1月27日付のオーストラリアン・ファイナンシャル・レビュー紙によると、西オーストラリア沖で計画されているブラウズ・プロジェクト(積算規模400億米ドル)に関し、合同で参画する三井物産と三菱商事の両商社は、浮体式LNGプラントへの変更にもかかわらず、「LNG顧客からの引合いの減少は予想されず」、同プロジェクトを引き続き推進してゆくことを明確にしています。
ブラウズ・プロジェクトは、昨年末までの投資最終決定期限が延期された関係から、両商社は、今年1月2日、年1,500万トンのLNGを買取る契約(昨年末での投資決定が条件となっていた)の打切りを発表しました。
両商社は、折半出資による現地子会社を通じ、2012年5月、同プロジェクトの14.7パーセントの権益を20億米ドルで取得しており、この所有権への変更は何ら語られてはいません。
同紙の報道では、同プロジェクト推進主体のウッドサイド・ペトロリアム社は、本年末までにエンジニアリング設計作業を開始する決定を行い、3系列の浮体プラントのうちの1系列への投資を2015年後半に最終決定する予定です。
当地関係者の観測では、プラントの浮体方式への変更で、遅延しているプロジェクトの完成はさらに遅れることが予想され、日本の商社は、買取り契約からはひとまず離脱し、プロジェクトの推進そのものは維持して長期的権益は確保しているものです。
今回のこの両商社の見解表明により、日本での買取り意欲は依然強いことが明確となり、関係筋では歓迎されるニュースとなっています。