6月27日に公表された昨年8月実施の国勢調査(Census 2016)の集計結果によると、今回の調査結果の特徴のひとつが、一戸の住居に6人以上が住む多人数世帯が急増していることです。たとえばシドニー地域では、5年前の調査と比較して、6人以上居住世帯の数が21パーセントの増加をみせ、5人世帯の増加率10.2パーセントの2倍となっています。これは、住宅価格の高騰に伴う賃貸家賃の著しい値上がりにより、やむをえず、一戸の住宅をシェアーして住むケースが増えているためと分析されています。 こうした傾向を裏付けるのが、一家計に占める賃貸家賃負担の増加です。下の表は、各都市地帯別に見た、5年前との家賃の比較と、家計内に占める家賃の割合です。
【表の見方】例えば「GREATER SYDNEY」〔GREATERとはシドニー郊外地域を含む広域〕では、2011年の賃貸家賃の中間値は収351ドル、2016年では同440ドル、そして家賃額が全家計収入の30パーセント以上となっている家計の全家計中の割合が下端の目盛りです。
つぎに、以下の表は、ほぼどの都市でも、居住形態のうちで賃貸居住が増えている傾向が表れているデータです。
【表の見方】都市別と2011年と2016年比較の表示は上表と同じで、青が所有戸建て、紺がローン返済中戸建て、オレンジが賃貸、黄緑がその他、灰色は不明をそれぞれ表しています。
(以上資料出所:27 June 2017, Australian Financial Review)
なお、以下、集計結果より主要なデータをあげておきます。
人口
2016年の人口は、2340万1892人で、1966年以来の変化は以下の通りです。
各州別の人口
アボリジニーの人口と割合
家族構成
左から、子供のある夫婦家族、子供なしの夫婦家族、片親家族(うち母親のみと父親のみの割合)。
人口の出生地別割合(トップ5)
(以上の資料出所:http://www.abs.gov.au/websitedbs/D3310114.nsf/Home/Census?OpenDocument&ref=topBar )