようだ。

表現法という意味では、絵というものも僕の射程に入れていた手法ではあるが、それはスキルとしては難度が高すぎる。

総じて、何と言おうか、そんなに肩を張らずとも、思わぬところに、もっとイージーに有効なやり方があった、そんな印象。

 

QL 2Year+186Day(2021年6月28日〈月

社会では、ロックダウンをはじめ、コロナとの繰り返される攻防を通じ、結局、一種の《僕のスタイル》が正解であったかの情勢となってきている。と言うのは、人との接触を最低限にしたり、マスクの着用という防備を図るという感染防止行動は、僕の好んで行ってきた生活習慣と結局は同じことのようなのだ。たとえば僕は、職場とか会議とかで他人と接触をしてきた後で、感染面での異常を感じた際――それは常にノドに生じた――、即座にうがいで感染を止めるということを繰り返してきた。これは、コロナ以前から、インフルエンザ対策として役立ち、ゆえに徹底してきたことだ。それが有効であったのは、たとえば、以前レストランで働いていた際、他の誰もが流感にかかっても僕だけがかからず、それが不思議がられていたほどだった。

昨日からシドニーはロックダウンに入り、人々の行動は大きく制限されている。ただ、僕にとってはそれに何らの不自由も感じず、ことにレストラン勤めを辞めた後のこの本格的リタイアの日常と、ロックダウンがあろうとなかろうと、ほとんど大差のない生活なのだ。だからもともと、仕事で止むないから努力はしたものの、人に会うのが億劫な僕には、このリモートがまかり通る環境は大いに歓迎でもある。というわけで、我が意を得る時代が始まった、との気すらしている。

そこで、こうして突然ほどにも予期せずに到来したこの《我が意の時代》を、どう満喫しようかと期待すらしている。それは、「フォーマット」が取り払われ、どんな「デフォルト」も存在しない、と言ってよいほどのことだ。

 

QL 2Year+187Day(2021年6月29日〈火

シドニーがロックダウン入りしたため、プールは閉鎖。運動は、はじりのみ。それも雨模様で邪魔が入る。

 

QL 2Year+188Day(2021年6月30日〈水

雨間をついて、10キロはじり。81分54秒。

今年5月、6月の運動記録の集計をしてみた。

水泳の速度は、ほとんど変化していない。

だが、はじりは、6月に目立って進歩している。5月より0.16分つまり10秒早くなっている。キロ8分の標準まではまだ遠いが、目標としたい。

また上6カ月のはじり平均を比較してみると、昨年はキロ8.37分、今年は8.30で、これも今年に確かな進歩がある。

こうしたデータを、私の健康インフラの客観的数値として見ると、この74歳後半のそれは、少しも衰退はしていない。

 

QL 2Year+191Day(2021年7月3日〈土

ロックダウン入りして初めての週末。いつものランニングコースに、運動を求めて家族連れが一斉に繰り出し、まるで行楽地のごとし。

 

QL 2Year+193Day(2021年7月5日〈月

75歳の誕生日まではまだ1カ月余りあるが、それを契機に始めたい新プロジェクトが浮上してきている。最新号向けの「自分って何人」最終回を書き終えて、自分の《国頼り》に節目を付ける時が来ていると考えるからだ。

折しも、オーストラリア滞在も10月26日の「上陸記念日」を迎えれば、38年目に入り、居住地の長さでいう中点を越える。

つまり、自分の所与ID条件は、今後は自己選択IDとなる。それをいつまでも自然IDに頼っているのは、乳離れできない小児のごとしだ。

仮に人生100年として、3Quarters の今、《3Quarters Project(3QsP)》を始める時期が到来している。

そしてそのメインテーマは、Dual ID人間。自然IDはもはや追憶のものでしかなく、現実のIDは、人工IDをどう作って行くかの創作対象。

 

はじりは、12キロで1時間36分22秒と、2017年8月9日の1時間36分6秒以来の記録となった。2017年8月とは、頭負傷事故直前の記録。標準タイム(12×8=96)をわずか22秒超過。1時間36分を切るのも射程に入ってきたか。

 

 

 

 

 


 

この1ヶ月間のエクササイズ・ログ

 

6月07日(月) 散歩    

6月08日(火) 泳ぎ 1000m  27分18秒 

6月09日(水) サイクリング 10km 75.8kg

6月10日(木) 冷雨 ソファー修理完成 75.5kg 

6月11日(金) はじり 10km 1時間23分55秒 75.0kg 

6月12日(土) なし

6月13日(日) サイクリング 25km 

6月14日(月) はじり 8km 1時間4分45秒 75.5kg

6月15日(火) なし 

6月16日(水) はじり 8km 1時間5分17秒 75.5kg

6月17日(木) 泳ぎ 1000m  26分25秒 75.9kg

6月18日(金) なし 部屋の移動  

6月19日(土) なし 部屋の移動

6月20日(日) はじり 6km 50分19秒 75.1kg

6月21日(月) 泳ぎ 1000m  25分47秒 75.2kg

6月22日(火) なし 

6月23日(水) はじり 8km 1時間3分33秒 74.9kg 

6月24日(木)  泳ぎ 1000m  26分08秒 76.0kg    

6月25日(金) はじり   10km    1時間21分12秒 74.5kg

6月26日(土) シドニー、2週間のロックダウン入り

        プールも2週間閉鎖

        サイクリング 8km 

6月27日(日) 散歩 5km

6月28日(月) はじり 8km 1時間6分4秒 77.0kg

6月29日(火) はじり雨で2キロで切り上げ

6月30日(水) はじり   10km 1時間21分54秒  75.3kg

7月01日(木) なし

7月02日(金) はじり   12km 1時間38分42秒  74.9kg

7月03日(土) 散歩 

7月04日(日) 室内筋トレ     

7自05日(月) はじり   12km 1時間36分22秒  75.7kg

7月06日(火) 歩き8km 76.9kg

 

 

 

 

 

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