読者の皆さんにおかれましては、すでにお気付きのように、本サイトは、広告を一切、掲載していません。また、本サイトの購読に一切の料金も求めてはいません。つまり、本サイトは、お金に関する一切の負担やインセンティブを取り除いた、言うなれば完全フリーのサイトで、それにより、金銭価値という力学――余りに世界を歪めている力――の働かない場を提供し、一種の“無重力”の環境を作ることに心掛けてきています。
というのは、本サイトが日の目を見てすでに14年、そのコンテンツも広範かつ大量にわたるようになりました。そして、そうした蓄積の結果、本サイトへの訪問者数も着実に増加し、ここのところ、平均値として一日当たり1,400人を超えるまでにもなっています(別掲記事参照)。
ちなみに、この1,400人という規模は、コンビニ店でいいますと、その来店者数の全国平均が一日当たり1,100人ほどと言いますから、それを上回るに十分の数字とも言えましょう。
こうして、この「無重力の場」がコンビニ並みに利用され、多数の訪問者を獲得するようになれたことで、そこには、人間模様を見出すに十分な――統計上十分大きな母数をもつ――規模を成すようになってきているのではないか、と考えています。
例えば、先に報じたように、「代替わり十連休」中に、本サイトのコンテントである『天皇の陰謀』への訪問者数の顕著な増加が見られ、主要メディアがおしなべて報じる「祝賀一色」のムードが、必ずしもそこには存在しなかったことが明らかとなりました。つまり、一例ながら、ひとつの対抗言説を提示しえていると自負しています。
また、上に「金銭の力学が世界を歪めている」と書きましたが、もはや主要メディアは、まさにその力学により、事実の報道の役目を果たさなくなり、力あるものの広報機関に堕している感が強くあります。
むろん、本サイトのコンテンツは、世論を万遍無くカバーするものではありません。しかし、たとえそこに片寄りがあったとしても、一定期間の変動を追うことで、その受け入れられ方の状況は把握されるでしょう。
そして、今後、急速に発達するAI技術により、こうした「金銭力学」の君臨にさらに加わる、個人情報の掌握による人間操作が一層巧妙かつ広範なものとなると予想されます。
そうした状況にあって、本サイトの提供する「完全フリー」な環境とコンテンツは、少なくとも、そうした二重の操作、束縛、搾取の可能性の圏外にあって、うさん臭い広告に付きまとわれることのないのは言うまでもなく、純粋に規模の効果を生かし、公正かつ共用に足る意見交換の場になりうると考えています。
ちなみに、以下に紹介する当サイト掲示板へのコメントは、米国の一読者からいただいたものですが、私のこうした意図について、すでに2年前の段階で、しかも、日本語という外国語を通じてにも拘わらず、驚くほどに正確に理解してくれています。
[2017年7月4日] 私の配偶者と私は、アーヴィンがあなたのウェブページで理解したアイデアを使って彼の探索をなんとか成し遂げようとしていることに、今や感動させられてしまっています。 他の人たちが売り物とする秘密を無料で提供しようとされていることは、まったく簡単なことではありません。 私たちは、それをあなたに感謝しなくてはならないことを、いま本当に理解しています。 あなたが作ったイラスト、シンプルなサイトメニュー、容易に判らせようとしているリンク付けなど、それはたびたび驚くほどであり、そして、それは私たちの息子や家族がこの主題をエキサイティングであると感じるのを助けており、それは確かに極めて重要なことです 。 すべてに感謝しています。【英語原文から翻訳】
言うなれば、広告の「こ」の字もない、野山の自然のもつ清々しさ、その片鱗でもの反映をこころみたいとするものです。
【冒頭の写真は、市民の活動によって開発から保護されてきた神奈川県三浦市の「小網代の森」、去る6月1日筆者撮影】